卑怯な職業
遊び人についてりんに説明してみた。
「え~弱そう」
俺のベッドに寝転びながら言った感想がこれだ。
そりゃネタ職業だからな……。
そんな不満そうな顔をするなりん。
「ま、レベルUPすれば、少しは強くなるんじゃないか」
「レベルUP!!」
りんは、ガバっと飛び起きる。
「どうやるの!?」
本とこいつはコロコロと表情が変わるな。
さっきまで、不満そうだったのが、今はもうワクワクと期待に満ち溢れている。
さて、最初のレベルUPは必要経験値は1だ。
HP5しかないし、外に行かせるのはまずいな。
ま、学校で宿題も出てた事だし、勉強でもさせるか。
「1時間ほど勉強すれば、経験値が1もらえるぞ」
「勉強~」
りんがものすごくいやそうな声をあげた。
俺の部屋の真ん中にちゃぶ台が置かれた。
ちゃぶ台一つで狭くなった気がするな。
りんが、俺の部屋で勉強したいと言うので、勉強机代わりにちゃぶ台をもってきたのだ。
結構くろうして、俺が1階から運んできたと言うのに……。
教科書やノートは最初に開いたページのまままったく進んでいない。
肝心のりんはといえば、ベッドの上で俺の漫画を読んでいる。
3分も続かなかったな。
1時間勉強するってこの条件はりんにはきつすぎるのではないだろうか。
俺は、そんなりんをほおって置き自分のステータス画面を確認する事にした。
名前:来栖川 葵
職業:勇者Lv5
性別:男
HP :35/35
MP : 15/15
SP :3
EXP :52/100(経験値取得履歴)
力 :5
体力:6
知力:7
魔力:5
速度:6
幸運:5
レベルが上がっていた。
『経験値取得履歴』を確認。
『火』魔法発動(取得経験値 2/回)+20P
学習Lv1(取得経験値 1/時間)+6P
運動Lv1(取得経験値 1/時間)+1P
これと言って目新しいものはない。
そろそろ、経験値取得できる行動も出揃ったのかもしれない。
あと、昨日の最後の魔法連発はちゃんと経験値取得できてたようだ。
これが一番効率いいのかもしれないな。
そういえば、魔法使うといつも寝るのはなんでなんだろうか?
なんか、ガイドになにか書いてあったような気がするな。
あんまり気は進まないがチョット見てみよう。
ガイド
・ガイドについて
・魔法失敗について
・MP0のリスク(NEW)
う、MP0に何かリスクがあるのか?結構やばかったのかもしれん。
確認しておこう。
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MP0のリスク
また、バカが来たか。
MP0のリスクだ~?
あいにくと俺様は今日は眠い。
面倒だから適当にいくぞ。
MP0→気力がなくなる。
以上だ!
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今回は比較的まともな説明だった。
問題は、説明が適当すぎる事だ。
う~ん、どう解釈すればいいんだ?
気力……気力……気力……。
あの時は……。
なんか、やる気がまったく無くなった気がするな。
気力とはやる気のことなのか?
う~んいまいち解らない。
緊急時以外は最低MP1は残しておいた方がいいのかもしれないな。
あとは、なにかあるか?
お、そういえばSPが3溜まっているな。
あれ?1P多い気がする。Lv1あがる毎に1Pじゃなかったのか。まあ、サンプルが少ないからな。
テレレレッテレーン
聞き覚えのある効果音が鳴った。
でも、レベルUPはまだ先立ったはずなんだが。
「あおちゃん、何今の?」
漫画を読むのを止めて、りんは俺の方に顔を向けてくる。
そういば、りんなら、レベルUPしてもおかしくないか。
それにしても、経験値が手にはいるような事してなかったはずだが……。
りんのステータス画面を確認する。
『LvUP』の表示が出ていた。
クリックして、進める。
MHP+1 MMP+1 SP+1 力+1 速度+1 幸運+1
名前:東堂 凛(代理操作:来栖川 葵)
職業:遊び人Lv2
性別:女
HP :6/6
MP : 1/1
SP :1
EXP :1/5(経験値取得履歴)
力 :2
体力:1
知力:1
魔力:1
速度:2
幸運:2
ステータスの上がり具合が目に見えて悪かった。
でも、少しはあがってるだけマシだな。
あと、必要経験値の伸びも勇者よりも少ない。
レベルだけは上がりやすいようだ。まあ、他の職業をしらないから、勇者が一際上がりにくいだけかもしれないが。
経験値を取得したことで、やっぱり『経験値取得履歴』の項目が増えていた。
さて、何で経験値を得たのだろうか?
遊ぶLv1(取得経験値 1/30分)+1P
信じられない表示がそこにはあった。
た、確かに。遊び人だから遊ぶことで経験値は得られるかも知れない。
だけど、本当に遊んでるだけでレベルUPなんて卑怯すぎないかこれ。
「あおちゃん~なにがあったの~」
気になったのかりんが俺の後ろから画面を覗き込もうとしていた。
「レベルUPしたぞ」
俺は、それだけを教えた。遊んでるだけでどんどんレベルUPなんて知ったら。りんはどんどんダメな子一直線だからな。
そんなに間単に経験値が手にはいってずるいと思ったわけではない。
本当だからな……。
「ほんと~~~やった~~~」
りんは飛び跳ねて喜んでる。
ま、りんには悪くない職業だったのかもしれないな。
ひとしきり、喜んだ後、りんは期待に胸を膨らませて
「これで魔法が使えるね」
こんなことを言ってきた。
魔法なんて使えるのか?遊び人に!?




