108話 寮生と心配する人達
最高水準(私基準)凄い……
私達は話し声の方に歩いて行く。
ムンアさんは「お姉ちゃんの声が……」とい言ってるので、そこにいるのは間違いないと思うけど。
ホレンダさんやケルトさんが「不穏な空気ですね」「もめてるみたいですね」と言ってる。
――ムンアさん! これはどういうことですか!
――ムンアさん? この人はリンアと言ってましたよ!
――えっと……
えっと……名前も含め色々大変な事になってるけど。ノームさんの声が聞こえる。
4人で向かうと、3人がそこに居た。えっと……リンアさんを挟んで、ミネールさんとノームさんが怒った顔で喋っている。
「リンアさん、ミネールさん、ノームさんどうしたの?」
「「「マリアさん!?」」」
「あれ……私いちゃいけなかった?」
ケルトさんは「むしろいいタイミングだと思いますよ」と言ってる。なら、よかった……だっていない人の様に思われてたら嫌だし。
ホレンダさんが前にでた……ホレンダさん普通に入ってるけど大丈夫なのかな? 衛兵さん、何食わぬ顔で入れてたけど。
「リンアさん……強制連行させてもらいますので――」
「え?」
そして、リンアさんは飛んでった。鮮やかです……悪いようにはならないから、気楽にいられるわね。
ポカーンとしてる2人は、正気に戻って私の方に歩いてくる。
「「マリアさん大丈夫だったんですか!」」
「え、えぇ……丁度、奴隷商人から買い取ってくれた人が。知ってる人のお父さんだったから」
「「運良すぎでしょ……」」
2人共、同意見なのか。ハモりながら追求と安堵の声を出している。最近ハモるの大人気ね。
ケルトさんは「マリアさんの行動が、予想外過ぎるのもあります」と言ってる。なんでよ~あ、こら頭に手を~。
「「……」」
「ケルトさん……可愛いのはわかりますけど、話が進まなくなります」
珍しく、ムンアさんがケルトさんに言っていた。あぅ~……。
ケルトさんが「申し訳ありません」と言いつつ、なでる手を止めようとしない。
「戻ってきたと思ったら、堕落してるわね」
「そうですね、これはこれで……」
「それよりも……事の説明をするので……」
ムンアさんが強気だ。中々言うようになったわね、なんとか誘惑を振り切って「えっとね……」と言って。
これまでのムンアさんが入れ替わりの事を、私は捕まってからの事をそれぞれ喋りだした。
2人は頷くと……。
「まぁ……マリアさんが無事ならそれでいいわ」
「貴女の人脈と、運の良さは度肝を抜かれるわ……」
「僕は、始め死んだような目してたらしいですし」
そうなんだ、ケルトさん……大丈夫かな? と思うけど、立ち直ったみたいだし聞かなくても大丈夫だよね?
そうすると、奥から……丁度、庭園の方から走ってくる人がいた。
「マリアさん! ……無事で良かったです」
「えぇ……エオリアさんの、お父さんに買われるとは思ってなかったけどね」
「お父様がですか?」
あれ? 知らなかったのかな。慌てて走ってきたのかエオリアさんは、息を整えながらこっちに質問してきた。
ケルトさんは「エオリアさんとあまり上手く行ってない、と言ってませんでした?」と聞いてくる。そうだったわね……。
「まぁ、デオさんと少しくらいゆっくり喋ってあげたら?」
「デオさん……」
そういえば、名前……デオルズドだったわね、少しの間とはいえそういう風に呼んでたから。エオリアさんがポカーンとしてる。
とりあえず、私とエオリアさんが喋ってる間は。ノームさんとミネールさんは、ムンアさんに問い詰められていた。
「なんでこんな事をしたのよ!」
「えっと……私よりも……」
「そんな事をされても、誰も喜ばないわ」
2人我が強すぎるのよね……ミネールさんは委員長っぽい所あるし、ノームさんは相変わらず。
まぁ……いい人だから、ムンアさんも困りながらも嬉しそうな顔をしてたから。会話に参加しなかったのよね。
それから特に誰も来てないし、聞いたら放課後だっていうから……寮に戻ったんだけど。
入った瞬間、寮に戻ってきていた生徒全員に囲まれてしまった。
私に向かって「大丈夫!?」「突然いなくなったから心配した!」「何処行ってたのよ!」という声が聞こえる。
「えっと……ただいま」
「「「「おかえりなさい」」」」
声が途切れない中……言うと、全員からおかえりなさいという声が聞こえた。
なんかもみくちゃにされないだけ、いいけど凄い人数が……。
話しかけてくるけど、多すぎて全部聞き取れない……何処かの偉人じゃないんだから。
「はいはい、マリアさんも混乱してるから」
「あ、ナタリアさん~」
「この子達が騒ぐのって、貴女ぐらいだから帰ってきたと思ったのよ」
奥からナタリアさんが、手を叩きながら来た。みんなもそれに同意なのか、散っていった。
エオリアさんやムンアさん、ミネールさんがいたんだけど……みんなに押されて外に出ちゃったみたい。
みんな散ったのが分かったのか、こっちに走ってくる。
「……みんな、マリアさんの事が心配だったんですよ」
「そうだったんですね……凄い人で……押されました」
何処と無く疲れてるのが分かる、ぐったりしてるもん……。ミネールさんは平気そう。
ナタリアさんは「しょうがないわよ、だって美味しい料理が。食べられなくなるんだし」と言いながら、散ってる人達に目を向けていた。
「まぁ、それもあると思うけど……一番は、この寮の雰囲気がマリアさんいないと暗くなるのよ」
「そうなんですか?」
「えぇ……昨日なんか――」
今この場にいるナタリアさん達を除く、寮生全員が「言わないで!」と叫んだ。
ナタリアさんも「ほらね?」と言ってくる。どういうこと?
「もう少しだし、試験の勉強とかあるんだから。休まない方がいいわよ」
「好きで休んだわけじゃないんですけど……」
そう言いつつ、割と疲れていたのか……お風呂などに入ってから、エンカの相手も出来ないまま。そのまま眠りについた。
次は……えっと予定では、日にちを飛んで試験1週間前に行く予定です。
次は、試験準備と?




