どっちが神なんだろうなという件について(仮)
「おま・・・え・・・・」
「驚いたか? これで我はどこえでも行くことができる」
「ハルカの体に何しやがる!!」
かおるは黒雷炎の巨大な剣を想像した。
(物理攻撃が駄目なら、その場所の時空ごときりとってやればいいんだろ)
「REMOVE(排除する)」
かおるは、その巨大な剣の周りに時空間魔術を施した。
それを巨神の右腕に振り下ろす。
「はあああああああああ!!!」
ボト・・・・。
かおるの剣によってひじから切り裂かれた巨神の腕は地面に落ちて消滅した。
「無駄だ」
しかし、かおるが切り落とした腕はすぐに再生する。
「どれだけ攻撃を加えようが、この巨神の力は無限大、すぐに再生する。それは豆粒ほどの大きさになってもだ」
かおるは、今度は、その大きな剣を小さくして、自身の前に転移門を作り出し、その中に剣をさした。
すると、巨神の中心部にその剣が突き刺さる。
「何をしている?」
「この次元から、巨神を飛ばす」
「無駄だ。物体を多次元の時空に飛ばすには、ほぼ無限大のエネルギーが・・・・」
そこで、天邪鬼は目を見開いた。
「まさか・・・貴様!」
「お察しの通りだ。無限大の力ならそこにあるじゃないか」
かおるは微笑む。
「だが、無理なはずだ。巨神の力は霊脈からの力だ。その霊脈の中心を我が持っている以上・・・」
そこで天邪鬼の顔が静止した。
「気が付いたか?」
「まさか・・・、そんな馬鹿な・・・」
かおるは、巨神に突き刺した剣を回した。
すると、巨神の発光がさらに加速されて、辺り一体を照らす。
そして、瞬間・・・消えた・・・。
自身の居所をなくした天邪鬼が地面に軽く降りた。
「貴様達が霊脈起点を動かしていた理由は我を倒すためだったはずだ」
「その通り。まあ敵をだますなら見方からってな」
かおるはそういうと、黒炎で縛り付けている竹市を出した。
「お前のスパイが中にいることはわかっていたよ。だけど、それが何人いて、誰なのかは、わからなかったからな。だから、一番大事なことは誰にも本当のことは話していない」
霊脈起点を動かして、自然エネルギーの中心を天邪鬼に設定する。
それが、かおるがみなに話したものだった。
だが、それは半分本当で、半分嘘だ。
かおるは岡本を自身の前に運んだ。
「途中で竹市君が、お前側だってのは途中でわかったよ。霊脈起点の近くに入ったときに、拒絶反応がなさ過ぎた。俺と上野は拒絶反応があっても大罪悪魔がその分を肩代わりしてくれるから大丈夫だけど、普通の人間が神聖な霊脈の近くに足を踏み入れると絶対に苦しくなるはず。それを防ぐには、岡本を媒介として結界を自身の周りに張るしかない。だから、彼を同行さしたわけだけど、彼は一言も苦しいなんていわなかった。つまり、天使だってことだ」
かおるは、竹市も前に突き出した。
「周りをだまして、本当の狙いを遂行したというわけか・・・」
天邪鬼が苦虫を噛んだように、顔をゆがめた。
かおるはそれに意地悪い笑顔を向ける。
「そう、霊脈起点を移動して、お前にすべての力が集まるようにもしたけど、連結部分をすべて岡本に埋め込んだ。つまり、霊脈はいつでも、どこでも、どこへでも移動ができる。俺のさじ加減でな」
「人がやるものではないぞ・・・」
霊脈起点の連結部分を人に固定するなんてことは、並大抵のことではない。
精神、肉体、その両方に常人では考えられないような付加が掛かる。
霊脈は善にも、悪にも流れているのもだ。
かおるがやったことは、岡本という大天使に霊脈起点の連結部位を取り付けることで、そのスイッチは自身が操作できるようにしている。
つまり、本当の中心は稲垣かおるにあるということ。
ということは、そこにこの土地にあるすべての感情が流れ込んでくる。
「俺は、ハルカを救うためなら修羅にだってなってやるよ」
かおるは、先ほど、そのスイッチを操作したわけだ。
といっても、まだ七つ目の霊脈起点は天邪鬼が所持している。
すべてを支配したわけではない。
だから、かおるは巨神の体を使って、神が所持する霊脈起点に間接的にアプローチした。
それによりすべての力を操作して、無尽蔵のエネルギーを使って巨神を異次元に飛ばしたわけだ。
これは神の不意をついたものだ。
流石に二度も、自身の中に侵入を許すようなことはしないだろう。
「貴様、我がここに巨神を使ってやってくると予想していたのか?」
「俺が、じゃなくて良太郎がな。ルシファーの頭脳を舐めるなよ。って多分言ってるな」
「人間ごときが、神を出し抜いたと思っているのか」
天邪鬼の体から、霊気が漏れ出す。
「巨神をどこかにやったくらいでいい気になるなよ。我の元に霊脈があるのは変わらん!」
「理解してないみたいだな。お前は巨神を飛ばされた時点でまけなんだよ」
「何?」
その瞬間、神の体から、力が抜けていく。
そして、神は地面に膝を着いた。
「六つの霊脈起点を支配している俺と、一つしか支配していないお前、いったいどっちが神だと、この土地の自然は思うんだろうな?」
「ま・・・さ・・・・・か・・・・」
「嘘はついたらだめだって幼稚園でならったよね?」
「いや、良太郎には言われたくないわ」
小説の中身で気になることがありましたら、感想でもなんでもお尋ねください。書けていない裏設定など、そこで説明したいと思います。
お読みいただきありがとうございました。




