ギルド3
メアリーさんを初め他のギャラリーの人達も次々と浄化を掛けていく。皆からお礼をいわれたが汚れた原因自分なんだけど。なんというマッチポンプ。
全員に浄化し終わると待っていたかのようにリザが聞いてきた。
「んで結局浄化って何なのよ?」
「服や体、あと物とか綺麗になる。それと今知ったが癖毛も治るらしい。
リザ髪ストレートになってんぞ?」
「え? ほんと? ちょっと嬉しんだけどって違うわ! 何なのよそれ! 戦闘関係ないけど女性にとって羨まし過ぎる魔法でしょ! ちょっと教えなさいよ!」
周りの女性陣は皆大きく頷きながらこちらに聞き耳を立てている。
「どうやって教えるんだ?」
「そんなの知らないわよ! あんた考えなさいよ! あんたの魔法でしょ!」
「無茶苦茶だな、リザは魔法どうやって覚えたんだ?」
「大抵は勝手に自然になんとなく使えるようになるのよ!」
「もうそれ教えるとかいう話じゃないな。無理だろ?」
「うっさい何としろ! この魔法があれば全世界の女性が救われるわ!」
「俺英雄になれるな!」
「そうよ英雄よ! さぁ早く教えなさい」
周りの女性陣は相変わらずこの魔法さえあればと希望に満ちた瞳を輝かせてこっちを見ている。
そもそも勝手に魔法を覚えるらしいこの世界で教えるとか無理。そういや俺も仕様ですって感じで詰め込まれたな。
それに男性陣は結構どうでもよさそうにしてるし。同じ冒険者でもやはりここら辺は男女の意識の違いはハッキリしてんな。リザはまだ何か言ってるししつこい。
「無理だっての! 解るだろ? 俺だって別にケチや嫌がらせで言ってるんじゃない。教え方がわからないんだ。過去に研究したヤツとかいなかったのか?」
「過去に著名な魔法使いが集まって自分たちの魔法を後世に渡そうと頑張ったけど、無理だったみたい」
「じゃぁ尚更俺には無理だ、諦めろ」
「でも…」
「でもじゃねぇ。そのうち他人に魔法を教える方法が分かったら教えてやるから、今は諦めろ」
「ぅー絶対よ? 絶対だからね? 約束よ! 約束だからねっ!」
なんとかリザを宥める。
「メアリーさんこれで生活魔法は全部ですけど次良いですか?」
メアリーさんに訪ねると真剣な眼で返された。
「その時は是非私にもその浄化の魔法教えてください!」
メアリーさん貴方もか。周りの女性陣も「私にも、私にも」と次々叫んでいる。
「ぁーはいはい、その時が来たらちゃんと皆さんにお教えしますよ」
そう女性陣に答えると騒ぎが治まった。
「それではハルキさん。次はえっと?…時空魔法? というのを見せていただけますか?」
「はいはい。メテオからで良いですかね?」
「そのメテオはどのような魔法なのですか?」
「相手は死ぬんだっけ?」
「こらリザ、余計なこと言うな、えっと、岩を相手にぶつける魔法ですね」
「余計なことってなによ? 昨日あんたが言ったんじゃない」
「他人に言われると恥ずかしんだよ!」
「なら言わなきゃ良いじゃない」
「まぁまぁ2人とも落ち着いて。ハルキさんとりあえず使って見せていただけますか?」
「あ、はい、すいません。では『メテオ!』」
腕を伸ばした10メートル程の先に拳大の石が現れたかと思うと地面にめり込んだ。
良かったちゃんと地下でも使える。これで一応ダンジョンにいけるな。
「えっと…こんなんですけど?」
「ただ石が落ちてきただけじゃない。岩ですらないし何が相手は死ぬよ」
「リザやめて。俺のライフがゼロになるからやめて。すいません何か的とか無いですかね?」
「今ご準備いたしますね、少しお待ちください」
メアリーさんは答えるとぱたぱた走り出し、先ほど石が落ちた地点に2メートル間隔で高さ1メートルほどの丸太を3つほど立てて設置した。
見た目に反して力持ちだなメアリーさん、あの細腕のどこにそんな力が? そうこうしているうちにメアリーさんが戻ってきた。
「お待たせいたしました、あのような感じでよろしかったでしょうか?」
「メアリーさん有難うございます、それでは―」
『メテオ』『メテオ』『メテオ』
メテオを続け様に連続で使う。
今度は漬物石程の大きさのメテオに丸太は見事に砕かれた。その結果に自分でも驚いたが。
「えっと…こんな感じになりました?」
「なんで自分でも良く分かってない感じなのよ?」
「自分でも良く分かってないからな? なんか対象で大きさが変わるらしい?」
「はぁ!? まぁもういいわ…メアリーどう?」
「そうですね、その破壊力ならダンジョンに入っても問題なさそうですね」
メアリーさんがダンジョンに入っても大丈夫と言ってくれた。これでギルドカードとやらを発行してくれるだろう。
「それじゃギルドカード?ください」
「そうねメアリー、ハルキにギルドカードの発行をお願い」
俺とリザの提案にメアリーさんは首を振る。
「いえ、まだもう1つ異次元収納? という魔法がありましたよね?」
そう聞いてきた。
覚えていたか。
徐々に増えるブックマークが嬉しい。




