295話 エンルージュ
私とロンは世界樹が集めてきた資料の中で、まだ分類されていない資料の中から翼の人の事についての情報が無いか探していった。
(なんだかお腹が空いたな……そういえばハイルングはいろいろなものを食べた方がいいと言っていたな……どうしようか)
「瑞希さん、少しだけ聞きたいことがあります」
「どうかしたの?」
「……お腹すきました?」
「私もお腹空いている。どうする?」
「ここに食べ物は無いので……ってこれは?」
ロンは私に話しかけている時にとある物を見つけた。それはあの翼の人の事の情報だった。
「これってあの翼の人の情報だな!?」
「ええ、少しだけ読みましょうか」
私とロンは見つけた資料に釘付けになり、文字を一文字一文字見ていった。
「エンルージュ……ってのは翼の人の種族名かな」
「恐らくそうですね、それで好きな物とかが書かれてますね……なるほど」
ロンは凄い勢いで資料を読み進めており、とあることに気が付いた。
「好きな食べ物は甘い物なのか」
「そうみたいですね」
「……そうだ、少しエンルージュが居る世界に行こうか」
「急にどうかしました?」
「甘い物が好きなのなら私たちにも渡してくれると思うんだ、それで腹の虫を落ち着かせるんだ」
「……いいですね~」
「そう思ったのならすぐに行動!!」
私はロンを連れてエンルージュが居る世界につながる穴がある世界樹の根に向かった。
「またここに入るのかぁ……」
「落下しても私が受け止めますのでご安心を」
「それでいいのかなぁ」
私が先に穴に入り、落下する覚悟を決めた。だが出口は前回とは違う場所に出てきた。
「ここは……あの世界樹の目の前か」
「どうやらそのようです。空中に飛ばされなくてよかったです」
ロンが追いついてきたことを確認した私は目と鼻の先にある城に今回は正面から入ることにした。
「あの~、通してもらえないでしょうか?」
「……見知らぬ人だな」
衛兵はきちんと仕事をしているようで私とロンを門の前で止めた。
「お前ら……同胞ではないな?」
「そうだ、同胞じゃないな」
私はそう答えると衛兵は門からぶら下がっている紐を思いっきり引き、鐘を鳴らして不審者を知らせた。
「……これってだいぶまずくない?」
「とにかく奴を待つと良いかもですね」
その時、門の上から黒い鎧を着たエンルージュがやってきた。だがそのエンルージュと私たちは知り合いですぐに地面に降りてきた。
「わっ……」
「この者を通せ」
「ですが同胞じゃないので女帝の言葉でも通せないですよ……」
「いいから通せ」
黒い鎧のエンルージュは私の目の前に立つと顔を撫で始めた。
「ようこそ、童の城へ」
「……ああ」
(何だか招待みたいなことになったなぁ……)
こうして私とロンは黒い鎧のエンルージュに連れられ、とある大広間に通されるのだった。そして私とロンはそこで腹いっぱい食べ物を食べるのだった。
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