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いきなり漆黒の力手に入れちゃった件について(仮)  作者: 漆黒の鎧
第四部 大戦争を起こす件について(仮)
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十年前の姿な件について(仮)


「大罪悪魔?」


 宗孝がその言葉に反応する。


 その言葉は宗孝は聞いたことがある。

 宮内清も大罪悪魔であったという、うわさを聞いたことがある。


 七つの大罪の悪魔をその身に宿した人間、その力は、すべての異能力の中でも最高位の力。

 その力を手に入れた者は、その時代で必ず名を残すことができると聞いた。


 その力を直接見るのは初めてかもしれない。

 しかし、清と同様の圧力を感じたということは、彼女もそうであったということだろう。


「驚くのも無理はないね。私は最近目覚めたんだけどね」


「はあ・・・」


 まさか、宮内家の人間が2人ともそうであったとは・・・。


 しかし、その力を持ってしても敵の力は強大・・・。


「あの江良っていうのは、いったい、何なんですか?」


「すべての力を上回る存在、すべての勝利を約束された存在だ。聞いたことがあるだろう?」


「まさか・・・」


 これも大罪悪魔と同様に聞いたことがある存在。

 そして、それよりも幻の存在。

 

 どの時代においても英雄となるべき存在。

 物語においての主人公補正、それが現実世界で備わっている存在。


 世界を救う救世主・・・。


「超えし者?!」


 それに努がうなずく。


「そんな相手が本当にいたなんて」


 江良さんは、こちらを見たまま、動かない。

 その顔は、まるでこちらを観察しているようだった。


「まさか、ベルゼブブが出てくるとは考えてなかったわあ」


 江良さんが、首をこりこりとして近づいてくる。


「怖気づいたかい?」


 努が宗孝に振り向き、微笑む。


「まさか」


 それに宗孝は笑みを返した。

 こんなチャンスは二度とないだろう。


 宗孝は本来、強者との戦いを望む性分だ。

 川口家当主という看板を背負ってからは、その気持ちはできるだけ抑えてきた。

 だが、こんな好機はないだろう。


(ここまで来たら、やってやる!)





<><><>




「ここが四つ目か・・・」


 上野とかおるは石段を見上げた。


「なんで、石段の上に転移しなかったんだよ」


「座標をミスったわ」


「はあ・・・・・」


 四つ目の霊脈起点は、この土地にある彦ノ神社にある。

 そこは、200段以上の石段の上にある神社だ。


「お前、これ再転位してくれたりしないのか?」


「それをすると、それこそ場所がまたばれるからな。それは駄目だわ」


 かおるは、上野に軽く言った。

 上野はそれにため息を一つ漏らす。


「俺、こいつ背負って二百段は流石に死ぬわ」


「じゃあ、岡本は浮かせよう」


 かおるが上野に背負われている、岡本に手をかざした。

 すると、岡本の体が浮く。


「お前・・・、それ早くしてくれよ」


「いやまあ、・・・・ね」


「ね、じゃねえよ」


 上野とかおるは、ゆっくりと石段を上がりだした。


「これさ、俺達も飛べば楽に行けるんじゃねえのか?」


「まあね。飛ぶ?」


「頼むわ。俺の流石にしんどい」


 かおるは2人の体も浮かす。

 そして、石段の上を軽々と上がっていった。


 石段を上がりきると、そこに大きな神社の社が見えてきた。


 2人は地面に降りる。


「あそこの中か」


「中にある神棚のところに、隠し扉があって、そこをあけるとその中にあるみたいだ」


 かおるは顔をしかめながら言った。

 自身の中にある良太郎の記憶から、その情報を呼び覚ます。


「これで、やっと半分だな」


 霊脈起点を四つ破壊する。つまり七つのうち、半数以上を潰すことで、江良昌樹を英雄から引きずり下ろすことができる。

 それでも、圧倒的力を彼は持っているが、それにより対抗することが、少なくともできるようになる。

 まずは、これが、神殺しのために必要な第一段階だ。


「それは困るな」


 そのとき、社の中から巫女の格好をした少女が出てくる。

 

 その少女に、かおるは見覚えがあった。


「江良昌樹は、天邪鬼の最大の矛であり盾だ。その力を半減させられるということは、やつにとってはそれはもう大被害だよ」


「君とは、久しぶりだね」


 かおるは微笑む。

 相手の顔は初めて見た。

 これまで、相手はフードを眼深にかぶり、顔を見せては来なかった。


 それにしても、こうしてみると、懐かしさが湧き出てくるのは、人の性だろう。


「久しぶりだね。かおる・・・」


 その顔、声、すべてがあの頃のままの姿だ。

 本当に神は、ひどいことをする。

 

 そこにいたのは、彦山に飛行機が墜落したときの、井上ハルカの姿・・・。

 つまり、六才の頃の彼女の姿だ。

 小さな、体にパッチリとした目、7月に見た夢で出てきた彼女と同じ姿だ。


「君は、ハルカなのかい?」


「そうではあるし、そうではない。それが真実だね」


「難しいことを言うね」


「私は、確かに、十年前のときの井上ハルカの体と、その精神だよ。でもそれは君が知っている井上ハルカとは、この十年でまるで変わってしまった。だから、どうなんだろうね?」


 彼女は微笑む。


 天邪鬼は、事故があったときに、ハルカからその精神と体を複製した。

 そして、それにあるものを付加したのだ。


 こういうときに、かおるに対しての脅威とするために・・・。


「君が出てきたということは、江良さんも前線に出ているってことだね」


 子供ハルカは笑顔を向けてきた。

「さぞ、かわいい姿なんだろうね」


「そうだな」


「うわあ、かおるロリ好きなんだ」


「やめろ!」


 小説の中身で気になることがありましたら、感想でもなんでもお尋ねください。書けていない裏設定など、そこで説明したいと思います。

 お読みいただきありがとうございました。

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