宴会。
「「「おじゃましーす」」」
「皆さんよくいらしてくれたわ。ささ入って入って」
ロイ君達が元気よく挨拶をするとローナさんが出迎えてくれた。一応ここは俺ん家のはずだが気にしたら負けだろう。
「ごめんなさいね。お料理はまだもうちょっとかかるのよ。先にお風呂にでも入っていて。ハルキさんの家のお風呂広いのよ!」
「え!? 良いんですか? ひゃっほー!」
「いやー久々に広いお風呂に入れるね!」
「何言ってるの! ここはレディーファーストよ! これだからモテない男は! ロイド達なんて外で水でも浴びてればいいのよ! さっ、行きましょリザちゃん」
「えぇ。一緒に入りましょリリィちゃん」
リザとリリィちゃんはさっさと風呂場に向っていった。レディーファーストなのは別に構わないが、重ねて言う。ここは俺ん家だ。しかし誰も俺に聞いてこないのは何故だ?
「まぁ俺らはその間おっちゃんの相手してようぜ」
「おぉ君らがロイ君にロイド君か。うちのハルキとリザが世話になってるな。まぁとりあえずこっち来て一緒に飲もうや」
「お付き合い致しヤス!」
「ロイド早いよ!? ちゃんと挨拶しようよ!!? そしてお世話になってるのは僕達の方ですよ」
「なぁに硬いことは抜きだ。ほらロイ君も飲んで飲んで」
「あわわ。ありがとうございます」
ロイ君はおっちゃんから並々に注がれた果実酒をこぼさい無いように受け取った。おっちゃんは羽目を外す気満々だ。
リザとリリィちゃんがお風呂から上がってくる頃には、テーブルにローナさん特製シチューを始め、唐揚げにポテトフライ、トマトとエビのサラダ等が並んでいる。お酒はビールにワインに果実酒と様々だ。ローナさんの張り切り位が良く分かる。
「さぁ皆さんグラスの準備は良い? じゃカンパーイ!」
「「「「「カンパーイ!」」」」」
ローナさんが音頭をとる。
「ローナさんこの唐揚げ美味いっす!」
「シチューも絶品だよ!」
「リザちゃんのお母さんお料理上手ですね!」
「あら皆さんお口にあったみたいで嬉しいわ。おかわりも沢山あるから遠慮しないでね」
「「「はい!」」」
うんうん。ローナさんの料理は美味しいからな。皆笑みがこぼれている。
「リザも今日は好きに飲んで良いわよ」
「え!? いつもはほどほどにって止めるのに!? どんな風の吹き回し!?」
「こういう時はそんな野暮な事は言わないわよ。やーね。でもハルキさんの浄化は禁止よ。じゃないといつまでも飲んでるんだから」
「ぐぬぬ。そうきたか。でも普段家じゃワイン1本だけだし、どうせ二日酔いはハルキに治してもらえるし、今日は自分を信じていけるとこまでいきましょう!」
あ、これ死亡フラグだ。
「そういえばロイ君達は皆一緒に住んでるだろ?」
「そうですよー。ぼくら一緒に住んでますー」
おっちゃん達はロイ君達の事を色々聞いているが、既にロイ君達は酔っているのでテキトー感がある。
「食事とかはどうしてるの 皆で作っているの?」
「いえー。主にぼくだけですよー。ロイドもリリィも作れないのでー」
「なんだ? リリィちゃんは料理できないのか? リザと一緒だな」
「わたしにはハルキがいるから良いんですー」
「わたしはお金持ちの人と結婚しますからー」
「はっはー。リザはハルキが居ないとご飯食べれないな。リリィちゃんは良い人見つかると良いな」
「わたしはコンビだからいつも一緒ですー」
リザは大分酔ってるな。弱いのに自分を信じすぎだ。
「やっぱりハンターさんは一緒に住んでる方多いの?」
「まぁパーティー組んでれば大体そうですねー」
「そうっすねー。俺らはイトコ同士ってもありますけどー、まぁ仲の良いパーティーは大抵そうっすよー」
「リザちゃん達もこの際いっしょに住んじゃえばー? そうなればわたし広いお風呂に入りにこれるー」
広い風呂が気に入ったのかリリィちゃんが変なことを言いだした。
「そうだなリリィちゃんの言う通りだな! そうすれば俺らも娘の家だからハルキが居なくても気安く入れるな!」
「そうねお父さん。リリィちゃんの言う通りね! リザそうしなさい!」
昨日怒られたのを気にしているのか、ナイスアイディアと言わんばかりだ。
「んー? わたしとハルキはコンビだからだいじょうぶよー」
「おぉそうかそうか。リザも良いって言ってるしハルキ頼むな」
「そうね。リザをよろしくね、ハルキさん」
「いやいや、リザ酔って意味わかってないでしょ?」
明らかに酔ってるし、今のは肯定なのか? 微妙に会話かみ合ってない気が?
「んぁ? わたしは酔ってないぞー。 しつれいだなハルキは。それとも相棒のわたしと一緒に住みたくないとぉー?」
あ、理解はしていた。
「それともわたしの事ががきらいなのかー。泣いちゃうぞー。シクシク」
「あーハルキさんがリザちゃん泣かしたー」
「いやいや、嘘泣きやん!」
「「泣かしたー」」
「リザを泣かすとはどういうことだハルキ」
「これは責任取って一緒に住んでもらわないとね」
「いやだからウソ泣きですやん! シクシク言ってるだけですやん!」
俺意外の酔っ払いが全員悪乗りしている。ダメだ酔っ払いには勝てない。しかし脅し方がローナさんと一緒だ。流石親子。なら俺も悪乗りしよう。
「別に嫌とは言ってないでしょ? んじゃ今からリザの引っ越ししますか!!?」
「そうだな! 気が変わらないうちにやるか!」
「そうね、そうしましょう!」
「え?」
しまった! 酔っ払いはゴーイング マイ ウェイだ!
「いやいや冗談ですよ! もう夜ですよ!? 近所迷惑ですよ!?」
「なーにハルキの収納があれば静かにできるさ!」
「そうだぞー。ハルキの収納はべんりだぞー」
「いやリザ、俺がリザの部屋に入るんだぞ? 良いのか?」
「んー? おちゃがし狩ってこないとー?」
「いや狩ってどうするっておい! 起きろ!」
リザが自分を信じて飲んだ末に寝てしまった。なんと無責任な!
「ありゃ、リザ寝っちゃたぞ母さん」
「起こすのも可哀そうだしこのまま寝かしてあげましょう」
お? リザが寝てしまったからうやむやに終わりそうだ。
「じゃハルキさんお願いね。私はここ片づけてるからベッドに運んであげて」
「ほいっす。んじゃおっちゃん行きましょうか」
ローナさんの頼みでリザをおんぶして送ろうとする。
「何言ってんだハルキ? リザは此処に住むと言っただろう? 俺ん家に運ぶんじゃなくて上に運ぶんだぞ?」
「え?」
おぅ……うやむやに終わってなかった。
「僕はローナさんを手伝いますね。リリィも眠そうだしロイドと先に帰ってていいよ」
「いや眠いならリザと一緒に泊まっていっていいぞ。むしろ明日の朝リザに説明するために泊まってって。ロイ君達も!」
「え? 泊っていって良いんですか? 正直帰るのめんどくさいかなと思ってました」
リリィちゃんは正直すぎるが、明日の保険の為に是非泊っていってもらいたい。
「ひゃっほー。ハルキさん良い人すぎんぜ!」
「んじゃ2階の空き部屋にベッド設置してくるね」
おぶったリザを一旦ソファーに寝かせ2階の空き部屋にリザとリリィちゃんのベッドを設置し、普段俺が寝室として使ってる部屋をロイ君達に使ってもらう事にしてこちらにもベッドを設置した。俺は適当に1階で寝よう。
「設置し終わったぞー」
「ありがとうございます。ハルキさんのベッド、家のと違って寝心地いいんですよねー」
「自分ちのベッドだとむしろ疲れるきがするな…」
「僕達も寝心地良いベッド買おうか。報酬まだ残ってるしハンターは体が資本だしね」
「買う時は俺が運んであげるよ」
準備ができた寝室に俺が再度リザをおぶって連れて行こうとしたらおっちゃんから待ったが掛かった。
「おいおいリザは家の姫様だぞ? ここはおんぶじゃ無くてお姫様抱っこだろ?」
俺は酔っ払いに逆らう愚行はしない。言われた通りお姫様抱っこで寝室まで運んだ。
「んじゃお休みリリィちゃん」
「お休みなさいハルキさん。私達まで泊ってすいません」
「いやいや良いよ。酔って覚えてなかったら、明日リザにちゃんと説明してくれれば良いから」
覚えてる事に越したことは無いがリリィちゃん達は保険なのだ。
「わかりました。その時は安心してください。あと明日の朝食は玉子サンドが食べたいです」
「りょーかい」
うん、リリィちゃんは自分に素直だ。




