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半魔族の少女は料理と共に  作者: 秋雨そのは
6章 貴族と平民と試験
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109話 試験説明と少しの変化

オルドさんが……真面目な話をしてる!

 朝起きると、エンカが私の顔を覗き込んでいた。


 目を開けた瞬間にびっくりしながら「エンカさん?」と聞くと……「本当、本当に……馬鹿!」と堪えていたのか、瞳に涙を浮かべてうったえてきた。

 そっか、自分がどんなに気にしなくても……ちゃんと心配してくれる人がいるんだね。

 起き上がり、エンカを抱きしめて……。


「ありがとう」


「心配したんだから……私、初めての友達がいなくなるなんて!」


 初めてだったのね。確かに、私も友達が無事も保証されない所に行ったら心配するわ。

 そのまま少し過ぎて、エンカが泣き止んだ。そのまま、一緒に下に降りるという事にした。

 寮の廊下はまばらだけど、私を見かけると「おはよう」など笑顔で挨拶して、手を振ってくれる。それを私も「おはよう」と返した。


「みんな貴女を心配してたのよ、前なら考えられなかったけど」


「そんなに、仲が悪かったの?」


「そうね……犬猿までは行かないけど、近い所まではね」


 ミネールさん達の話してた事を合わせても、そんな感じに見えないけどな~。

 エンカが「マリアさん、少し雰囲気明るくなった?」と聞いてくる。それに「そうなのかな?」としか答えられなかった。

 リビングに着いたため、朝食を作りに調理場に立つと……ワローナさんが近づいてきた。


「マリアさん……おかえり、なさい……」


「えぇ……ただいま」


「今日も、食材持ってきてあるから……みんなに作って」


 言われなくても、私はそう言って食材を頭に入れ……レシピを元に作り方や食材を使って調理していく。

 作っているとミネールさんが降りて来て「おはよう……長くいなかったわけじゃないのに、久しぶりな感覚だわ」と言いながら伸びをしていた。

 続いて、ナタリアさんエオリアさんが降りてくる。2人も「ごきげんよう」と挨拶してくる。


「おはよう」


「……マリアさんがいないと、朝が始まらない……」


「同感だけど、本人はなんでって言いそうね」


 なんでだろう? てナタリアさんに読まれた……。それを察知したのか「ほら、絶対思った」と笑っていた。酷い……私が単純みたいじゃない。

 会話しながら作る朝食は賑やかね。あの後、ミネールさんがナタリアさんと「服ってどんなの買ってる?」なんて話題や、エオリアさんとワローナさんの「本で好きなジャンル」の話題でそれぞれ盛り上がっていた。


 男子寮の方では、割とテンション高くて。ケルトさんは少しテンションについていけてないようだ。

 私もあれは、ちょっとついていけないかな……だって「女神が帰ってきたぞ! 宴だ!」とか言いながら踊りだすから。


 そうして、学園の日常は戻り……過ぎる時間が早かった。


 もちろん、何も無かったわけじゃないよ? 例えば……。

 オルドさんとミナトさん、ハナさんとナタルさんが校門で集まってて……。


「今回の仕事は無くてよかったな」


「殺さなくてもいいのは良いことだ」


 と2人が言ってたり。


「度々こっちにこさせられるわね」


「もう慣れた……」


 と少し疲れた表情になってた。

 私は何のことか分からないから、そのまま立ち去ることにしたけどね。


 後は、ムンアさんがミネールさんと共にエオリアさんとかと一緒にいたのを見たよ。



 本格的に試験が始まる前の段階まで来たらしい。

 未だに……日数とか感覚狂うんだよね、ほら……日本は基本1週間に2日休みじゃない? こっちって、週3日休みみたいなのよ、曜日とかが無いけどだいたい合ってる……はず。


 それで、その大体の週の日数で言うと……今日が1週間前くらいかな。

 1人で自問自答してると、朝のホームルームをするためにオルドさんがやってきた。


「今日から、試験についての話をするぞ~」


「「「「はい」」」」


「えっと、知ってる奴もいるだろうが……確認だ」


 ホワイトボードにスラスラと書いていく……初めてオルドさんが使ってるの見たわ。大体口頭か手本を見せるから。

 試験はナタリアさんが言った事で、全部だった。ただ加えるとしたら、試験内容の種目ね。


「1つは、耐性試験。これは、簡単で言う所の毒耐性だ」


「実際に……使うわけじゃないですよね」


「いや……先生方が使うのは、魅了や盲目などの体に……比較的害が残らない奴だ」


 間があった上に、比較的とか……確信じゃないのね。


「質問は以上か? じゃあ次は、魔法制御試験だ。まぁ……安定した魔法を放てるかだな」


 これは、何時もと変わらないわね。ただどう評価に関わるか分からないけど。


「ここまでは個別種目だが……最後は協力魔術だ。」


 一呼吸置いて、オルドさんはホワイトボードに『協力して魔法陣を完成させ、それを30分維持する』と書いた。

 オルドさんは「これな~俺も思うんだが……結構キツイんだよな」とか言ってる。


「構成がバラバラな上、馬の合わないやつだと、バランス崩れてすぐ終わるし」


「高度なんですか?」


「1人でやる分にはいいが……3人の息があってないと出来ない、しかも30分同じ状態を保つんだ。普通じゃやる気にもなれん」


 オルドさんは「まぁ……出来なくても個人種目の方で、なんとかなれば合格はもらえる」と言った。

 全員普通そうにしてるけど、ナタリアさんは「面倒な事になりそう……」と呟いていた。


 今日は、魔法学なのでオルドさんに近づいて聞いてみる。


「これって個人種目ですけど、チームの3人と話あってもいいんですか?」


「あぁ構わない、自分の長所や短所を他の人に見つけてもらう狙いもあるからな」


「それじゃ、それを踏まえて最後の試験をやると」


 オルドさんは「まぁ大方そんなところだ」と言って、話が終わりか? という感じに見てから去っていった。もう少し話してもいいのに~。

 試験ね……前世では凄く悪い、とは言わないけど。酷かったのよね。


 この世界の試験はどういうのか少しワクワクするわね。

次は、対策と?

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