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いきなり漆黒の力手に入れちゃった件について(仮)  作者: 漆黒の鎧
第二部 成長が必要なのかどうなのかという件について(仮)
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また久しぶりな件について(仮)


「それでは、その人物の調査は良太郎さん。お願いしてもいいですか?」


「うん。いいよ。その黒尽くめの魔女のことを調べればいいんだよね? 任せてよ」


「ありがとうございます。わたしと、としこ、竹市さんは引き続きたかこさんの捜索に向かいます」


「わかった」


「了解です」


「かおるさんは、一旦家に戻ってください。ハルカさんに、異能力のことは隠しつつ、状況の説明はしたホうがいいと思うので」


「そうだな。そうするよ」



 -   -   -    -   -



 宮内家での情報交換を終えた後、かおるは、帰路についていた。


 歩いていると目の前から、知った顔の人物がかおるに向かって歩いてきていた。


「おお! かおるやんけ」


 その人物はいつも、会うと、両手に花ならぬ。両手に不良だ。


「どうもです」


「お前何してんねん?」


「俺はちょって、野暮用で」


「そうなんか」


「江良さんはどうしたんですか?」


「わしはな。こいつらのボスに呼び出されてな」


 そういいながら、彼は両手の男を持ち上げる。軽々と、この人の腕力はどうなっているんだとかおるは思った。


 江良さん。彼は、かおる達が通う高校で、一番の不良である。かおるはひょんなことから、彼と知り合いになった。 


「今から一戦してこよかな思ってるところや、お前も来るか?」


「勘弁してくださいよ。無理ですって」


 その言葉に笑いながら「冗談じゃ」といった。


 2人が談笑していると、彼らの周りに人だかりが急にできる。


 かおるは、急に現れた人物達を見る。

 彼らは、黒づくめの衣装をしており、フードをかぶっている。手には杖を持っていて、おそらく魔法の杖であろうと、かおるは思った。

 つまり、彼らは魔法使い。ということだ。


「なんじゃ? お前ら、わしも流石にお前らみたいなもんに恨み買ってないと思うけどなあ」


「お前に用はない」


 魔法使いの1人が言う。


「お? なんじゃ、かおるの客か、じゃあ、なおさら引き下がられへんなあ、ダチに手は出させへんのが、わしの心情やからなあ」


 すると、急に江良さんは、両手に持っている人間を、まるで物みたいに投げた。

 それにより、相手の10人はいるうちの2人がノックアウトされる。


「かかってこいや!!」


 それを合図として、江良さんと魔法使いの戦闘が始まった。

 

 魔法使いは、魔法を使った攻撃を江良さんに放ってくる。魔法弾、雷、炎とそれは多岐にわたる。しかし、それを江良さんは見事にかわしていく。


「なんや、飛び道具か、ふん、そんなもんかわせば問題ないわ!」


 焦った魔法使いは、協力して、合体技を江良さんに放ってくる。


「しょうもないわ」


 それを、江良さんは拳一つでかき消した。

 流石にそれを見て、かおるは驚きを隠せずにはいられなかった。


 江良さんは一般人なはずだ。


 気が付けば、相手はすでに、一人になっていた。

 しかも、その一人の胸倉を持って江良さんは天高く持ち上げている。


「お前ら何もんや?」


「くそ、何でお前みたいな魔力もないやつが」


「は? 魔力? なんやそれ」


「ふん。お前に話すことなど何もない!」


《まずいぞ》


 ベルゴが話す。


(どうした?)


《あの魔法使い、自爆する気だ》


(何?)


 よく見ると、魔法使いの体が少しづつ赤くなっていた。

 

 仕方がない。


 かおるは、黒炎を2人の地面から出現させ、魔法使いと江良さんを引き剥がして、魔法使いの魔法式を燃やし尽くす。


「な、なんや?」


 江良さんは、その状況におどろいていた。

 魔法使いの意識はもうなかった。生きてはいる。


「大丈夫ですか?」


「ああ、余裕やな。それにしても、お前も変なものに目つけられてんな」


「はは、それにしても、すごいですね」


「たまに、こういう変なのにわしも絡まれんねん。なんで、こんな花火とか使って攻撃仕掛けてくるんかわからんわ」


 ん? 花火? この人は何をいって言うんだろう?


「花火?」


「いや、こいつら花火飛ばしてくたやろ? あんなん、やけどするかもやけど、意味ないやん。やけどすんの嫌やから、避けるけどな」


 どうやら、江良さんは、彼らの渾身の攻撃を花火か何かだと思っていたらしい。ぶっとんだ人だ。だから、それを怖がったりしなかったのか。


「それよりもお前、これからどうすんねん? 何やったら、お前に絡んできているやつらもわしが相手したろか?」


「え?・・・」


 それは、願ってもいない提案だ。

 何でかはわからないが、江良さんは異能力者相手でも普通に戦える。これほど強力な協力者はいないだろう。

 だが、あまり関係者を増やすのもよくない気がする。

 できれば、江良さんにもこっちの世界のことは知らないで普通に生活をして欲しい。

 だが、ある意味彼は切り札になるかもしれないともかおるはおもった。


「いや、途中までは俺ががんばってみます。何かやばそうなら、お願いしますよ」


「そうか。それなら、わしももう行くな。さっさと終わらしてくるわ」


 江良さんは、さっき飛ばした。2人の人間を再度持ち上げた。


「じゃなあ」


「お疲れ様です」


 彼はまた、2人を引きずって、消えていった。

「江良さんパネエ!!」


「江良さんはパネエよ!!」


「江良さんはパネエですよ!」(作者)


 小説の中身で気になることがありましたら、感想でもなんでもお尋ねください。書けていない裏設定など、そこで説明したいと思います。

 お読みいただきありがとうございました。


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