291話 白と黒の双子
私はロンと共に遠くに見えている城に向かっている最中、だが遠くから王城をよく見ると白い翼が生えた奴が警備をしていた。
「ロン、城の周りに奴らが居る」
(警備兵か……近づくのは一筋縄ではいかないな)
「ってロン、どうして加速してるの!?」
ロンは私が目の前に警備兵が居ると知らせた、だがいきなり城に向かって突撃し始めた。
「ロン!ストップストップ!!」
(ぶつかる~!!)
奴らは凄い勢いで近寄ってくる私とロンに気が付き、城を守ろうと集まってきた。だがロンからしてみればただの蠅だったのかそのまま突撃していった。
「ロンロンロンンンンン!!」
ドガシャァァァンと城の壁を突き破ったロン、そして何とか生き残った私はふらつきながらも立ち上がった。
「ロン……突っ込むんだったら安全に突っ込んでよ」
「止まったらやられていたので突っ込みました」
(確かにやられていたかもな……にしても痛すぎるぞ)
私とロンは廊下の奥を見て何かいないか確認した。すると護衛中と思わしき兵士4人に豪華な鎧に身を包んだ人が居た。
「……敵襲だぁ!!」
「なんだかまっずい奴が目の前に居るんだけどぉ!?!?」
「ひとまず逃げるのじゃ!!」
「待てっ!」
私とロンは逃げ始めたがそれよりも鎧に身を包んだ奴の方が足が速かった。
「まってまってまって!!」
「私たちは別に戦う意思はないです!!ですので追ってくるのはやめてください!!」
「うるさい!私の城壁を壊して……万死に値する!!」
「ロンンンンン!!」
「……すいませんねぇ」
その時廊下の奥から何の前触れもなしに白い羽根が二枚飛んでくると私とロンの片足の腱を斬った。
「なっ!?」
「いてっ……何が起きた?」
(羽根が飛んできたのか?だが羽根で足が斬れるのか……)
「……先に童がやったが?」
「さすがお姉ちゃん!ふんふん!」
奥から現れたのは黒い鎧に身を包んだ褐色肌の人だった。
「さてと、何を聞くんだっけ?お姉ちゃん」
「……どうして童の城に突撃してきたんだ?正直に答えれば死ぬ運命は無くなる」
(どうしようか……正直に答えるか嘘を交えて答えるか……)
私はロンの方を見た、だがロンは私に熱いまなざしを送っていた。
(いやいやいやいや……一番説得力があるのはロンの方でしょ……)
私はロンの方が適任だと思わせる感じの雰囲気と顔で訴えた。そしてロンは折れたのか目の前の人に弁明をした。
「仕方ない、こいつらは落とすとして壁はどうする?」
「まって……私は世界樹の管理人だ……少し話を聞いてくれないか?」
「……は?」
「世界樹は知ってる……?」
ロンはふらつきながら立ち上がった、だが褐色の人はロンの話を一蹴した。
「世界樹か、あの小さい木か?」
「小さい……いえ、大きいはずなのですが」
「私の背丈しかないのだが?何を言っているんだ?」
この言葉を聞いて私とロンの間でとんでもない衝撃が走った。何故世界樹がこっちの世界では小さいのか、何故だ何故だと詮索する瞬間にもロンは考えを巡らせていた。
「どうした?」
「……その世界樹を見せてほしい。どうして世界樹が小さいのか……確かめたいことがあるんです」
「何故だ?」
「世界樹を見せてくれたら私の説が分かりやすくなるはず。だからお願いです、見せてください」
「……分かった。だが見るだけだ」
褐色の人はそう言うとロンの肩を持った。
「……この人の肩を」
「分かった!」
私を追いかけてきていた人は私の肩を持ち、これから世界樹の元に向かうのだった。だがサイズが明らかに違うことに私とロンは驚くのだった。
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