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不運なことが続いじゃって死んじゃったら幸運に宿る神に魅入られ転生したら所持特殊スキル{LUCK}の一つだけだったので私は平和な土地でスローライフを過ごしていきたい!!  作者: 猫こんた
6章 白き翼と欲望の渦

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297話 糖分中毒

入り口のドアが凄い勢いで叩かれる中、私とロンは肩を寄せて縮こまっていた。


「ひぃぃぃぃ!!」

「なんだか怖いですね……」

「面倒なことになったな。とりあえず裏口から外に出て奴を遠くに放り出してくる」


黒い鎧のエンルージュは天井の穴に入り込み、数分が経つとドアをノックする音が聞こえなくなった。


「どこかに行ったのかな」

「そうと思いたいですね……」

「……しかし甘いものを食べてると普通の食べ物の味が分からなくなりそうなんだけど……どう思う?」

「エネルギーを回復させるのに甘味がいいと言いますが……」


そんな話をしていると裏口から黒い鎧のエンルージュが出てきて地面に降り立った。


「とりあえず追い払ってきた。これでこの部屋に来ることはないと信じたいな」

「本当に大丈夫なの?心配でならないんだけど」

「本当に大丈夫だ。童の妹はこう言っては失礼だがとても知能が低い」


黒い鎧のエンルージュはそう言うと同時にドアが再びノックされ始めた。


「開けて開けて開けて開けて開けて開けて開けて開けて開けて開け」

「ひぃっ!?」

「甘味が欲しすぎるからなのでしょうか?」

「……そうだ。再び遠くに放りだすから待っていてくれ」


黒い鎧のエンルージュは再びノックする奴を追い出そうとした、だが外からこんな声が聞こえてきた。


「あれ……居ない」

(どうかしたのかな……?)


私はドアに近づき、聞き耳を立てた。だが明らかに居ないと黒い鎧のエンルージュは言っていた。


「ねぇ、そこに妹さんは居なかったの?」

「来た時にはいなかった。どこに……」


黒い鎧のエンルージュの話をしている途中、窓ガラスが割れる音が後ろから聞こえた。


「ウヒョォア!!ケーキだケーキ!!」

「もうそっちに居るのか!?というか窓ガラスを突き破って来たのか!」

「ケーキだウヒョー!!」


窓からやってきたエンルージュは机に置かれてるケーキに向かって羽ばたき出し、両手に手づかみでケーキを食べ始めた。


「んぐぐもぐぐぐももぐ」

「すっごい食欲だなぁ……」

(ケーキのホイップやらスポンジが飛び散ってる……ってあのエンルージュが帰って来たか)


黒い鎧のエンルージュは急いでこの部屋に帰って来ているのかどたどたと上から物音が聞こえてきた。そしてこの部屋に戻ってくると妹のエンルージュに説得し始めた。


「このスイーツは客人のだ。後で食べさせるから少し待て」

「いや!ここに置いてるのは私のスイーツ!!」


妹のエンルージュはあまりの横暴っぷりに黒い鎧のエンルージュはため息を吐いていた。すると三回ノックする音が聞こえ、渋々黒い鎧のエンルージュはドアを開けた。


「女王様!客人の目の前でそんなろくでもない姿を見せないでください!!」

「ルーピン様でしたか、お願いします」


ルーピンというエンルージュは妹のエンルージュを力づくで止め始め、暴れる体をしっかり拘束したのだった。そして暴れる妹のエンルージュが横で見えながらスイーツを食べてエネルギーを回復させるのだった。

最後まで見てくれてありがとうございます。

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