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いきなり漆黒の力手に入れちゃった件について(仮)  作者: 漆黒の鎧
第四部 大戦争を起こす件について(仮)
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おごりがある件について(仮)


「やってくれたのう・・・」


 煙の中で江良昌樹の声がする。


「気を抜くなよ・・・」


 上野がぼそりと、横の2人にだけ聞こえる声でいった。


 3人とも、周りの砂煙の少しの変化も見逃さないという気持ちで集中している。

 だが、そんな彼らの努力は無駄に終わった。


 3人の中心の位置、誰も踏んでいない地面が少し盛り上がった。

 かと思うと、一瞬で隆起する。


(地面か!!)


 その異変に気が付いたとき、すでに地面から江良昌樹が姿を現していた。


「まずは一人じゃあ!!」


 江良昌樹は、飛び出して空中で一回転し、その勢いを使って、宗孝に向かって回し蹴りを放った。

 宗孝はそれをなんとか、自らの最高速度の反射で両腕でガードする。


 しかし、その蹴りを喰らった両腕は見事に鈍い音を立てた。そして宗孝が吹っ飛ぶ。


「この!」


 上野は、江良に向かって、渾身のパンチを繰り出す。

 その攻撃の速度、威力を努が上げることによって、江良昌樹の反応と同等となり、彼の顔面に直撃する。

 

「うらあああ!!」


 しかし、江良昌樹は足で空気を握り、その場で静止した。


(おいおい、力が半減しても、そんなことできんのかよ!?)


 そして、上野に向かって反撃の鉄拳を繰り出してくる。


「くっ!」


 そこで、上野は一か八か、時間停止を使った。

 これは、万全の江良昌樹には効かなかった力だ。

 だが、今の彼に対してなら、少しくらいは効力があるかもしれない。


(リミット・オフ!)


 上野と江良昌樹以外のその場のすべてが静止する。


(やっぱり駄目か・・・)


 江良昌樹のこぶしが上野の顔面に向かってくる。

 そこで、上野は気が付く。


(いや、これは確実に遅くなってるぞ!)


 江良昌樹の動きが少しだが、遅くなっていた。

 上野は、顔をこぶしの直線方向から背けて、時間を進める。


「おらああ!」


 江良昌樹の攻撃は上野の顔面の横を高速ですり抜けた。

 それには、彼も少し驚いた顔をする。


 そして、その瞬間、江良昌樹の体は上野から強制的に離された。

 努が空気を使い引き剥がしたわけだ。


「大丈夫かい?」


「はい。なんとかね」


 上野は軽く微笑む。


 上野と努はそこから、上野が岡本から奪った転移もどきの力で動いて、宗孝の下に駆け寄った。


「大丈夫ですか?」


「腕が二本ともいってしまったよ」


「努さん、治療を」


「わかった」


 努が、宗孝の紫色に変色した腕に触れる。

 そして、そこに強力で大量のあらゆる力を注入した。

 それにより、宗孝の腕は強制的に自然治癒される。


「これは、あまりいい治療法ではなくてね。少し寿命が縮んでしまったかもしれない」


「別にいいですよ。ここでこのままじゃどうせ死にますからね」


 3人は再度、江良昌樹に向き直る。

 強制的にかなり遠くまで飛ばされた江良昌樹はゆっくりと歩いて戻ってきた。


「めんどくさいことしてくれたみたやな。霊脈起点を潰して、わしの力を半減させたってわけか、狙いは全部を潰して、力を封じるつもりか?」


「霊脈起点を潰しても、お前はもともとの力も強大なんだ。半分潰したことで、お前に付加されていた力はなくなったが、力を封じることなんてできっかよ」


 上野が答える。


「嘘付けや。わしの力は元から、全部わしのもんや。あの人からなんの力も授かってない。それをわしが知らんと思ったんか?」


「気が付かないうちに授かってたんじゃないのか?」


「お前ら、霊脈起点を潰したんやのうて、動かしたんやろ?」


 その発言に上野は苦笑いをした。


「今まで、あの人に対して絶大なる力の恩恵を、さらに、お前ら大罪悪魔に対しても絶大なる力を授けてきた霊脈を移動させて、逆にその力を封じる方向に持っていってるんやろ? それで、神の力を封じるために・・・」


(流石にばれてるか・・・)


 できれば、江良昌樹には気づかれたくはなかった。

 神はかおる達の動きをおそらくどこからか確認をしているし、霊脈自体、神が作ったものだ。

 その異変に気が付かないわけがない。

 だが、彼に気が付かれると、厄介だ。

 彼なら、上野たちをまいて、かおるのところに向かうことができるだろう。 

 そうなれば、かおるも彼相手に全力を使わないといけない。

 まだ、そのときではないのだ・・・・。


(だけど、まあ、ここまでは計画通りか・・・)


 上野が、ばればれの嘘をついた理由は、別にはぐらかそうとしたわけではない。


 あることが完了するまでの時間稼ぎだ。


 すべての完了の連絡が、上野の脳に通信として入ってきた。

 最強の江良昌樹といえども、それは単純力の話。通信だのの小細工を傍受するような器用なことができるわけがない。


「これだから、力をもちすぎたやつは、愚かで嫌だな」


 上野は、これでもかという顔をして、江良昌樹を挑発した。


「なんやと?」


「お前は、自分が最強だって、認識してるんだろ?」


「やったらなんやねん?」


「お前にはおごりがあるんだよ。だらか、今回、お前は始めて負ける」


「は?」


 地面が急にひかりだした。

 そして、そこに大きな魔方陣が出現する。


「これは・・・・」


「悪魔の祭典だ。漆黒の祭典を改良したもので、こっちは2人で、お前は1人の特別式だけどな。特別性だぞ? 感謝しろよ」




「あの江良さんにもおごりが・・・」


「そう、何者にもおごりはあるもんだよ」


「でもさ、それって最初の上野もだよね?」


「あ、あれはお前の指示じゃないのか?」


 小説の中身で気になることがありましたら、感想でもなんでもお尋ねください。書けていない裏設定など、そこで説明したいと思います。

 お読みいただきありがとうございました。

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