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いきなり漆黒の力手に入れちゃった件について(仮)  作者: 漆黒の鎧
第二部 成長が必要なのかどうなのかという件について(仮)
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戦闘のときだけ頭が回る件について(仮)


「神の力ですか?」


「うん、あの白い炎のが神の力らしい。ウリエルの炎かなんだとか・・・」


 神の力、その力を持っているアリスは、客観的に見ればあの漆黒の力をも上回る力を持っているわけだから、この場で最強である。

 しかし、かおるにはその力に違和感があった。


「ふん。よくもまあ、あんたみたいな人間に、いや、人間じゃないか、それにこんなにも仲間がいるものね。でもね。たかこ、あんたはこの宿命から逃れることはできないのよ。絶対にね・・・。だから、よく考えておくことね。自分がこれからどうするべきか」


「ごちゃごちゃいってんじゃねえ!」


「おい!」


 篠原がかおるの制止を聞かずに、アリスに向かって跳躍していく。


「ふん。愚かな子」


 アリスは、手に剣を創造し、向かってくる篠原を簡単に冷徹に、切り伏せる。

 

「!?」


 しかし、切られた篠原は影となり消える。

 そして、アリスの後ろに急に篠原が現れる。


「奇襲が効かないのは、精霊と対話できるからっって言うのなら、精霊もだましてしまえばいいんだろう!」


「やるわね。あなた忍のものだったのね」


 だが、アリスは篠原の攻撃を軽く防壁で防ぐ。

 攻撃が不発に終わった篠原は、体制が崩れて、落下していく。アリスをそれを見逃さず。篠原にナイフの雨を放つ。


「ヤバ!!」


「くっ!」


 かおるは、そのナイフの雨に向かって急いで、黒炎を飛ばす。今回のものにはウリエルの炎は付加されていない。

 ナイフは黒炎に霧散される。


 篠原はなんとかその間に体制を整えて、近くの建物の屋上に着地した。


「あなた達じゃ、たかこを守るには役不足よ。無駄なことはやめなさい」


「あなたに、たかこさんを渡すわけにはいきません」


 アリスの言葉に、正子が真っ向から反論する。


「例え、わたし達があなたに及ばなくても、みすみすそんなことはさせない!」


 正子が全身に雷を纏う。

 正子はレヴィアタンの一見以来、鍛練を重ねてかなり雷の扱いが上達していた。


「ふん」


「宮内さん」


 かおるが、宮内に小声で言う。


「俺が、左から攻撃するから、宮内さんは右から雷撃を飛ばして攻撃してくれないかな?」


「何か考えが?」


「確認したいことがあるんだ」


「わかりました」


「じゃ、いくよ」


 かおるが、黒炎を左から飛ばす。そしてそれと同時に正子も雷撃を右から飛ばす。

 2人の攻撃が、左右からアリスに向かう。

 

 アリスは、黒炎をウリエルの炎で防ぐ、これにより、もちろん黒炎は打ち消される。同時に雷撃を防壁で防ぐ。これにより、雷撃もアリスを傷つけられない。


「無駄よ」


「まだだ!」


 かおるは、今度一人で、再度、左右から攻撃をする。


「ほんと、しつこい男は嫌われるわよ」


 その攻撃を、アリスは今度、両方ともウリエルの炎で、防ぐ。これも見事にかき消される。


 かおるはこの一連の流れで、自身の中にある神の力への疑念の正体がわかった。


 だが、問題はそれだけではない。


「竹市君、あの防壁ってどれくらい強度ある?」


「あれは、かなりあるな。俺の全力と同等かそれ以上だ。まあ、俺なら、あれ以上の防壁は簡単に作りだせるが」


 あの防壁をどうにかしないといけない。


「宮内さん、あの防壁を破れそう?」


「全力の一撃なら、なんとかといったところでしょうか」


 と、いうことはコンビネーションが大事になってくるというわけか・・・・


(ベルゴ)


《なんだ?》


(攻撃のとき一瞬全力でやってくれるか?)


《いいだろう。それくらいなら、お前の体への負担も少ないはずだ》


(頼んだ。合図はする)


 かおるは、全員に通信回線をつなぐ。これは、レヴィアタンの力を行使することにより、強制的につないだものだ。


(皆聞いてくれ、これから、俺の言う通りに攻撃を仕掛けてくれ・・・・)


 かおるにより、全員に作戦が伝えられた。





「・・・・・」


 アリスは、全員の様子を伺っていた。


「!!」


 またいきなりアリスの背後を篠原が取る。


「また、姑息な!」


 アリスは振り返り、再度、剣で切り伏せようとする。今回は相手が本物であることは精霊から知らされていた。

 だが、その攻撃は防壁によって防がれる。おそらく、その攻撃は孝子たかこを守っている人間のものだろう。

 つぎは後ろから、黒炎の攻撃が来る。

 これをアリスは、ウリエルの炎で防ぐ、そして視界が、爆炎で見えずなっているときに、上空から落雷が来るとアリスは精霊から知らされる。

 まずいと、アリスはその場を移動しようとするが、その隙に、自身の周りを結界で防がれる。

 アリスが簡単に破られない代物だ。だが・・・


「結界があれば、落雷も意味がないわ」


 結界があるので、結界に落雷が当たり威力は半減する。結界は一度作りだすと、それが強力なものであればあるほど、術者の意思でも一瞬で消すことはできない。

 外からの攻撃だけ通すなんて便利な代物は、この短時間でつくり出すことはできない。

 

 だが、落雷が結界に当たるその瞬間、結界が一瞬で消える。


「何!?」


 落雷が直撃する。


「流石、主人公、大活躍だね」


「まあね。なんせ主人公だから」


「普段はゲームしかしていないのにね」


「まあ、才能かな」


「うざいね」


 小説の中身で気になることがありましたら、感想でもなんでもお尋ねください。書けていない裏設定など、そこで説明したいと思います。

 お読みいただきありがとうございました。

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