空中カフェ
「ハルキさん僕達ワーウルフキング倒しましたよ」
「えへへー倒しましたよー」
「そっす。だから約束通りまた空飛ぶ絨毯に乗せてください!」
王都のスイーツをメアリーさんに届けにギルドにやってきたら、ロイ君達に捲し立てられた。どうやら俺達が王都に向った翌日には倒してしまったらしく、朝、ダンジョンで適当に稼いだ後は毎日こうやって張っていたらしい
「おぉそれはおめでとう。んじゃ行くか」
「待ってください!!! 先にスイーツ置いていってください!!」
早速行こうとしたらメアリーさんにがっしりと両肩を掴まれ逃げれない。まぁ元々そのつもりで来たのでちゃんと渡すと、友人の2人の分もついでに預かってくれた。一応注意はして置く
「独り占めしないでくださいよ?」
「私でも命は惜しいですよ?」
どうやら安心のようだ
「んじゃ行くか」
「いや何狩りに行くかも決まってないし、それに今回はちゃんと準備していきましょう」
「そうですね。前回は近くの森でしたから別に準備はいらなかったですけど、今回はちゃんと準備していきましょうよ」
リザの最もな意見にロイ君が続いた。まぁ前回のビックグリズリー狩りの時は適当に軽食を買って、持って行っただけだったからな
「んじゃ何狩るか決めないとな、その後準備の時間にしようぜ」
「そうね、先ずは決めないと必要な物も分からないわね」
「長くても2週間くらいで帰ってきてくださいね。その後大掃除週間ですからね、仕事待ってますよ!」
メアリーさんが俺達に伝えてくる。そういやそうだった
「だそうだ。すまん俺のせいで遠出できないかもしれない」
「もうそんな時期なのね」
「いえ僕達もそれに参加しますからお相子ですよ」
「え? 参加って?」
聞くと毎年夏が終わり涼しくなると1週間だけ大掃除の仕事をギルドが大体的にやるらしく、駆け出しのハンターは皆、街の人に名前と顔を覚えてもらうために精力的に請け負うらしい。こうした地道な活動が何れ大きな仕事につながることもあるからだそうだ。
「リリィちゃん達もやるなら私も今年は受けようかしら?。リリィちゃん私とコンビ組んで掃除しましょう!」
「やったー!」
「あれー? 俺とはしないの?」
「ハルキは1人、魔法で余裕じゃない。むしろ一緒に居ても私はする事無いし、リリィちゃんと組めば2:2で組めるから丁度良いわ」
どうやら俺はボッチらしい。えぇ!? おかしくない? 俺達コンビなのにおかしくない? いやリザの言う事はもっともなんだが解せぬ!
「ぷぷ、ハルキさんは1人ボッチですね」
「そんな事言うメアリーさんにはもうスイーツ買ってきません!」
「そんな!? ちゃんと代金は支払っているでしょ! あんまりです!!」
まぁ冗談だがちょっとご立腹したので苦悩してもらう。さて生気が抜けたメアリーさんは放置して、俺達は行き場所を決めねばならない。地図を見ながら皆で唸っているとリザが地図のある一点を指差す
「え? そこは馬車でも10日は掛かる場所ですよ? 荒野には確かに色んな獲物が居ますしおいしいとは思いますが、往復だけでも時間足りませんよ?」
「ハルキ此処まで何日でいける?」
「んー? 4日あれば着くぞ?」
「「「早!」」」
「んじゃ大丈夫ね、此処行きましょう」
ロイ君の疑問を解消して遠い荒野に行くことになった。王都まで半日掛からず着くしまぁ着くだろ。そして買い出しに話が移る
「んで準備って何買うんだ?」
「そうね荒野で野宿するためにテントや寝袋は必須ね。ハルキは旅人だったから持ってるでしょうけど、私は持って無いしね」
「それ要らんぞ? 俺の収納にログハウスと人数分のベッド入ってるからな」
「「「「は!?」」」」
俺の返答に全員が何言ってんだと言う顔で見てくる。ふぅやっとログハウスが日の目を見るときがやって来たようだな。
「いやだから俺の収納にログハウスとベッド入ってるし、必要ないぞ? ログハウスで全員ちゃんと寝れるから安心してくれ」
「……色々突っ込みたいけど何で人数分のベッド持ってるのよ?」
「こんな事もあろうかと準備していた!!」
「あ…そう。ならもうこのままいく?」
「食材と移動中にそのまま食べれる物が欲しいかな。毎回止まるのも時間勿体無いしな。あとは方位を知れる道具だな、地図あっても方角わからんと意味ないからな」
「OK。なら手分けしてささっと準備してそのまま行きましょう。リリィちゃん達は適当にサンドイッチとかホットドックとかお願い。私とハルキは羅針盤買ってから食材調達するわ。1時間後に街門前に集合よ!」
「「「「おー!」」」」
リザの指示で皆が動き出す。軽食も2週間分となればかなりの量になるが、3人いれば問題無いだろう。重くてかさばる食材は俺が担当だ。先ずは羅針盤を道具屋で購入した。羅針盤と言っても懐中時計ほどの大きさだが、同じデザインの懐中時計もあったのでついでに買った。その後食材を市場で買いあさり、少し時間に余裕があったので鍋なども追加で買っといた。夕飯作るついでにスープ類を作って収納しておこう。こうして街門前で集合した。
「既にお昼過ぎだけど移動しながら食べましょう」
「慌ただしくてごめんなー。その代わり夕飯は頑張っ美味しい物作るから許してくれ」
「ハルキの料理は美味しいから皆期待していいわよ!」
「「「やったー!」」」
雲の上を飛びながらロイ君達が買ってきてくれた軽食を頂く。
「雲の上で食事とかどんなカフェテラスよりも贅沢ですよね」
「そうだよな。俺、ハルキさんと知り合えてほんと良かったす。リザさんに特訓もして貰えるし、一生ついていきます!」
「俺に付いて来ても結婚できないぞ? おれはボッチだからな!」
「しまった!!」
俺のボッチ発言にロイド君が大袈裟に驚いてみせる。こういうふざけ合いが楽しい。
「大丈夫っすよ、ハルキさんにはリザさんが居るし俺らもしますよ。それにバルドさん達も仲良いじゃないですか、ボッチじゃ無いっすよ!」
「おぉ、おぉ、ロイド君は良いやつじゃ。ほれプリン食うか?」
「やったぜ!」
「あ! ずるい! 私も!!」
「僕も!」
「私もお願いします!」
ロイド君の慰めのお礼にプリンを出すと皆も食いついた。




