第209話 ひび
白い光が消えた瞬間、俺の体はまだ制御を失ったまま転がり続けていた。
アラユの一撃の勢いは想像していたよりもずっと凄まじかった。俺は激しく後方へ弾き飛ばされ、目の前の景色がぐるぐると回り続け、上も下も分からなくなっていた。
視界の端にサチの姿がよぎり、ワカナの腕が俺の脇腹に激しくぶつかり、二人はほとんど絡み合うようにして転がり落ちていった。
ユウキは近くで四肢を伸ばし、方向を立て直そうとしていたが、虚空の中で無駄に何度か回転しただけだった。フェアリーの翅は必死に不規則に羽ばたき、かろうじて制御されたと言える程度の姿勢を取っていた。
どれほど転がり続けたか分からないうちに、前触れもない重力の引きが不意に俺たちを捉えた――いつの間にか足元に確かな地面が現れていた。
ジェリーはおそらくもう戦いが終わったと判断し、奪っていた地面を返してくれたのだろう。
俺たちはほぼ同時に地面に叩きつけられ、砂埃が舞い上がってからゆっくりと落ち着いていった。俺はしばらく横たわったまま息を整え、それから無理やり体を起こして周囲を見渡した。
あの巨大な体は少し離れた場所に崩れ落ちていた。文様の刻まれた平たい頭には、長く深いひびがまっすぐに走っていて、それまで安定して脈打っていた淡い青色の文様のいくつかは完全に消え、残りは電源が落ちかけている機械のように不安定に明滅していた。その後ろに続く分節した体は、本来なら本体と一体になって動くはずだったが、今はいくつかの節がだらりと垂れ下がり、歯車が断続的に軋みながら動いたり止まったりしていた。
ゴーレムの巨体はかすかに震えていた。その動きは以前よりもずっと鈍く、まるであの衝撃からまだ自分自身も回復しきっていないかのようだった。本来なら連動して動くはずの分節が、今はそれぞれ違うリズムで震え、まだかすかに痙攣しているものもあれば、完全に静止しているものもあった。まるで制御信号がもう一番遠くの部分まで届かなくなっているかのようだった。
俺は地面から体を起こした。膝はまだ震えていて、目はすでにアラユを探していた。
「アラユ!」
ゴーレムからそう遠くない場所に横たわっている彼を見つけた。全身が不自然な角度に丸まり、巨大な鋏が両方とも力なく垂れ下がっている。片方は関節のところで深く裂けていて、暗い赤色の体液がその下の土へとゆっくりと染み込んでいった。
俺は全力で彼に向かって駆け寄り、まだ無事なほうの鋏を掴んだ。
アラユの目は開いていたが、焦点が合っていなかった。俺が近づくのを見て、口の端が実際に少し引きつった。
「決まった……よな?」
「今は喋るな」
俺は彼の怪我がどれほど酷いのか分からず、ただしっかりと支えたまま、もう片方の手を必死に振ってサチたちに助けを求めた。
アラユの裂けた鋏の隙間から、その下の湿った柔らかい組織がすでに見えていて、彼の呼吸に合わせてかすかに震えていた。彼がこんな姿になっているのは想像しづらかった――甲羅の下の肉が今、何にも隠されないまま俺の目の前に晒されている。
サチはすぐに反応し、風纏う爪の四本の機械の腕がすでに近づいてきて、アラユのもう片方の側をしっかりと支え、二人の間に彼を挟んで固定した。彼女の目はその傷から一瞬たりとも離れず、唇を固く結んでいたが、しばらくして覚悟を決め、後ろに向かって叫んだ。
「サラダ!」
サチは俺がいつもサラダに治療を頼るのを嫌がっていることを知っていたが、こんな時にそんな躊躇いを見せていては、他の誰かをさらに苦しめるだけだと分かっていた。
サラダがゆっくりと這ってきた。彼女はもう慣れっこになっていた――俺がまだ動く前から、その目にはすでに許しの色が浮かんでいた。
俺はその湿った体を見つめ、胃がきつく締め付けられるのを感じた――この後に何が起きるか分かっていたし、それが毎回、生きた肉片を彼女から直接切り取ることを意味しているのも分かっていた。
「すまない」
俺は歯を食いしばりながら無理やり言葉を絞り出し、片手でサラダを支え、もう片方の手でワカナから渡されたメスを受け取った。
サラダはまったく抵抗せず、ただ低く、読み取れない鳴き声を上げただけだった。
刃がその脇腹の柔らかい組織を切り裂いた瞬間、俺の手が震えた。切り取られたその肉片はまだかすかに痙攣していて、掌の中で湿ってべたついていた。
俺はあまり深く考えないよう自分に言い聞かせ、その組織片をアラユの裂けた甲羅の縁に押し当てた。傷口に触れた瞬間、それはすぐにその場所を見つけたかのように、ゆっくりと広がり伸びていき、そのひびの形に沿って少しずつ埋まっていき、それまで露出していた柔らかい組織を包み込み直していった。
ユウキが歩み寄り、片手で鞘を支えにしながら、もう片方の手でそっとアラユの頭を包み込み、無理やり自分のほうを向かせた。その唇はゆっくりと、はっきりと、一語ずつ動いていて、彼がまだ焦点を合わせられるか、まだ理解できるかを確かめていた。アラユの視線が徐々に鋭さを取り戻し、ユウキに向かって頷いた。その複眼にはほんの一瞬、苛立ちの色がよぎった――ここまで世話を焼かせる羽目になった自分自身に苛立っているかのようだった。
セバスティアンは触角を低く保ち、ゴーレムのほうへと向けたまま、一度も視線を離さなかった。まるで一瞬でも目を離せば、その巨体がすぐに息を吹き返すとでも言うかのように。
「この機械、何らかの自己修復機能を持っているのでしょうか」
彼が慎重に尋ねた。
俺はアラユの傷を見つめ、それからまだ明滅を続けるあの文様の板を見て、胸の中で何かが沈んだ――もしこの隙にそいつが完全に再起動してしまえば、俺たちがここまで経験してきたこと、アラユが負ったすべての怪我が、すべて無駄になってしまう。
「もしそうなら、まずいことになる。再起動を待ってる暇はない」
俺は叫んだが、この真空の中では、俺の言葉の大半がおそらく誰にも届いていないと分かっていた。
セバスティアンが俺の唇を丁寧に読み取った。
「あの板がまだ機能停止している間に、そのひびに突入しましょう。これはアラユが稼いでくれた好機です」
「でも完全に切り離されてない節はまだ動ける」
ワカナが疲れた様子で眉をひそめ、まだかすかに痙攣しているゴーレムの体を見渡した。
「近づいたら巻き込まれるかもしれない」
ユウキがアラユの後頭部から手を離し、勇気の剣の柄を強く握った。刃の赤い輝きが先ほどより少し強く燃えている。
「じゃあ、あいつがどの節がまだ動くのかも把握できないうちに動こう」
彼女はゆっくりと、はっきりとした口調で言い、視線をすでにひびの入ったあの文様の板に据えた。
「もう割れてる、完全な板を丸ごと突破する必要はない。誰かがそのひびに沿ってこじ開ければいい」
俺は彼女の視線を追った。案の定、そのひびはまだ塞がっておらず、縁にある割れた文様は相変わらず明滅していた。まるでカウントダウンが刻まれているかのように。
「行くぞ!」
ワカナが真っ先に立ち上がり、セバスティアンもすぐに続いた。サチはアラユをフェアリーに預けて見守らせ、自分も立ち上がった。ユウキはすでに剣を抜き、真っ先にそのひびに向かって駆け出していた。
俺はもう一度、フェアリーの足元で力なく横たわるアラユに目をやり、それからみんなと一緒に前へと突進した。
ユウキが真っ先にひびへとたどり着き、両手で剣を握って、その切っ先を強く突き入れ、ひびに沿って切り裂きながらさらに広げていった。すぐ後にワカナが到着し、真理の鏡に手を入れて数秒探ってから、長い金属のバールを取り出し、その隙間に打ち込んだ。セバスティアンの右手が鋏へと変わり、そのひびに突っ込まれたバールを掴んで、文様の板全体の縁を無理やり外側へと曲げた。
俺は手をできるだけ深くそのひびの中に押し込み、内部に残っている回路を掴んだ。すぐそばを走っていたサチも手を差し込み、二人で力の限り引っ張った。俺たちの間で何本もの配線が次々と切れ、静電気の火花を散らした。
その瞬間、ゴーレム全体が激しく痙攣し、文様の板に残っていたすべての光が一気に噴き出した。
俺は再び手を突っ込み、さらに部品を掴んで引き抜いた。
サチの爪は外科手術の鉗子のように機能し、そのひびをさらに大きくこじ開けていった。外からはほとんど破壊不能に見えたこのゴーレムの体も、内側から壊すのは驚くほど容易だった。
追いついてきたマファガイス、ニャリク、プルートゥンシャも機械に手を突っ込み、掴めるものを片っ端から迷わず引き抜いていった。
ゴーレムは蟻にたかられた百足のように無駄にもがいていた。俺たちが破壊すればするほど、残っていた機能も失われていく。
ついに完全に光を失い、最後まで明滅していたわずかな配線も静まり返った。
みんな数歩下がり、その巨体の動きが完全に止まるのを見守った。分節した体は、糸を切られた操り人形のようにすべての支えを失い、その巨体が地面に激しく崩れ落ち、しばらく消えない砂埃を巻き上げた。
すぐには誰も口を開かなかった。
ワカナが力なく俺の肩にもたれかかり、胸を激しく上下させていた。しばらくしてようやく声を出せたが、それでも誰に向けるでもない低い悪態をこぼしただけだった。
俺は再び静かになった周囲の地面を見つめ、一瞬、安堵を感じているのか、それともまだ呆然としきれていないのか分からなかった。あれほど張り詰めていた緊張が、ようやく緩んでいき、それとともに力が少しずつ抜けていって、腕を上げることすら重く感じられた。
セバスティアンの触角が緩やかに揺れた。
「これでようやく息をつけそうです」
俺は頷いた。
「これまでの敵と同じパターンなら、しばらく休む時間があるはずだ」
「ん……休めるはず、だよね? でもなんで……」
サチが片手を上げ、自分の服の裾を見つめた。
彼女の服の裾が軽くはためいていた。まるで何かの風が吹いているかのように。
いい知らせは、服をはためかせる風があるということは、間違いなくもう真空ではないということだった。
悪い知らせは、その風が上向きに吹いているということだった!
俺は完全に動かなくなったゴーレムを警戒しながら見つめた。
まだ終わってないのか?




