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半魔族の少女は料理と共に  作者: 秋雨そのは
6章 貴族と平民と試験
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103話 全てを受け入れる為に

少し、突然的に動き過ぎたかもしれないです。

 ただ一緒にいれば良かったと思っていた。


 今の状況になってようやく気づいた。自分に都合のいい様に、マリアさんを利用していただけだ。

 自分に無い物を与えてくれるから、ただ側で与えてくれるのを貰っているだけだ。


 お爺さんが言ったように、自分は変わっていなかった。

 むしろ悪い方向に変わっていた。


「ようやく、気づいたようじゃの」


「はい……」


「なら、することは1つじゃろ?」


 その質問に「マリアさんの事を理解しようと思う、何もかも……」と言った。

 ノームさんは「これで帰ってきたら、もう少しマシな関係になると思う」と言い。ナタリアさんは「遅すぎる、もう少し早く気づいてあげないと」と頬を膨らませていた。

 迷惑かけちゃったな……。立ち上がり、お爺さんを見る。


「今は、こちらの方を解決しなければの」


「マリアさんをハメた人、そして……今この場にいない彼女に聞くために」


「オルドは何処じゃ? あやつに聞きたい事があるんじゃ」


 そんな事を喋っていると、奥から「なんだ? こっそり聞いてたのに、全然理解出来ねぇし」とオルドさんが歩いてきた。

 聞いてたのか……。それを気にせず、お爺さんは「リンア・ムーンライという生徒はいたかの?」と聞いていた。


「リンア・ムーンライ? そんな奴はこの学校に居ないぞ?」


「え?」


「似た名前に……確か、ムンア・ムーンライとかいう奴は居た気がするが……」


 僕は耳を疑った、オルドさんはなんて言った? そんな奴は居ない? という事は、彼女は……何者なんだ。

 お爺さんは頷いて「ハメた上、心乱させ……ケルトまで奪おうとするとはの」と堪えきれていない、殺気が出ていた。


「どういうことですか……?」


「ふふふ、ははは……」


「今回の事は無視して過ごそうと思ったんだがな……こればっかりは、全力で潰す」


 何故か、いきなり不気味になった。2人は「ふぅ……」と一呼吸置いて落ち着いたようだ。

 お爺さんは「主犯は分かっておる、だが……潰すだけならすぐだがの」と呟いた。


「貴族って奴は、本当にどうしようもなく腹立つ奴もいるもんだ」


「どうやって、ここに紛れ込んだかも分かっておるし」


「ケルト、この件は俺らが……穏便に、穏便に済ませておくから……お前は、帰りを待っていろ」


 なんか知らない内に話が進んでいる。理解が出来ないけど、リンアさんと貴族を捕まえるって話で良いんだよね? なんか、2人の顔が物凄く……怖いんだけど。

 2人は「――をして、おびき出すか?」「――じゃ、ダメじゃの。――でどうじゃ?」と聞いてはいけない内容? を喋っていた。


 ナタリアさんとノームさんは、僕達が3人話してる時には。2人で「傘作っちゃう?」「出来るならやってる」など、理解が難しい会話をしていた。

 寮に戻って、とりあえず寝ることにした。焦らないで彼女の事を考えたいと思う。



 あれから、3日経っていた。特に連絡という物は取っていないため……何処にいるかも分からないけど。

 何故か、凄く彼女に会いたかった。あって、自分の気持ちと彼女の気持ちを知りたかった。

 オルドさんとお爺さんは時々、一緒に行動してるみたいで……見かけた時、顔が悪い笑みを浮かべていた。


 今日は、学校が休みで……ナタリアさんとノームさんに「外に行って、頭冷やして(した方がいいよ~)」と言われた為……街をぶらりと歩いている。

 そして、凄いスピードで僕の目の前に人が止まった。メイド服を着た赤い髪の女性だった……その人は僕に聞いてくる。


「ケルト・シライシ様ですね、少しご足労お願いしても?」


「え? ……は、はい」


「それでは、少し寄り道をするため……ご了承ください」


 そう言って、僕の手を掴むと凄いスピードで動き出した……のだろう。動いてるのは分かるが、景色がコマ送りのように、切り替わっては止まるを繰り返していた。

 彼女が止まると同時に、ある部屋に着いた。そこには、オルドさんとハナさん、ナタルさん……父がいた。

 場所は……学校でも無い、ある家の一室のようだった。


「ケルトも来たのか、ここに集めてどうしたいんだ?」


「それは、この事は穏便に済ませてもらおうと思って」


「相変わらず、お母さんは動きが早すぎるわ」


 オルドさんが赤い髪の女性に聞くと、広めるなと言ってきた。そして……ハナさんが母親だと言っていた。

 それに対して「ハナ、少しも変わってないのね」と言っている。2人は睨み合っていた、どう見ても姉妹にしか見えない。それぐらい、似た顔で……若い顔をしていた。


「お前らは、会ったらそればっかりだな! もう少し、仲良く出来ないのか?」


「「無理」」


「おいおい、何時もこんななのか?」


 父が笑いながら、2人に言うけれどハモると同時にそっぽを向いていていた。ナタルさんは困った様子の様だ。

 オルドさんは「どうでもいいから、そろそろ本題を頼む」と呟いている。

 2人は咳払いして、ハナさんのお母さんが言う。


「最初に私は、ホレンダ・ウォーカス以後お見知りおきを」


「それはご丁寧に」


「今回、マリア・トアネット・カール様をお預かりになっています」


 驚いた……メイド服という事は、貴族のいる場所だろう。それは、まともかヤバイかは五分五分だが……ここにホレンダさんがいる時点で問題無いだろう。

 父は「それで? わざわざ俺達だけを集めた意味は?」と聞いていた。


「一番、暗殺に長けているか……人殺しに躊躇がない人だからです」


「ケルトは違うと思うがな」


「彼は、どうせならマリア様がいる所に案内しようかと」


 次々と質問されるが、ホレンダさんは丁寧に返していく。

 ホレンダさんが「これで十分ですか?」と言った。すると僕を含む全員が頷いた。


「それでは、処理はどうでもいいですが……事が明るみ出ないように」


 そして僕を掴んでは……先程と同じように移動を開始した。


 少しわくわくしていた……彼女と話せる事、そして聞きたい事、言いたい事喋り合いたいと。

次は、視点戻ります。

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