第24話:感謝を込めて! ドタバタファン感謝祭と手作りの絆!
【アバン】
「――というわけで! 激闘を終えたあなたたちに、本日と明日の二日間、『完全オフ』を命じます」
事務所の会議室で、月城玲奈さんが冷たさの抜けた静かな声でそう告げた時、私たちは一瞬、自分たちの耳を疑った。
「え……か、完全オフ……?」
私がぽかんと口を開けていると、隣で咲が自分の耳を引っ張っぱりながら「嘘でしょ!?」と叫んだ。
「あの鬼の玲奈さんが!? 休んでいいって言った!? 茜、私の頭叩いて! 夢なら醒めてーっ!」
「たたかないよ! 夢じゃないって!」
「ただし」
玲奈さんは手に持った黒いバインダーをパチンと閉じ、メガネの奥の銀色の瞳を少しだけ和ませた。
「明後日に迫った『パステリズムファン感謝祭』の準備は、あなたたち自身の手で行うこと。……休むのも、ファンと向き合うのも、すべてアイドルとしての修行です。しっかり羽を伸ばし、そして感謝を形にして来なさい」
「「「「「はーいっ!!!」」」」」
あの不気味でしつこかった『チカノコ』、そして恐ろしい『クイン=チカノコ』との死闘から二日。
傷だらけだった私たちの身体は、まだ湿布の匂いが少し残っているけれど、心は驚くほど軽かった。
久しぶりの私服! 自由時間!
私はお気に入りの赤いチェックシャツにデニムのスカート、咲は黄色いパーカーにショートパンツ、桃はフリルのついたパステルピンクのワンピース、葵はネイビーのシックなニット、翠はグリーンのレザージャケット。
5人で街に飛び出すと、秋の澄み切った風が頬を心地よく撫でていった。
「うおぉぉぉーっ! 自由だーーーっ! 筋トレも滝行も正座もないぞーーーっ!」
駅前の大通りで、咲が両手を広げてグルグル回る。
「咲、恥ずかしいからやめなよ……」桃が顔を真っ赤にしながら咲の袖を引っ張るけれど、その口元も嬉しそうに緩んでいた。
「ふふ、でも……本当に平和が戻ったんだね」
私が街並みを見渡すと、街頭ビジョンには新しいニュースが流れていて、壊された広場もすっかり元通りに修復されていた。あんなにジメジメしていた暗黒の毒気なんて、どこにも残っていない。
「ええ」葵が珍しくメガネのフチを緩めて、柔らかく微笑んだ。「チカノコたちの暗黒波形も完全に消滅しました。これで心置きなく、ファンのみなさんへ感謝を伝えるイベントに集中できますね」
「へっ、久々の私服でお買い出しか。たまにはこういうのも悪くねぇな」
翠が両手をポケットに突っこみ、不敵に笑う。
「よーし! 心機一転、パステリズムの『ファン感謝祭イベント』、絶対に大成功させようね!」
私の声に、四人が「応っ!」と力強く拳を突き上げた。
この時の私たちは、本気で思っていたのだ。
平和な日常が戻ってきて、あとは楽しいイベントを迎えるだけだって。
この後に待ち受ける『別の意味での地獄』のことなんて、まだ知る由もなかった。
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【Aパート】
ファン感謝祭の前日。
私たちは事務所の地下イベントホールで、手作りの会場設営に追われていた。
「咲、そっちの横断幕、もう少し右上げて!」
「了解〜っ! ハイっ、こんな感じ!?」
「上げすぎ上げすぎ! 斜めになってるってば!」
脚立の上でバタバタする咲にツッコミを入れながら、私は手作りのモールや風船を壁に貼り付けていく。
桃は入口のウェルカムボードにカラフルなペンで可愛いイラストを描いていて、翠は重いパイプ椅子を両腕に四脚ずつ担いで「どこに並べるー?」と力持ちを発揮していた。
手作り感満載の会場。
プロの手でバシッと作られた豪華なステージもいいけれど、手作りでファンを迎えるこの準備の時間が、たまらなく愛おしかった。
「みんなー! 差し入れのおにぎり握ってきたよ〜!」
桃が大きな重箱を広げると、咲が「待ってましたーっ!」と脚立から飛び降りてきた。
「ツナマヨ入ってる!? 鮭もある! 桃、一生ついていきます!」
「ふふ、咲ちゃん落ち着いて。みんなの分あるからね」
和気あいあいとした、平和で温かい時間。
だが、その平穏を打ち破ったのは、ノートパソコンの前に座っていた葵の、引きつった悲鳴のような声だった。
「な……なん……ですって……!? 事故……!?」
「葵ちゃん?」
おにぎりを頬張っていた私が振り返ると、葵が血の気を完全に失った顔で画面を見つめていた。
メガネが鼻先までズレ落ちていることすら気づいていない様子だ。
「どうしたのさ葵、そんな青い顔して。おにぎりの具がワサビだった?」
咲が呑気に声をかけるが、葵は震える指先でキーボードを叩きながら、絶望的な声を絞り出した。
「た……大変です……。明日の感謝祭で、来場してくれたファン全員にプレゼントする予定だった『限定アクリルキーホルダー&直筆風メッセージカード』の配送トラックが……高速道路での大型事故に巻き込まれました……!」
「え……?」
私の手が止まる。
「じ、事故って……配送業者さんは大丈夫なの!?」桃が青ざめる。
「ドライバーさんに怪我はないそうですが、積載されていた貨物が大破……さらに高速道路が通行止めとなり、代替品の再発送も明日の開演時間には絶対に間に合わないとのことです……!」
「「「「「ええぇぇぇぇぇぇっ!?????」」」」」
ホール全体に、私たちの悲鳴が激しくこだました。
「ちょっと待って葵ちゃん!」咲が葵の肩を掴んで揺さぶる。「限定グッズって……今回の感謝祭の一番の目玉じゃん! 『ここでしか手に入らない特別プレゼント!』ってSNSで大告知しちゃってるよ!?」
「はい……」葵が絶望的な目で画面を見る。「事前予約チケットはすでに完売。来場予定数は八百人。限定グッズを楽しみに遠方から来てくださるファンも多数います。……これが用意できないとなると、イベントの信頼は失墜し、ファンを深く傷つけることになります……!」
「そんな……っ」桃が胸元で手をギュッと握りしめ、涙目になる。「みんな……楽しみにしてくれてるのに……。グッズがないなんて……嫌だよぉ……っ」
「中止にするか……?」
翠がパイプ椅子を置き、苦々しい顔で腕を組んだ。「品物がない状態でイベント開いて、ファンをガッカリさせるくらいなら……事故のせいにして延期するか……?」
「ダメだよ!!」
私は思わず叫んでいた。
「中止なんて絶対に嫌だ! ファンのみんなは、明日のためにスケジュールを空けて、楽しみにして来てくれるんだよ!? 『事故だから仕方ない』なんて言い訳して逃げたくない!」
「でも茜ちゃん……」桃が私の顔を見る。「グッズがないと……どうしようも……」
「届かないなら……作ればいいじゃん!」
私の言葉に、四人が呆気にとられた顔をした。
「つ……作るって……茜、正気か!?」翠が目を見開く。「八百人分だぞ!? 明日の開演まで、あと十四時間しかねぇんだぞ!?」
「十四時間もあるよ!」
私は四人の顔を順番に見つめた。
「機械で作ったキーホルダーが届かないなら……私たちが今から、手作りのプレゼントを作ればいい! 既製品より、ずっとずっと感謝が伝わるものを!」
「手作りで……八百人分……」
咲が自分の手を見つめ、それからニッと口元を大きく吊り上げた。
「……いいねぇ! 面白くなってきたじゃん! 手作りメッセージカードに、手編みのミサンガとか手作り缶バッジ! 既製品なんかより、百倍愛がこもってるよ!」
「正気とは思えません……確率統計的にも、徹夜作業は免れません……」
葵がメガネをキュッと押し直した。その瞳には、すでに腹を括った知性の火が宿っていた。
「ですが……無謀な賭けに乗るのは、私たちの得意分野でしたね。材料の手配と作業工程の最適化、今すぐ計算します!」
「私、イラスト描くよ!」桃が身を乗り出す。「一人ひとりへ『ありがとう』のメッセージ、全部違う絵柄で書く!」
「へっ……腹は決まったな」
翠が拳をボキボキと鳴らし、不敵に笑った。
「届かねぇなら自分たちで作るまでだ! 徹夜作業、開始だおらぁっ!」
こうして、異界の怪人とのバトルとは一味違う、パステリズム最大の『手作り徹夜大作戦』が幕を開けたのだった。
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【Bパート】
午後八時。事務所の大型作業室。
部屋の中は、色画用紙、リボン、ペン、缶バッジ作成キット、そして大量の紙くずで溢れかえっていた。
「はいっ! 茜、カードの裁断終わったよ! 次はメッセージ書き!」
「了解! 『いつも応援ありがとう!』……っと、よし、次!」
私は赤ペンを握り締め、猛烈な勢いでカードに手書きのメッセージを走らせていた。
横では桃が、驚異的なスピードとクオリティで、一枚一枚異なる可愛いミニキャラのイラストをカードの隅に描いている。
「桃のイラスト、相変わらず上手すぎる……! これ、貰ったファン泣いて喜ぶよ!」
「ふふ、ありがとう茜ちゃん。感謝の気持ち、込めて描いてるからね!」
「咲! リボンの結び目が不揃い! ちゃんと長さを揃えなさい!」
「ひぃぃっ! 葵ちゃん細かいよ〜! 指がこんがらがってミサンガになっちゃいそうだよ〜っ!」
咲が指にカラフルなリボンを巻きつけながら叫ぶ。
葵はピンセットと定規を手に、工場の検査官並みの精密さで出来上がった缶バッジとカードを検品していた。
「妥協は許されません。私たちが届けるのは『手作り』であって『手抜き』ではありませんからね。目標達成まで、あと五百六十セットです!」
「おらおらぁっ! 缶バッジプレス機、百個完成だぁっ!」
翠が筋トレ並みのパワーで手動のプレス機をガチャンガチャンと押し込み、山のような缶バッジを生み出していく。
「翠ちゃんすごーい! 職人さんみたい!」
「へッ、力仕事なら任せときな!」
深夜十二時。
作業開始から四時間。全員の指先はインクで黒く汚れ、肩はパンパンに凝っていた。
「ふぅ……ちょっと休憩にしよっか」
私が言うと、咲が「助かったぁぁっ!」と床に大の字になって倒れ込んだ。
桃が温かいほうじ茶と、残っていたおにぎりを配ってくれる。
全員で床に座り込み、温かいお茶をすする。
「……なんかさ」
咲が天井を見上げながら、ポツリと漏らした。
「私たちが最初にデビューした頃のこと、思い出さない?」
「あ……」桃が微笑む。「最初のチラシ配りの時だね」
「そうそう!」咲が身体を起こす。「お客さんゼロでさ、手作りのチラシ百枚刷って、街頭で配っても誰も受け取ってくれなくて……。あの時も、みんなで寒空の下で手ボロボロにしてさ」
「ええ……」葵がお茶を飲みながら目を細める。「あの頃の私たちは、自分たちのことで精一杯でした。『どうすれば有名になれるか』『どうすれば認められるか』……そればかり考えていましたね」
「それが今じゃさ」翠が不器用そうに自分の描いた武骨なメッセージカードを見つめる。「八百人もの客が、私たちに会いに来てくれるんだもんな。……不思議なもんだよ」
「不思議じゃないよ」
私は、自分の手の中のメッセージカードを見つめた。
赤ペンで書かれた『みんなの笑顔が、私たちの力です』という拙い文字。
「私たちは泥を舐めて、失敗して、泣いて……それでもファンのみんながいてくれたから、手をつないでここまで来られたんだよ。山合宿の時も、チカノコと戦った時も……みんなの声があったから、立ち上がれた」
私は四人の顔を見回した。
「だから……この手作りのグッズは、ただのプレゼントじゃない。私たちの『命の感謝』なんだよ」
四人が、温かい眼差しで私を見つめ返してくれた。
「……よしっ!」咲がバシッと自分の両頬を叩いた。「しんみりするのはここまで! あと四百セット、一気に片付けるぞーっ!」
「「「「「おーっ!!」」」」」
午前四時。東の空が白み始める頃。
作業室のテーブルの上には、カラフルなリボンで結ばれた、八百セットの『パステリズム手作り特製感謝パック』が、誇らしげに積み上がっていた。
「全……行程……完了……です……」
葵がメガネをズレさせたまま、満足気な笑みを浮かべて倒れ込んだ。
「やったぁぁぁ……完成したよぉ……」
桃が咲の肩に頭を乗せて、すやすやと寝息を立て始める。
翠は大の字になって豪快ないびきをかき始め、咲も「パフェ……美味い……」と寝言を呟いていた。
私は、朝焼けの光が差し込む窓辺に立ち、完成した感謝パックをひとつ、手に取った。
手作りの温かみ。ズシリとした重み。
そこには、私たちの汗と、笑顔と、ファンへの愛が全部詰まっていた。
「みんな……ありがとう。最高の感謝祭にしようね」
私は静かに呟き、朝焼けの空に向かって、優しく微笑んだのだった。
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【Cパート】
午前十時。開場時間。
「「「「「パステリズムーーっ!! 会いに来たよーーっ!!」」」」」
ドアが開いた瞬間、待ちきれなかった八百人のファンが、大歓声とともに会場へと雪崩れ込んできた。
客席を埋め尽くす、色とりどりのペンライト。
小さな子供から、おじいちゃんおばあちゃん、学生さん、制服を着た会社員の人まで。全員が、弾けるような笑顔で私たちを待ってくれていた。
ステージに立った私たちは、徹夜の疲労なんて微塵も感じさせない、最高のパフォーマンスを届けた。
『輝け! 夢の光〜♪ 未来を照らす僕らの……煌めき!!』
新曲『キラメキ・リコネクト』を含む全五曲。
汗がキラキラと飛び散り、歌声がホール全体を包み込む。
客席からの「茜ちゃーん!」「咲ちゃーん!」「葵ー!」「桃ー!」「翠ー!」という地鳴りのようなコール。
歌い終えたあと、私たちはマイクを握り締め、客席に向かって一歩前へ出た。
「みなさん! 今日は『パステリズムファン感謝祭』に来てくれて、本当にありがとうございます!」
私の挨拶に、割れんばかりの拍手が湧き起こる。
「実は……今日みなさんにお渡しする予定だった限定グッズが、配送トラブルで届かなくなってしまいました」
客席が「えっ?」と少しザワつく。
咲が笑顔で引き継いだ!
「でもね! 楽しみに来てくれたみんなをガッカリさせたくなくて……昨日の夜、メンバー全員で徹夜して、手作りのスペシャルプレゼントを作りましたーっ!」
スタッフの手によって、手作りの感謝パックが一人ひとりに配られていく。
手描きのイラスト入りのメッセージカード、手作りの缶バッジ、心を込めて結んだミサンガ。
カードを開いたファンから、次々と歓声と涙がこぼれ出した。
「うわぁぁっ!? 一人ひとりメッセージが違う!?」「桃ちゃんのイラスト、手描きだ!」「翠ちゃんの缶バッジ、味がありすぎる!」「泣きそう……こんなの既製品より何倍も嬉しいよ!」
客席のそこかしこから上がった、「ありがとう!」「パステリズム最高ーっ!」「これからもずっと応援するよーっ!」という温かい声。
「うぅ……うわぁぁぁんっ!」
桃がたまらずステージの上で大号泣した。「みんな……喜んでくれて……よかったぁぁぁっ!」
咲も涙をボロボロこぼしながら「喜ぶに決まってんじゃんーっ!」と桃を抱きしめる。
葵が照れくさそうにメガネを直し、翠がそっぽを向いて鼻をすすっていた。
私は胸が熱くなって、客席に向かって深く、深く頭を下げた。
「みんな、本当にありがとう!! 私たち、みんなのことが大好きです!!」
温かい歓声と拍手が、ホール全体を優しく包み込んでいた。
泥の中から立ち上がり、仲間と手を繋ぎ、ファンと向き合ってきた私たち。
この温かい光こそが、私たちが守り抜いた、最高の『日常』だった。
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【エピローグ】
夕方。イベントがが無事に終わり、ファンが去ったあとの静かな会場。
「ふぅ〜! 大・成・功〜っ!」
咲がパイプ椅子に深々と腰掛け、満足そうに空を仰ぐ。
「手作りのプレゼント、大好評でしたね。SNSでも『神対応』と大バズりしています」葵がタブレットを見ながら誇らしげに呟く。
「私……今日のこと、一生忘れないなぁ」桃がふんわりと微笑む。
「へっ……徹夜の甲斐があったってもんだ」翠も満足そうに腕を組む。
「みんな、本当にお疲れ様!」
私が缶ジュースを掲げると、五人でささやかな乾杯をした。
日常は戻った。
平和も、ファンの笑顔も、私たちの絆も、より一層強く、深くなった。
……だが。
私たちが温かい達成感に浸っていた、その同じ時刻。
煌星市の片隅。
かつてチカノコたちが蠢き、そして全滅した、あの棄てられた『地下ライブハウスの跡地』。
カツン……カツン……。
静まり返った闇の廃墟に、不穏な靴音が響いていた。
漆黒の高級な革靴。
漆黒のロングコートを纏った男が、瓦礫の散乱するフロアの中央へと静かに歩を進めていた。
男の足元。そこには、滅び去ったチカノコたちが遺した、黒く焼け焦げたチェキ写真の破片が転がっていた。
男は、細く白い指先で、その破片を静かに拾い上げた。
「……フッ。儚いものだ」
男の声は、低く、優雅で、けれど氷の刃のように冷たかった。
「チカノコごときの泥臭い怨念では……この程度か。偶像の真の価値を理解せぬ、愚かな豚どもの末路だな」
男は拾い上げたチェキの破片を、指先でパチリと押し潰した。
「アイドルとは、愛でるものではない。……ファインダー越しにその存在を支配し、内に秘めた輝きを、命ごと消費し尽くす『被写体』なのだよ」
男の首元に下げられていたのは、異質な威容を誇る、超大型の一眼レフカメラ。
レンズの奥で、禍々しい紫色の光が、ギラリと妖しく蠢いた。
「さあ……見せてくれ、煌坂パステリズム。お前たちのその美しい絆が、私のファインダーの中でどのように歪み、崩壊していくのかを……」
男――『暗黒撮影幹部・ダークレンズ』が、カメラを構え、レンズを向けた。
カシャリ。
闇の廃墟に、眩い紫色のフラッシュが焚かれた。
その光は、忍び寄る新たな組織の影となり、平和を取り戻したはずの煌星市を、静かに、確実に侵食し始めていたのだった。
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【次回予告】
茜「感謝祭も大成功して、平和を満喫する私たち! でも……街で謎の『モデルスカウト』が多発!?」
咲「えっ!? 私がファッション誌の表紙に!? アイドルからモデルへ転身のチャンス〜!?」
葵「危険です。スカウトされた少女たちが、次々と姿を消しています」
桃「撮影スタジオから……怪しい紫のフラッシュが……!?」
翠「被写体扱いされてたまるか! レンズごとぶっ叩いてやるよ!」
茜「ファインダー越しの悪意を撃ち払え! 輝け、キラリンジャー!」
次回、煌戦隊★キラリンジャー 修行譚 第25話:
『狙われたカメラ! 暗黒撮影幹部ダークレンズの罠!』
燃え上がれ、勇気の煌き★!




