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○地獄八景亡者戯◉ラウンド4

 ハルアキは導魔の錬金部屋から2枚の式神の札を持ち出すと印を踏んで二人を呼び出した。

「何の用なのハルアキ?なに鍋の用意しているじゃない手伝えってこと」茜はすぐさま食堂の異変に気がついていた。

「いつもいろいろ手伝ってもらてるじゃん、特別な鍋を二人にも食べてもらいたかったんだよ」

 葵は「何で急にそんなことするわけなの」「おいしいものはみんなで食べる、父さんが言っていたんだ。今日のは特別だよ」

「法師様は同じことをよくおっしゃってたわ、ご自分は召し上がらないのに、でもいいですわ、お給仕させていただきますわ」葵も乗り気になってくれた。

 いつもの食堂は鍋モードに変形した。床板を外すと囲炉裏が現れる導魔坊特製の部屋である。今日のメンバ^はハルアキ、タマモ、式神の葵、茜に清八、喜六の導魔坊の六人に加え、清盛の家来、康成(やすなり)と酒肆(しゅし)ホヘトから女将、お糸さんにツキノワの九名の大宴会である。風呂上がりのタマモとお糸はすでによく冷えたビールで乾杯済みであったがもう一本を持ち出してツキノワと康成(やすなり)にふるまい鍋の開始の挨拶を始めた

「今日の宴は地獄巡りの旅立ちのセレモニーでーす。おいしいフグを食べてコロッと死んで夢ともなく現(うつつ)でもなく、空々寂々(くうくうじゃくじゃく)として暗ぁ~い所へ参りましょう。では乾杯!!」

 何ともはやはちゃめちゃな挨拶ではあるが

「女将、どうでぃ導魔坊(ここ)はいいところだろ」

「あんたちは馬鹿かい、こんな結構なところで働いているのにうちで無駄な管を巻いるなんて」

「女将がいいからさ。何言ってやがんでぃなぁきぃ公」喜六はビールを飲み干すと「女将がいるから管を巻くんだよ」

 葵が「地獄巡り?何のことですの聞いてませんわよ」と茜も「こら、喜六に清八、法師様もいらっしゃらないのにどういうことなの」

「まま、堅いことは言わないでよ。早速いただこうじゃねえかよ」と清八は言うとテッサに下に箸を突っ込むと4枚掴み浅葱(あさぎ)を散らしもみじおろしを入れたポン酢にさっと潜らせ、パクリと口にれる。その姿を息をころしみていた喜六は清八が「旨え!!」と声を発するのを見て、止めていた息を一気に吐き出すと急いでそのてっさの皿に箸を突っ込んで5枚重ねてポン酢をつけ口に放り込んだ。

 突然、苦しそうに身悶えする喜六に清八が背中をポンと叩いた。「急いで食うからだ。喉に詰まらせやがって」

 ハルアキは笑いを堪えながら見ているとツキノワが

「坊主、お前さんなら閻魔の印くらい何とかなるんじゃねのか。ほらこいつに押してやれよ。キィ公たちの為によ」

 投げつけられた通行証を見て武庫川で手に入れた御宝印(ごほういん)を思い出した晴明はマジック収納を探してそれを見つけ出した。

「おう、それらしいの持ってるじゃねか。貸してみな」と言うと人差し指を少し切って朱肉にして通行証へ押すと鍋の火の中に放り込んだ。

 突然白い煙が部屋中を覆い九人はばたりと倒れてしまった。

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