第219話 助けより邪魔
「範囲は少し狭まった……」
俺は正直に言った。
「でも縁がまだぼやけてる。正確な一点は出せない」
俺たちの周りに広がる灰色の何もない平地は相変わらず空っぽのままで、風が四方から低く吹き、薄い砂埃を足元に巻き上げていた。かすかにほとんど聞き取れないほどの風の音以外、何も動く気配はなかった――影も、輪郭もなく、ただこの俺自身の体の中に、何もない広がりの中で宙に浮いた、あの霞んだ確率分布があるだけだった。
俺が言い終える前に、ワカナはすでに手引書をユウキの腕に押し付け、真理の鏡から金属バットなどというものを取り出していた。彼女は何回か試し振りをして重さを確かめると、バッティングフォームで足を構え、念のためグリップテープを巻き直すことまでした。
「待て、何してるんだ?」
俺が反応する間もなく、ワカナはすでに何もない場所に向かって、何の前触れもなくバットを強く振っていた。
「本気でただ振り回すつもりか?」
アラユが目を見開き、巨大な鋏を不安げに二度開閉させた。声はバットが空気を切り裂く鋭い音にかき消された。
「どうせこっちを殴り返してこないんだから!」
ワカナが息を切らしながら付け加えた。まるで今更ながら自分が何か説明すべきだと思い出したかのように。
「延々と計算してるより、まず振ったほうがマシでしょ!」
ユウキが眉をひそめ、手引書をさらに強く抱きしめた。
「標的がどこにあるかも分かってないのに、何に向かって振ってるの?」
「知らない!」
ワカナが当然のように肩をすくめた。
「だからこそ振ってるんだよ。目を閉じて十分めちゃくちゃに振り回せば、運よく当たるかもしれないでしょ!」
「これ本当に大丈夫……」
サチの風纏う爪が不安げに開閉し、四本の機械の腕の指先がかすかに震えていた。まるで彼女自身、それを伸ばして何かを庇うべきかどうかすら分からないでいるようだった。
プルートゥンシャが半歩後ずさり、灰白色の甲羅を動かした。どうやらここからは見物に徹することにしたらしい。
「このやり方、ちょっと無謀じゃないですかな」
ワカナは俺の確認を待たず、また別の角度からバットを振った。バットが空気を切り裂く鋭い音がまた響き、小さな砂埃を巻き上げる。
俺はすぐさまその方向へ知覚を投げかけ、結果を確認しようとした――だがほぼ収束しかけていたあの座標が、また粉々に砕け散り、あちこちに散らばっていた。まるで誰かが激しくかき混ぜたばかりのスープの鍋のようだった。
バットがその範囲に一番近づいた瞬間、俺ははっきりと感じた。あの粒子自体が激しく外へと弾き飛ばされ、瞬く間に数メートル分も移動していったのを――バットが直接当たったわけではない。バットが近づいてくること自体が起こしたかすかな震動、それだけで十分すぎるほど遠くへ押しやってしまったのだ。あまりにも小さすぎて、周囲のわずかな乱れさえ、それにとっては壊滅的な一撃になる。
「当たった?」
ワカナが息を切らしながら尋ねた。バットはまだ空中に構えたままで、そのバットが近づいた瞬間にすでにその粒子が遠くへ逃げていったことにはまったく気づいていなかった。
「当たったかどうか、俺には確認しようがない」
俺は苛立ちながら答えた。
「お前に伝えた範囲は、そもそもただの大まかな確率にすぎない。実際に何かに当たったかどうかなんて、俺に分かるはずがない」
「どういうこと?」
ワカナが固まり、バットを握る手が空中で止まった。
「あなた、だいたいどこにあるか分かってるんじゃないの?」
「俺が分かってるのは曖昧な領域であって、点じゃない」
俺ははっきりと伝えようとした。
「お前がそんな風に振り回すと、バットがその範囲を通過したかどうかすら、俺にはさらに分からなくなる。ましてやそれに実際に触れたかどうかなんて、なおさらだ」
「じゃあ次どこに振ればいいのか、どうやって分かればいいの!」
ワカナが苛立たしげに足を踏み鳴らし、バットの先端が地面に強く叩きつけられ、鈍い音を立てた。
その音は地面を通して俺の知覚にまっすぐ伝わってきた。また一つの震動――俺はまさに再び収束し始めたその座標を強く見つめたが、その一撃で再び混沌へと散らばっていくのを見届けるしかなかった。積み上げてきた進捗が一瞬で消え去った。
「地面を叩くのをやめてくれ!」
俺はすぐさま彼女に呼びかけた。
「お前の動き一つ一つが、当たったかどうかに関わらず、俺がせっかく捕まえたものを全部揺さぶって落としてるんだ!」
ワカナは驚いてバットを胸に抱え込んだ。まるで悪事の現場を押さえられた子供のようだった。
「マジで……地面を強く踏むだけでも逃げちゃうの?」
「最初からやり直しみたいだな」
アラユが自分の甲羅を巨大な鋏で軽く叩き、諦めの色を声に滲ませたが、すぐにそれ自体が震動を起こしていることに気づき、気まずそうに鋏を下ろした。
フェアリーが飛んできて俺の体の頂上のすぐ上でホバリングし、その小さな体を空中に留めながら、意図的に羽ばたきを緩め、息遣いまでわざと潜めているようだった。
「主様、みんなが動きすぎてないか見張っておきましょうか?」
「助かる」
俺は正直に答えた。
「お前自身の翅も、強く羽ばたけばそれも伝わってしまう。飛ぶ時は気をつけてくれ」
それを聞いてフェアリーは羽ばたきの振幅をさらに小さくし、そのホバリングはほとんど凍りついたような静止に近づいていった。落下しない程度のごくかすかな震えだけで、その場に留まった。
俺はそれ以上何も言わず、意識を集中し直し、あの極めて軽く、要求のない接触を再び始めた。一回また一回と試み、散らばってしまった混沌を再び使えるものへとまとめ直そうとした。
サチは不安そうにワカナを見つめ、風纏う爪の四本の機械の爪を背後にきつく引き寄せていた。まるでいつでも何かから彼女を庇う準備をしているかのようだったが――今回本当に抑え込む必要があるのは、ワカナ自身の逸る両手のほうだった。
セバスティアンの触角がゆっくりとワカナのほうへ向いた。声には珍しい慎重さが滲んでいた。
「ワカナ様、もし引き続きお手伝いいただけるのでしたら、そこでじっとしていていただけますか」
「あ……うん、分かった」
ワカナは素直にバットを真理の鏡に戻し、両手を前で組んで、まるで教師に叱られて呼び出された生徒のように、じっと動かなくなった。
俺はその重ね合わせの過程を繰り返した。一回、二回、さらに十数回。それまで散らばっていた確率分布はようやく少しずつ中心へと収束し始めた。だが今回は、以前にはなかった警戒心が俺の中に定着していた――乱れを起こすのは近づいてくる物体そのものだけではなかった。近くのわずかな迷走震動でさえ、この苦労して積み上げた進捗を完全に台無しにしてしまいかねなかった。
「少なくとも、さっきよりはっきりしてきた」
俺はその再形成された座標を見つめた。声には疲労が滲んでいる。
「でもこれ以上は、完全に震動のない状態で近づく方法が必要みたいだ」
「完全に震動のない状態……」
ワカナがその言葉を小声で呟き、眉をさらに深くひそめた。明らかに先ほどの苛立ちからまだ完全には立ち直っていない様子だった。
俺は相変わらず果てしないその空間を見渡した。よく理解していた――力任せのやり方では、この相手には決して触れられないだろうということを。




