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半魔族の少女は料理と共に  作者: 秋雨そのは
6章 貴族と平民と試験
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105話 全ての最初と消えた記憶

意外と綺麗に……収まってる方だけど、R15指定出るのあるかも?

何か今更感の所が……。

 全てが、変わり始める前の事。


 小学生の卒業式だった。ケルトさんは分からないと思う……いわゆる学園の卒業式ね。

 それは……前世でよくあって、悲しいこと。


 その日、お母さん……実の母親と一緒居た。それは……それは、突然の出来事だった。

 桜が舞っている中、信号を碧で渡った時に……トラックが走っていたの。


 と言っても、ケルトさんは1つも理解出来ないと思う……。この世界には1つも無い物だもの。


 そのトラックの運転手は、意識を失って居たのか……車体はブレブレで、ハンドルに顔を埋めていたから。そう、私は見えていた……この時。

 お母さんと喋りながら、来るのが分かって聞いた。


「お母さん、アレに何?」


「どうしたの? ……!」


 赤信号に止まれるわけもない……お母さんは、急いで手を掴んで……私を投げた。

 その瞬間、トラックは……お母さんと激突する。私は唖然とその光景を見ていると、脇でトラックはデカい音を立てていた、何処かにぶつかったのだろう。


 だけど、私は……その瞬間は、ずっとお母さんを見ていた……血まみれで……息も絶え絶えのお母さんを。


「お母さん! お母さん!」


「……葵、大丈夫……私は、見守っている、から……」


 その瞬間、お母さんは……死んだ。それは、唐突で……記憶にも残っていなかったのではないか。と思っていた。

 しかし、お母さんの死体が消えた……そう、その瞬間お母さんという存在が消えた。

 私は、混乱する頭と共に……意識を失った。



 気づいた時には、私は……お母さんの記憶が、存在と共に消えていた。

 最初は受け入れられなかった。病院の医者、看護師……近所のおじさんや友達に聞いても。


 お母さんを知っている人物は……誰もいなかった。


 記憶の混乱以外は、無事だと判断され退院をさせられた。

 それは父親が無理やりした結果だ。


 お母さんがいない、父親は……それはもう、酷い物だった。

 これから、中学に上がる為の準備をしなければならない……筈だったが。

 そのお金は全部、ギャンブルに使っては……消え。


 中学生に上がれなかった……当たり前、お金がないのだから。


 最終的に、父親は仕事を辞め……少ないお金で酒盛りをする日々。私は……12歳の半年まで、アルバイトをしていた。

 お金を、自分の分と父親の分に別けては……眠れない日々が続いた。



 その生活が、続き……ギリギリまでお金を使えば、学校に入れるくらいに貯まった時。


 父親が無断で、そのお金を引き出していた。

 私は、必死に抵抗する……。


「お父さん! 何してるの!」


「あん? なんでこんなにお金持ってんだ?」


「それは私のお金! もうお父さんには渡したでしょ!?」


 父親は「うるせぇ! テメェなんかがお金持ってたってしょうがねぇだろ!」と言って。全てのお金を懐に入れて、外に行こうとする。

 それを、私は……腰にしがみついては「持ってかないで! そのお金は……!」と言いながら。

 動きながら、何かを探しているようだった。


 その時……父親が「テメェが死んじまえば、もういらねぇだ……ろ!」と言って、手に持った包丁の様な物で刺してきた。

 痛みで、口から血を吐き出しながらもしがみつく。


 外に出た時に振りほどされ……トドメだとばかりに腹に突き刺された。


 それからは、女神と最初あった所に行くわ。


――――――――――――――


 ケルトさんは静かに聞いていた。

 枯れて、中々出ない声で語り終えると……私は「どう……だった?」と聞くと、ケルトさんは微笑んで。


「僕には理解が出来ない所が多くて……正直、どう反応していいか分かりません……」


「……そう」


「でも……これだけでも、言いたいですね……アオイさん、貴女の事は嫌いになれません。それは……この先もです」


 何でそうまでして、私に好意を向けてくれるんだろうか……。

 それが疑問で仕方なかった。好きという感情は、2回死んだ中としても……そんな事は一切無かった。

 だけど、分かるのは自分の頬が茹でる様に熱くなっている事だ。


 涙に濡れていた顔は、恥ずかしさのあまり……顔を真っ赤にして、覆った。

 分からない、分からないけど……答えなきゃ、答えなきゃと思う。


 ケルトさんがしゃがんだ音が聞こえた気がした。へたり込んだまま、顔を覆っている私の手を取り……。

 手を引き寄せては……え?


 口づけをされた。


 それは嫌じゃなかった、むしろ……。いや、でも……なんで? なんで?

 そんな事を考えながら、思考をグルグルさせる。私の顔と思考はショート寸前だった……。


「あれ? 意外とマリアさん、こういうの苦手なんですか?」


「あ、う……あ……」


 反論しようとするけど、まとまらない思考じゃ声にならない声しかでなかった。

 いきなりすぎて、ああもぉ~……!? ボーっとしてる私にケルトさんは再び口づけを……キスをした。

 そして、唇を離しては、少し意地悪な表情と声で。


「どうですか? 僕の気持ち分かりましたか?」


「……」


 私は頷く事しかできなかった。

 なんか後ろで誰か見える……誰だろう?


「イチャラブタイムの所、すみませんが……」


「はい」


「マリアさんに次の仕事……何ですけど、何か惚けてません?」


 あ、仕事行かないと……。フラフラと何とか立ち上がって、部屋へ出ようとする。

 ホレンダさんの様だったけど……。何も考えられない……。


「何か、意外な弱点? ね……割とこういうの免疫無いのかしら? それとも純粋なだけ?」


「両方だと思いますよ?」


「あら、割と仏頂面が穏やかになったじゃない」


 何か言ってるけど、行かないと~。ホレンダさんとケルトさんの笑い声が聞こえる~。

 私は、そのまま……パタリと倒れた。


 今までこういう経験無いから、ダメだった……。

次は、大丈夫? マリアさん

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