299話 世界樹を成長させる方法
私とロンは甘味をたっぷりと食べ、エネルギーが補充できたので元の世界の世界樹に戻ると伝えた。
「私とロンは元の世界の世界樹に戻るからね」
「そうか、少し聞いておきたいのだがいいか?」
「どうかしました?」
「……そなたらの世界に行ってもいいだろうか?」
黒い鎧のエンルージュは私たちの世界を見てみたいと私たちに言ってきた。
「まぁ別にいいんだけど、いいよね?」
「ええ、構いませんよ」
「私も行きたい!」
妹のエンルージュは私たちの会話を聞いていて相乗りしようとしていた。
「駄目です!あなたは職務に専念してください!」
「いやぁ……別についてこさせてもいいんだけど……どう?」
「……んあぁ!分かりました!ですが私もついて行きますから!」
(何だか大御所みたいな感じになったなぁ……でも仕方ないかぁ)
そして私とロンは3人のエンルージュを連れて元の世界の世界樹に戻るのだった。
「転移魔法で元の世界に戻ろうか」
「そうしましょう。瑞希さんの体に触れてください」
「こうか?」
「えいっ!」
「ああ、そんな強く握ってはいけませんよ」
私はエンルージュの会話を気にせず、着々と転移魔法の準備をしていき、整ったときに私は転移魔法を発動した。
「はっ」
「おおっ、なんだかすごい!」
「光が……」
そしてあっという間に私たちの体は元の世界の世界樹の前に飛んでいった。
「凄い凄い!!」
「さてと、私とロンは向こうの世界に関する資料を集めてくるから少しだけ待ってて」
「ええ、行きましょう」
私とロンは未分類の資料がある場所に向かっていった、するとエンルージュたちも後ろを歩いてきた。
「自由にこの辺りを見てきていい?」
「大丈夫だ。だけど外に出たら駄目だ」
「分かった!」
妹のエンルージュはそう言ってこの空間にある資料を読み漁り始めた。そして未分類の資料を手に取ると一枚一枚調べていった。
「これは……無関係の奴か、これも無関係だしこれは何だ?」
「マーチャさんの……資料ですね」
「なんで?」
「分かりません、ですがマーチャさんの資料が一杯出てきているので……何でしょうか?」
ロンは何故マーチャの資料が大量にあるのか分からないようだ。その横でエンルージュたちはいろいろなものを読み漁っていた。
「この世界って広いんだね!」
「そうだな……翼を使って飛んでいきたいかもな」
「もう二人とも!王たるものしっかりしてください!」
ルーピンは少し暴走している二人のエンルージュを抑えていた。
「……無いね」
「ええ……世界樹が拾い上げれないほどに情報が無いのかそれとも……あ」
ロンは何かに気が付いたらしく、何かの冊子を持ってきた。
「それって何なの?」
「世界樹を成長させるための手書きの資料です。これを世界樹の近くに置いておくだけで世界樹がそれを学んで成長するんですよ」
「……そうなんだ」
(もしかして向こうの世界の世界樹も同じ方法で育てようとしているのか?)
ロンは手書きの資料を世界樹の外皮が見えている場所に置き、エンルージュにとあることを吹き込み始めた。
「あの城の外に出たことってないの?」
「どうした~?」
「はぁぁ……仕方ないです。私が王に変わって答えます。我々は城の周りを飛び回るだけで周辺の地形は調べていません」
「調査隊を組んで地図を書くと良いかも。そしてそれを世界樹の周りに置くことで世界樹が成長するかもしれないです」
「調査隊ですか……まぁ組んでみてもいいかもしれないですね。
「えー?とてもめんどくさそうな感じだなぁ」
こうして私とロンはエンルージュの世界に関する資料を見つけることは出来なかったが、世界樹を成長させるための鍵を見つけた。そしてエンルージュの世界に転移魔法で戻ると何か異常なことが起こっているのに気がつくのだった。
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