252話 魔法が封じられた場所での戦闘
私とマーチャ、あとリーベの三人は世界樹の書庫でルナの巫女についての情報を探し始めた、だがルナの巫女の情報を求めるのはリョウも同じだったようで行動を共にするのだった。
「しかしこの中からルナの巫女の情報をぶっこ抜くのは至難の業なのじゃ」
「そうだね……一体どうしようか」
「司書は居ないようだ、こういう時に頼れる相手がいないとなると探すのが難しいぞ」
リョウはそう言うと本棚をなぞった。
「それに無造作に本が収納されているところを見ると管理者は複数いると考えてもいいだろうな」
「……なんだか奇妙な感覚なのじゃ」
マーチャは何故か手を仰いでいた。
「マーチャ、どうかしたの?」
「……魔法が使えないのじゃ」
「確かに、魔法が使えないな」
「少しだけまずい事があるのじゃ」
マーチャはとある方向を指さした。
「……何かいる」
「ああ、儂も知らない奴なのじゃ……それに魔法が使えないとなるとマーチャにかけた魔法も無効化されてるはずなのじゃ」
「つまり役立たずって言う事なのかよ!?」
「そう言うことになるのじゃ。とにかくこの場をやり過ごすのじゃ」
急にやってきた奴は何かを探すように周りをぎょろっと見回し、少し歩いては周りをぎょろっと見回すという行動をしていた。
(本を探しているのなら本棚の近くを歩くはず……なら何を探しているんだ?)
「瑞希、あまり顔を出すのはやめておいた方がいいのじゃ」
「分かった……だけどあいつは何なんだ?」
「分からないのじゃ、じゃが関わるのは危険な匂いがするのじゃ」
(マーチャが危険と言うのか……)
マーチャが危険と言うのだからとても強い気配がするのだろうと私はそう捉えた。そして奴が消えるまで物陰に隠れた。
(魔法が使えないとなるとマーチャ頼りにはできない、それにこのメンバーでリーベ以外は役立たずだ。奴は恐らく倒せないだろうな……)
その時足音が本棚から本が落下し、地面にぶつかると共に近づいてきた。
(まずい……とても近くに来てる!!!)
「瑞希、リーベ、リョウは今すぐ逃げるのじゃ」
「マーチャは大丈夫なの?」
「体が丈夫に出来てると信じ込めば大丈夫なのじゃ」
マーチャは私の背中を押し、私とリョウ、リーベは一斉に物陰から飛び出した。
「マーチャ!後で会おう!」
「分かったのじゃ!」
マーチャは一つテンポ遅れて物陰から飛び出した。そしてマーチャは本棚から一冊の本を取り出し、ページをちぎって魔力を流し始めた。
「魔法がダメでも魔導書は無効化されてないのじゃ!それにここは世界樹!!何でもあるのじゃ!」
マーチャが破いたページに魔力を勢いよく流し込むと周りが紫色に光り、地面に光る魔法陣がマーチャを中心に現れたのだった。
「さぁさぁ、怪物同士戦え!!!」
マーチャが呼び出した怪物、それは体が鱗で覆われており、9本の首が集まり、顔はドラゴンだった。
「やっちゃえヒュドラー!!」
マーチャはヒュドラーという怪物を呼び出し、私たちを襲ってきた怪物と戦うのだった。
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