254話 世界樹の管理人
私たちは敵にミンチにさせられそうだったが謎の人物がその敵を撃退してくれたのだった。そして私たちは謎の人物に頼んで椅子に座らせてもらった。
「……さっきの話ですね」
「ええ、何があったのか詳しく聞くのが務めなので」
(しかしこの人は一体何者なんだ?妖精とは違う雰囲気が漂っている……いやそもそもの話種族が違うと思うな)
私は目の前にいる謎の人物は妖精の類ではないと考えた。そして謎の人物は私の考えを読み取ったような笑みを浮かべた。
「私の正体を考えていたんですか?」
「あなたは一体何者か考えてたんだ。本当に何者なんだ?」
「そうですね……一言で言えば世界樹の管理人。そして私は龍人という種族と言います」
(龍人……ドラゴニアンと何が違うのかな?)
私は龍人とドラゴニアンの違いを探していた、だがはっきりと分かる特徴は頭に角が生えているか生えていないかという違いだった。
「そういえばマーチャはどうなってるんですか!?」
「マーチャ……?」
「まさか知らないのか!?」
「……ここに来る途中、倒れている魔族がいたのですが……もしかしてあなたたちの仲間でしたか……?」
「そうだ。無事なのか?」
「見た感じでは無事でした。ですがあの召喚獣に負けたのに無傷というのは少しばかり不思議です」
(そういえばマーチャは一応魔王なんだっけ……頑丈なんだなぁ)
マーチャの安否を確認して少しだけほっとした私たちは少しため息を漏らした。
「仲間だったのですね」
「そうだ、良かった……」
「とりあえずその仲間をここに連れてきますね。少しお待ちを」
管理人はマーチャが倒れている方向に飛んでいき、私は背もたれにもたれた。
(さて……この人にルナの巫女の事について話すべきだろうか?)
私は管理人にルナの巫女の事について話そうかとためらっているとリーベがふと疑問に思ったことを話し始め、管理人の歩を止めた。
「そういえば気になっていることがあるのだが……この世界樹の周りに住んでいるのは妖精だ、だがあなたは自身の種族を龍人という種族と言った。普通この世界樹の管理人だとしたらこの周りに龍人が住み着いているだろう、だがどうして妖精が住み着いてるんだ?」
「……確かに疑問に思うのは必然でしょう。何故二つの種族が平和に過ごしているのかと」
管理人はそう言うと自身から伸びている尾をふらふらと揺らした。
「実はこの世界樹には私一人だけでした。他の種族が近寄って村を構えようとしていたら雷を落として強制的に住めないようにしていました。ですが今の妖精族が今まで追い返してきた人たちと同じように村を構え始め、私は当然の通りに雷を落としました」
「つまり一人で居たかったってわけなのね」
「ええ、ですが彼女らは追い出されてもまた村を構え、また追い出されては村を構えたのです。そしていつしか世界樹の目の前に供え物まで持ってくる妖精まで現れ……そこまでされたら私も鬼ではないので雷で追い出すのを止めたのです」
管理人はそう言うと団子を手に取ると食べ始めた。
「もしかして今も供え物が続いてるのか?」
「ええ……このお団子は美味しいので助かってます」
(なんだかスイーツが好きな龍人だなぁ……)
「それで外で起きてる暴動はどう思ってるんだ?」
「ただ面白い事が起きてるなとしか、思ってません」
管理人はそう言うとマーチャを回収しに向かい、一瞬にして帰ってきた。
「この方がお仲間ですか?」
「そうだ。持ってきてくれて助かる」
私はマーチャを受け取り、一旦椅子に座らせた。
「とりあえずマーチャが回復するまで雑談をしましょうか」
「ええ……一体何をしにここに来たのか聞きたいので少し聞いてもいいですか?」
私たちはこの世界樹の管理人と出会うことができ、ルナの巫女の事について何か知っているのか聞くのだった。そしてルナの巫女について管理人から出てきた情報に私たちは驚きを隠せないのだった。
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