忍者、会議で晒される
紆余曲折と多大なる悲しみを経て、ついに会議室の扉が開かれる。
集団の最後尾として入ると、そこには五人の人間が席に着いていた。
近くには侍女やら少女が居たが、円卓を囲む面子の中に若手と言える人物はいなかった。おっさん、おっさん、爺、婆、おっさん。そしてそのうち一人はソート将軍だ。
つまりそれはコイツらこそが、今回の面倒事を引き起こした張本人、五剣公の当主であることを意味する。俺がクソまみれになったり、このあと半殺しにあわなければならなくなったのもコイツらのせいとというわけだ。そう思うとオラ、イライラしてきたぞ。
奴らは大貴族の当主たる威風を携えている俺たちを待ち受けていた、という訳ではなかった。
器用にも威厳を出しながら本を読んだり手元にあるカラクリをいじったり、威厳も何もなく傍らの少女の頭を撫でていたりと、各々が思い思いの方法で時を過ごしていた。
ソート将軍とその隣に座る人物がリュークに対して礼をしてきたが、それ以外の面子は一瞥するのみ。
こりゃ完璧に舐められてますわ、うちらの王様。
その態度を見たリュークのメイドたちの目は完全に据わっていた。相手が五剣公じゃなかったら刃でも抜きかねん勢いだ。
ベルはそんな対照的な彼我の温度差を感じ取り、ハラハラしていた。
そんな一種カオス染みた空気の中、一人の少年は何事もないように動いた。
就任一月余りの新米国王、リューク。
見た目相応、やっと二桁に突入したばかりの、年端もいかない少年である。
しかしながらリュークが纏う威風は子供はおろか常人が放つものではなく、人の目を惹き、離さない。
ただ歩く、ただ椅子に座る、ただ前を向く。それだけのことで、室内に居る人の意識は全てリュークへと向かっていく。
それは五剣公であっても例外ではない。リュークという存在を無視していた彼らも姿勢を正し、一名を除き、当主たる貫禄を持って相対した。
五剣公の意識が一つに収束した瞬間、部屋の天井が一段低くなったような錯覚に陥る。リュークに向かう圧迫感の余波というものを感じているのだろう。殺気立っていたメイドやベルも気圧されているようだった。
その中心に居るリュークは、されど威風堂々とその威圧感を受け流している。その姿からは入室前に感じた緊張などは露ほども見られなかった。
無音の着席。動かぬ空気。
無言の自己紹介を終えて、会談は始まったのだった。
「皆、待たせてすまない。そして、今回この場を開いてくれて、感謝する」
リュークが謝罪と感謝の言葉を述べて、張りつめた空気はそのままに、静寂を破る。
「我らにはもったいないお言葉です。陛下」
いの一番に対応するのは俺たちから見て右端の席に座るおっさん。親リューク筆頭と言っていいソート将軍。会話の滑り出しとするつもりだろう。
「ソート将軍の言う通りですな。幼いながらも貴方は王。どっしりと構えていただかなくては」
正論ではあるが、皮肉っぽい口調でソートの隣に座るおっさんが会話を続ける。
「ああ、諫言痛み入るよ、ありがとうトーガ財務大臣」
トーガと呼ばれたおっさんはその言葉に肩を竦めて答えるのだった。
気難しそうではあるが、リュークに敵意や警戒はない。
逆にリュークが意識しているのは、中央から左側の三人。
「王相応の振る舞いについてですが、部屋の前では随分と騒がしかったですね、国王様」
その三人の一人、円卓に座る紅一点――というのにはいささか色が濃すぎる婆さんが話を引き継ぐ。
「ああ、この後の予定についてちょっと話しをしていててね」
その予定とは俺の半殺し処刑のことですかいリュークさん?
「先のことについて考えるのは結構。それで遅くなっていては世話ありませんが」
「まあまあ、少しばかりの遅刻は多目に見ましょうよ。私たちも大人ですし」
偏屈そうな爺さんが遅刻について追及し、それを左端に座っているおっさんが窘める。しかしその口調や内容は、リュークを擁護するものではなく侮りを含んでいるものだった。リュークが席に着いても少女を遠ざけるわけでもなく、むしろ頭を撫ではじめたりもした
「そう言ってもらえると助かるよ、カーディ庶務大臣」
その嫌味をリュークさんはさらりと流す。
その後も相手の警戒、緊張を探る会話の応酬は続くのだった。
「さて、今回の会議を開くに当たって、皆に紹介したい人物が居る」
一通りの挨拶が終わり、その間隙を縫って場の水がこちらに向けられた。
「僕が王位に就く際に世話になった人物、エイナだ」
紹介を受けて、リュークの背後を抜け横に立つ。会場中の意識や視線がリュークから俺に移る。それは五剣公も例外ではない。常人ならそれだけで気圧されて腰を抜かしかねない圧力が襲い掛かる。
世界や国の規模が変わっても、国のトップに位置する人間が出す圧というのは変わりはしないのだな。
そんな暢気なことを考えながら、教わった通りに挨拶を行う。
「畏れ多くもリューク様より紹介賜りました。エイナでございます。陛下、そして五剣公の皆様がお耳を汚すご無礼をお許しください」
片膝を突き頭を下げる、それと同時に両腕を交差させ、握りこぶしをそれぞれ逆の胸に当てる。これがこの世界における目上の方に対する礼の仕方らしい。
たっぷり十秒はその姿勢を維持した後、背筋を伸ばししっかりと立ち、目線を五剣公に向ける。相手もこちらを見ているため視線がぶつかる。
ソート将軍を除いた五剣公から感心したような息が漏れる。十歳の少年には普通耐えれるものではないのだろうが、生憎と此処に居るのは普通の少年ではないしな。リューク含めて。
「流石に王様の手助けをしただけはあるようね。子供ながら肝は据わっているようだ」
「私と同い年であられるリューク様がご覚悟成された、王として国を背負うという決意に比べれば如何ほどにもございません」
婆さんからのお褒めの言葉にも、慇懃に返す。これ以上ないという俺の返答を聞いて、背後でベルが小さく悲鳴のようなものを上げたのは何故だろうか。
「初対面が大半だろうから紹介しておく。向かって右からソート、トーガ、ベーオウルフ、ニットそしてカーディだ。皆国政の要職に就いており、これから国の指揮を執る僕たちを手助けしてくれる人物たちだ。無碍にしない様に」
「承知いたしました。リューク様」
頷きを持って答える俺。今回の敵に当たるであろう最後の三人の名前を、しかと覚える。
「まあまあ、そんな畏まらずに。少し力を抜いたらどうだい? ベルベット様もそんな後ろで突っ立ってないで、席にお着きになったら? ああ、なんでしたら、私の娘とご一緒になられますか? 同年代の子と一緒にいる方が落ち着かれるでしょうし。ささ、どうぞどうぞ。シャーロットも席にお着き」
左端に座っているおっさん――カーディが、場の空気にそぐわぬ軽い調子で話しかけ、芝居がかった様子でことを進めていく。背後に控えている侍従に命じて、新たに二つの椅子を自分の横に並べさせる。
背後から動揺の気配が漂ってきているが、リュークからの許しもあったため、席に着くことにしたようだ。二つ並べた椅子のうち、カーディから遠い席に着いた。そしてカーディの傍に居たシャーロットなる少女がベルとおっさんの間に着席した。
リュークが許可したとはいえ、それ以前の勝手な振る舞いに睨みつける面々。リュークもカーディの方を見ているが、だがその視線は何か胡乱げな目をしていた。
「話を戻そう。今回の会議開催については先ほども礼を述べたが、そもそものところ今回の議題について、明確に、正確にしておきたい」
リュークは視線を正面に正し、重い口調で問いかける。
返答は、極めて軽い言葉だった。
「そりゃもちろん、私たちが貴方を認めるかどうかについてですよ」
王として相応しいかどうかを、ね。
そう続けたカーディの顔は、口調と変わらず、軽いものだった。
「カーディよ、それはいささか口が過ぎておろう」
ソート将軍が平淡な声で先の発言を詰る。怒りはあるのだろうが、リュークを前にして感情を隠そうと努めていた。
「どこが過ぎているっていうんだエックレスの。正鵠を射ているだろうが。ええ?」
この場における最年長、ベーオウルフがソートに噛みつく。同格であるが故か、リューク相手で見せた言葉遣いとは異なり、相当荒っぽくなっている。
「その通り。これは私たち五剣公の存在意義と言っても過言ではないわ」
そこからニットの婆さんが語るのは、五剣公というものの成り立ち。初代王の活躍、シタンの魔女から王として認定されるまでの冒険譚、そしてその後の統治体制に至って、ようやく五剣公の話をするという老人っぷりを見せたが。
何度も繰り返された話なのか、周りの人間たちは辟易とした様子を隠そうとしなかったが、初耳である俺は興味津々だった。
成り立ちそのものは、他国のように無条件で一極集中するのは危険だという判断というものであったが。
「それは理解している。それで? 君たちは陛下を認めているのか?」
ニット婆さんの話が終わるタイミングで、トーガが口を開く。その内容は短く端的、そして直接的な質問であった。
「少し性急すぎやしないかいトーガくん? それをどうするか決めるためのこの会談なのに。もしここで結論を出してしまっては、折角足を運んでもらったエーナ君に申し訳ないだろう」
返答をはぐらかすのはカーディ。俺の存在を引き合いに出し明言を避ける。申し訳ないだろうが、こちらとしてはすぐ決を採ってもらって構わない。呼ばれたのは億劫だが、早く終わるのに越したことはない。勿論そんなことは言えないが。あと発音が微妙に違う。
「そのことについてだが、何故エイナを呼んだんだ? 理由を聞きたいんだが。まさかただの興味本位ということはあるまい?」
俺のことが話題に上り、リュークが口を挟む。自らの政治体制が決まる場だというのに、まるで思い出したかのように俺のことについて尋ねる。もう少し気合を入れたほうがいいんじゃないのか?
「勿論ですよリューク様。正直失礼な話ですが、僕としてはそのエーナ君を少々疑っていましてね。絶体絶命の状況をひっくり返した立役者という話ですが、リューク様の前に現れるのがいささかタイミングが良すぎる気がしましてね。もしかしたら、他国の息が掛かった間者なのかと勘ぐった次第であります。もしそうならば、庶務大臣としては見過ごせない案件だと感じましてねぇ」
カーディは芝居の台詞のように言い切り、俺に視線を向けてきた。言動とは裏腹に、ニヤついた笑みからは俺を探ろうとする意志は見られない。どちらかというと、隣に座る娘の方が疑惑の視線を孕んでいただろう。その隣に座っているベルは話し合いが活発になってから彫像のように固まっている。同年代だからということで隣同士に座ってはいるが、今のところ会話らしい会話なども行っていない。
カーディの本心はともかく、俺が疑われるのは当然の話だろう。むしろ今まで疑わなかった方がおかしい。ソート将軍あたりは言ってきてもおかしくなかったんだろうが。
「カーディよ。エイナは獣人だぞ」
ソート将軍が何を言っているんだという口調でカーディを責める。それを意に介せず、カーディはサラリと言い返した。
「僕もそう思ったんですけどね。調べてみると、どうも違うようなんですよねぇ」
「もったいぶらずに言え。何が違うというのだ?」
ソートの発言と集まる視線を受けて、カーディは気障っぽく懐から一枚の板を取り出した。
「エーナ君。申し訳ないんだが、この板の真ん中の部分を触ってもらえないかい?」
カーディはソートではなく俺に水を向け、板を俺の方へと滑らせてきた。
立場の弱さと場の空気的に拒否権はなさそうなので、言われた通り板の中心箇所に指を付けた。
触れた瞬間、板から一筋の光が上昇し、その光が像を結び、見慣れたものが現れた。
※※※※※※※※※※
名:エイナ
種:混血獣人
歳:10
出身:ウデン
職:狩人(89)
※※※※※※※※※※
俺のステータスが光の中に映し出されている。まさかこんなところで俺の個人情報が晒されるとは思ってもみなかった。
固有職やスキルはともかく、面倒事確実な称号が映し出されていないのは助かったが。
「変な名前」
「変な名だな」
「変なの」
そういう声があちらこちらから聞こえてくる。名前教えるたびに変って言われてんな俺。改名しようかな?
「エーナじゃなくてエイナだったということに驚きましたが、皆さんが見るべきところはそこじゃありません」
カーディがさも驚いたという風体を残しつつ、名前以外の所に注目させる。元の世界なら個人情報保護法違反及び名誉棄損で訴えること間違いなしな言動だ。
だがそう言うということは、俺のステータスに何か異常があるのだろうか? 異世界から来たという事実がある以上、何が書かれていてもおかしくはないだろうが、何か見落としていたのか?
「彼は獣人であって、リューク様に協力もしている。ですが彼はリューク様のものでもベルベット様のものでもなく……そもそも、『奴隷』ではなかったんですよ」
必死になって探してバカをした。何を気取って言うのかと思えばそんなことか。
そう思ったのは俺とリューク、ベルくらいなものだったようだ。
ソートとトーガは驚愕の表情を浮かべ、周囲を囲む侍従たちも同様に驚いており、リュークやベル付の侍女たちの動揺を背後から感じた。
話が通っていたのは、ニットとベーオウルフ、そしてカーディの娘ぐらいなのだろう。
そして事此処に居たって、どうして今まで疑われなかったのか、どうして俺がここに呼ばれたのか、理解が出来た。
周囲の人間に、俺は『リュークまたはベルベットの奴隷』だと、思われていたからだ。
奴隷というと聞こえは悪いかもしれないが、こと獣人に置いて『奴隷』とは通常の意味とは異なる。
基本的に人間より身体能力的に優れているのが獣人。人間を舐め腐る、というほどではないが、下に見ることは多い。そんな彼らが人間を認めて、さらには自らの全てを預け、忠誠を尽くす相手に足ると見初めたとき、彼らは己から奴隷となる。
『奴隷』とは、言うなれば忠臣の別名みたいなものだ。基本的に主人が死ぬまで、その忠は続くと言われている。奴隷となればステータスに『主人』という項目が現れ、そこに自分の飼い主の名前が記載されると聞いた。
別段、獣人全員が奴隷となっているわけでもなく、言うなれば野良の獣人も沢山居る。初めて王都に来た時便乗させてもらった獣人の兄ちゃんも、奴隷ではなかった。
だから奴隷でなくとも問題ではない、というわけにはいかない。
リュークの周囲に居た人間、少なくともこの会談に居合わせている奴らは、俺がリュークの奴隷であると認識していた。
それによって、都合よくリュークの前に現れた俺を疑う者は居なかった、というわけだ。奴隷である以上、裏切られることはないと考えていたのだろう。
なのに真実は奴隷ではなく、フリーの獣人。ソート将軍として思わぬ見落とし以外の何物でもないだろう。
結果、一気に俺に対する警戒レベルが引き上げられた、というわけだ。
俺からすれば奴隷であっても裏切る奴は裏切ると思っていたし、忠誠を誓い続けるといってもあくまで
も『基本的』だ。つまり主人が生きてても奴隷であることを辞めた獣人が、過去にもいるってこと。だから奴隷だからと無条件に信頼するなんてしないと思っていたが、どうやら違ったようだ。
そしてそれは、リュークが王として相応しい人物になるかという問いに対しての一種の返答に成りうる。
もしかしたら、他国の息が掛かった存在なのかもしれない。そんな存在に助けられて王になったリュークは、果たして相応しいと言えるのだろうか? 信頼できると言えるのだろうか?
これこそが、カーディが言いたいことなのだろう。
はてさて、晴れて疑惑の対象となった俺に対して視線が集中する。そこに好意の感情は存在せず、既に敵を見る様な目であった。
ベルも事態の推移にハラハラして視線を彷徨わせている。その隣のシャーロットという少女の目はリュークに固定されているが。
「確かにエイナは僕の奴隷などではない。それが一体どうかしたか?」
どうしたものかと思案しているところに、リュークの声が掛かる。俺が奴隷でないと認めた上で、開き直った態度を見せた。腕を組みふんぞり返り、さもどうでもいいことのように言い放ったのだ。
「どうかしたかって……。リューク様、どのような経緯を経たとしても、貴方はこの国の王だ。その王の傍に裏切る可能性のあるものを置いていてよいと思っているのですか? それとも彼が裏切らないという何か保障でもあるのでしょうか? もしそれがないのに彼を傍に置いているとなると、国王に相応しい判断とはとてもとても」
カーディがやれやれと、わざとらしい仕草を取るが、それを気にも留めずリュークは話を続ける。
「保障などはない。だが裏切らないと僕は信じている」
「その根拠は?」
「カンだ」
ニット婆さんの疑問に関して、リュークは自信満々に即答する。だがそんな回答では……。
「ただのカンで、そのような氏素性の分からぬ者を信じるというのですか?」
ほら、ベーオウルフの爺さんがすぐ噛みついた。俺が信頼に足るなどという証拠など、出すことは出来ない。
「違う、ただのカンではない。僕の、王としてのカンだ」
それでもなお、いっそ不遜と言える態度で、悠然と言い切る。
室内を見渡し、五剣公のみならず、室内に居る全ての人間を見据えた。
その目力は、まるで自分たちのほうが間違っているのではないかと錯覚させるものだった。
「ですが、王がそんなカンなどというものを重宝するなど――」
「――つまり、僕のカンが信頼できない、ということか?」
なお噛みついてくるカーディの発言が遮られる。
リュークは返答を待たず、さらに言葉を続ける。
「信頼できない。その答えは当然だろうな。王がカンだけで物事を決めることに抵抗はあるだろう。だが、僕は普通の王ではない。言うなれば神から選ばれた王だ。ならばカン一つとっても、従来の王と違うと考えてもいいだろう?」
リュークが主張しているのは、俺が信頼できる証拠ではなく、自らのカンの正当性だ。
神の導きによって王となった俺のカンは正しい。王権神授説の極致のような考えだろう。
元の世界なら噴飯ものの主張だが、この世界なら、この上ない正論となりうる。
「だがそれでも君は納得しないだろう。どうやら君は僕が王に相応しいとは思っていないようだからな。だったら話は簡単だ。僕が王に相応しいと認めてもらう。それ以外はないだろう」
最初に確認した通り、今回の議題はそれだったろう?
リュークは最後にそう締めくくるのであった。
「お父さん」
この日初めて、シャーロットという少女が口を開いた。
その声を聴き、少し呆けたような表情を浮かべていたカーディは、一発で作り笑いとばれるような顔を張り付けて、リュークへと声を掛けた。
「分かりました、リューク様。神に選ばれた貴方の判断ならば、確かに間違っているとは言いにくいでしょう。ですがそれは貴方が王に相応しいと判断したときの話です。少なくとも私は未だ相応しいと認めているわけではありません」
ですから、とカーディは続けて。
「一つ試験を受けてもらえませんか? この試験を突破できたなら、我らアルヴァ家一同は貴方を王として認めることを誓いましょう」
「分かった。それで認めてもらうのならば」
王を試すなどという図々しい提案を、リュークはあっさりと了承したのだった。




