表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/15

9話 「模擬戦?」

GW2日目の投稿です。

「よし、やるか。」

転入7日目。

僕ー新安エンは今、大勢の他クラスの生徒に囲まれながら気合を入れた。

理由は、今日の授業は学園全体での模擬戦だからである。

と言っても、僕はなぜか1人チームである。

入場時に先生に「お前1人な」と言われてこうなっている。

そしてそして、僕は自分に能力・武器の使用禁止という縛りを課している。


「早くレイアさんの失態とミャオさんの戦闘の光景を見たいな~。」

そのためには、ひとまず僕を囲んでいるこの生徒たちを何とかしなくっちゃな。

「軽ーく、軽ーく。」

僕はとっても軽く蹴ってみたが、なんてことでしょう。

蹴った相手が壁に埋まって動かないではありませんか、なんか既視感があって嫌な予感がしたが気にしないでおこう。

さっきの一撃により徐々に生徒達は離れていった、そりゃあ死にたくないよね。

殺すつもりなんて一切ないんだけどな、昔はよく思いっきり蹴り合ってもピンピンしてた厄災がいっぱいいたのにな。

仕方ない、人の血で頑丈さも減ったんだろうな、うん。


そして、僕の周りに残った生徒たちも軽く軽ーく超軽ーく蹴っ飛ばして壁に埋めて、僕は自由に周りを見渡せるようになった。

「よ~し、ミャオさんとオマケのお間抜けレイアさんでも見に行こう。」

僕は軽くジャンプし、闘技場の観客席に乗り移ってレイアさんたちを探した。

「おぉ、居た居た。ドンパチやってんね、相手は誰か知らないけど。」

少し傍観しているとレイアさんが押され始めて、壁に寄りかかりぐったりしていた。

しかしお相手さんはお構いなしに剣を振り落とそうとしていた。

僕はすかさず観客席の柵を足場にして飛び、相手の剣を腕で受け止めた。

「すいません、僕達のムードメーカーを殺されるのは御免なのでここは僕がお相手してあげますよ。」

僕は腕と剣が「メシッメシ」となっている最中にそう言い放った。

「そう、なら行くわ。」

そう言い、お相手さんは距離を離した。

「えっ、何故。どういう事?」

相手は2〜3mくらい離れた後、剣を構えた。

理由はわからない、だからこその怖さと楽しさが湧いてくる。

「久しぶりの感覚だな〜、初日のレイアさんとの決闘を思い出す。でも生憎、武器と能力が使えないんだよなー。残念残念、でも全力でぶっ潰す。」


僕は相手に、一歩また一歩と真っ直ぐにゆっくりと近づいていった。

相手もそれに合わせてゆっくり後ろに退がる。

それも並行な動きで後ろに退がっている。

ここまでの動きの意図が全く分からない、特に剣を構えて後ろに下がった理由が一番分からない。

「よし、一気に距離を詰めよう。」

僕は地面を蹴り、一気に距離を詰めようとした。

すると相手も、急に距離を詰めて剣を横に振って来た。

「えっ、ちょっ。うわぁ。」

まともに喰らってしまった、恥ずかしい。

ついでに情けない声まで出してしまった。

心が、というかメンタルに凄いダメージを受けた。

でも、僕の体の方は無傷だ。

血も出てないどころか、切り傷1つもない。

「貴方、許しません。素手でボコボコにしてあげますよ、容赦なく。」

とは言ったものの、体術じゃ相手の能力と行動パターンを知らなくてはどうあがいても勝てない。


ひとまず、当たって砕けろだ。

今度は僕が真後ろに退がってみた。

すると相手は真っ直ぐこっちに向かって来た。

試しに右に曲がると、相手は一瞬だけ左に曲がって右に曲がり始めた。

あぁ、なんとなく理解した。

こいつ、僕の動きと逆のことして来てるな。

詰めると後ろに、逆に退がると詰めてくる。

厄介極まりない、弓などの遠距離武器があったら別だが。

からくりはわかった、次は対処だ。

多分さっきの能力は相手の意思でON/OFF出来て、自動じゃない。

だから、さっき見たOFFにする時の一瞬の隙。

その瞬間に一気に距離を詰めて、攻撃しなくてはならない。

えぇ〜と、無理じゃね。

能力無しで約1秒の隙を突く。

うーん、無理。

でもやらないとなぁ、レイアさんやられるしなぁ。

「よし、行くか。第2ラウンド、始めるか〜。」


ひとまず詰める、ガンガン詰める。

すると〜、相手はガンガン後ろに行く。

そして他の人達が戦闘していても、突っ切る。

僕は痛くないが、相手は少しは痛いだろう。

そしてそして、最後に壁際に押し付ける。

そうしたら相手もこれ以上退がることができないから能力をOFFにせざるを得ない。

よし、体がズレて前に重心が移動した。

「今、この瞬間、そこで決める。」

僕は思いっきり相手の腹を殴った。


「よし、勝った、完全勝利。よーし、レイアさんに自慢してくるぞー。」

そう思い、歩き始めるとすっ転んでしまった。

「どうしてだ、僕はレイアさんみたいドジでアホな奴じゃない。」

下を見てみると、自分の拳と地面一面が濃い紅色の液体で染まっている事に気づいた。

「げぇ、本当にぶっ潰しちゃって面倒な感じかな。後処理も観客への対応が必要な感じだな、うん。」

周りには凄い数の生徒と先生が居た。

さてどうするか。

このまま逃げるか、「再構築」で治すか。

逃げると、僕は多分ヘイトを向けられて学校に来れなくなる。

かと言って「再構築」で治しても、目立ち過ぎて多分学校に来れなくなる。

さ〜て、どうしたものか。

大勢の視覚を遮断できて、広い空間はないものか。

少し考えた後、思いついた。

「あるじゃん、「常闇」っていう視覚を遮断出来る広い空間。」

僕はすかさず「常闇」を展開し、一瞬で殺してしまったお相手さんを治療しながら地面の血だけを能力で取り込んで「常闇」を解除した。

「ぼ、僕がど、どうかしました。何も無いですよ。」

声を震わせながら、その場を誤魔化して僕は瞬きをする間に自分の影から「闇」に逃げた。


こうして、予想していたよりも過激で悲惨な模擬戦から僕は慌てて「闇」に去っていった。


遊びに行きたーい、でもお金がなーい

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ