ギルド2
「いつまでと問われれば消すまで消えないが?」
リザにいつまでファイア出してるのかと聞かれたので素直に答える。
「消すまでってあんた魔力どうなってんの? 疲れないの?」
「特にそんなことはないな? ほかに質問はあるか?」
「はぁ、そうね。結局そのファイア打ち出せないのよね? 何ができるの? ただ浮いているだけなの?」
「ん? そうだな…。地面に穴掘ったり石とか組めば普通に料理できるぞ? 火加減も自由自在だし炎も20個くらいは余裕で出せるぞ?」
「何という無駄な魔法なの…、攻撃に何にも役に立たないじゃない」
「いやこれ生活魔法だし、無駄じゃないし」
リザの発言は無視して次いこ、次。俺だって本当はファイアボールとか使いたかったんだ。
「メアリーさん次ウォータでいいですか? それとももう止めていいですか?」
「いえ、一応全部見せてください」
さっきから黙っていたメアリーさんに話しかけあわよくば帰ろうと思ったが駄目だった。全部見せるのすでに面倒臭いんだけど。
「じゃあ、はい、『ウォータ』」
やる気の無い声とともに渋々魔法を唱えると50センチ四方の水を出した。もちろん浮いている。
「ねぇなんで浮いているの? なんでウォータでそんなに水出てるの? アクアショットの失敗とかじゃないの?」
「逆に聞くが普通のウォータはどんな感じだ? あとアクアショットは知らん」
「はぁ…こんな感じよ。『ウォータ』」
リザの質問に質問で返すとリザは投げやりにウォータを使った。そこそこの勢いで掌から水が地面へと落ちて乾いた土にしみ込んでいく。
「ん? 出た量的にはあんま変らないんじゃないか? それに普通に下に落ちるのな? 俺のはあの状態からコップで掬えるぞ?」
「そんなことないわよ。私が出した量はせいぜい小さめの桶位だもの。というか掬えるのね…」
「コップや桶があれば直接そこに出せるぞ? というかアクアショットは?」
「私は使えないし、もう正直そんなことはどうでもいいのよ。実際どの位の量出せるのよ?」
「うーん…『ウォータ!』」
どの位出せるのかという言葉に気合を入れて唱える。今度は天井ぎりぎりの高さ5メートル四方の水の塊が出現した。
リザをはじめ周りのギャラリー達も目を見開いてる。目ん玉取れないか心配だ。でもこれまだいけそうなんだけど黙っとこ。
とりあえずこのままだと水が邪魔なので消すと、「消せるのね。」と聞こえた。出したのだから消せる、理屈は知らん。
またメアリーさんに声をかける。
「メアリーさん次ウインド行きます」
「……」
「メアリーさん?」
「…あ、はい! お願いします」
「あんた…もう最初から全力でやりなさいよ」
ぼーとしていたのか返事が遅れたメアリーさんの後にリザがそんな提案をしてきた。別に出し惜しみしていた訳ではないが言われたので全力で唱える。
「では『ウインド!!』」
突如発生した突風というより旋風により、土は巻き上げられ周りのギャラリー達は各々に目を瞑ったり、顔を腕で覆ったりしている。
ギャラリーの中には丈の短いスカートの女性方もいた。スカートを抑えているが後ろからだと見えてしまっているのではないか? いやそんな余裕は無いか。
ちなみにリザはショートパンツ、メアリーさんはロングスカートなので見えることはないだろう。
「あんた! これいい加減止めなさいよ!!!」
リザが怒鳴り声に魔法を止める。全力でやれと言ったからやったのになんと自分勝手なヤツだな。
「あんたのせいで皆土だらけじゃない!!」
「いやー全力でやれと言われたからやったまでなんだが?」
「なによ!? 私が悪いっていう言うの!!?」
「そこまで言ってないだろ?」
「言ってるようなもんでしょ!」
「分かった分かった、今綺麗にしてやるから」
「綺麗にって水ぶっかける気じゃないでしょうね?」
「んなことしねぇよ、ほら『浄化』」
リザの怒りを鎮めるために浄化の魔法を使った。うんすっかり綺麗になったな。
「ぇ? 何これ? どうなってるの?」
「ん? 浄化の魔法だ」
「だからそれは何なのよ……」
リザは魔法ひとつで突如綺麗になった自分の身に驚きながら、呆れた声をだした。




