314話 自警団のエンルージュ
私がハルモニーと話している時、ロンはエンルージュの街を訪れており、文化レベルとかを視察しに行っていた。
(怪我の痛みはまだありますが……動けないほどではないですか。しかしこの街の様子はなんだか平和な街ですね)
「おい!お前エンルージュじゃないな?」
ロンが考え事をしていると後ろからエンルージュに話しかけられた。
「どなたでしょうか……?」
ロンは後ろを振り向き、話しかけてきたエンルージュを見た。だが後ろを見た物は良いのだがエンルージュは目の前に居なかった。
「あれ?」
「いってぇぇ!!」
「あっ!!申し訳ございません!!!」
ロンの尾がしなり、話しかけてきたエンルージュの脛にクリーンヒットしたのだ。
「どこに当たりましたでしょうか!?!?」
「大丈夫だ……ただ脛が砕けたかと思っただけだ」
話しかけてきたエンルージュはロンに支えられながら立ち上がった。だが明らかにふらふらしていてダメージは与えてしまっているようだ。
「要件は……なんでしょうか?」
「我々エンルージュとは違うようだが……まさか人間の手下か?」
「まぁ……情報が足りていないエンルージュからしてみれば私は人間の手下かもしれませんね。ですが瑞希さんの連れなので味方ですよ」
「瑞希……一体誰なんだ?」
(瑞希さんの事を知らないと言う事ですか……王国から情報降りてきてないと言う事になりますね)
情報が全く降りてきていないと考察したロンは目の前のエンルージュに私の事を伝えてくれていた。
「瑞希さんと私はこことは違う世界から来た者なのでまだこの世界について何も分からないのです」
「……何を言ってるのか分からないがとにかく敵ではないんだよな?」
「敵ではないです」
目の前のエンルージュはロンが嘘をついているか確かめており、嘘をついていないと分かると歩き出した。
「とりあえず嘘はついてなさそうだな、つまり奴と繋がっていない事になるか……」
「繋がってない……どういうことですか?」
「……教えてやる、我はこのエンルージュの王国の自警団だ。警備がここに来ないから自警団という徒党を組まなければならないんだ」
「自警団ですか……」
「まぁこんな事をしていたら懲罰房送りになるから公の場で言えることではない。だが自警団のことを聞いてきたのならば少しだけついてきてほしい」
「……知ったのなら作戦に参加してもらうって事なのですか?」
「ああ、そうだ。とっととついてきやがれ」
ロンは自警団のエンルージュについて行き、自警団が追っている事象に協力するのだった。そして私はロンの泊っている部屋に訪れ、居ない事に少し慌てふためいてしまうのだった。
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