237話 凄まじい学習速度
数日後、人の言葉を話すウサギ耳の子が私に話しかけてきた。
「うい、おまえ」
「どうしたの?」
「……どうだ?言葉話せてるか?」
「悠長に話せてるけど所々言葉に詰まってるね」
「うむぅう」
「でも内容は分からなくもないからね」
「……このままでいい?」
「大丈夫だね」
この子の学習能力はすさまじく、人の言葉を数日でほとんど覚えたのだった。
(これ以上教えることは出来なさそうだ。後は使えば使うほどに言葉を話すのが上手くなるだろう)
「これから言葉をどんどん話していけば言葉が上手くなるだろうね」
「うい、がんばる」
そして人の言葉を話せるようになったウサギ耳の子はマーチャやムートに話しかけていった。
(さてと、あと残り二人のウサギ耳の子は……何が得意なのだろうか?)
「ぷい」
「ぷぷぷ」
私はウサギ耳の子、二人に近づいていって声をかけた。
「ねぇ、あなた達って私の言葉分かるの?」
「ぷ?」
「……分かってたら両手を上げてほしい」
私がそう言うとウサギ耳の子は片手をあげた。
(もしかしてこっちから話している言葉はなとなくわかるけど声にはまだ出せないと言う事かな)
「ねぇ、言葉は分かるけど声に出ないって感じなの?」
私はそう言うとウサギ耳の子が両手を手をあげた。
「何となくわかった。それで私たちの言葉を口に出せるようになりたい?」
「ぷ」
ウサギ耳の子は両手を上げ、肯定の意思を私に伝えた。
「それならあの子に教わってみたら?分かりやすくていいかもね」
「ぷいぃぃ!!」
「ぷぷいぷ」
ウサギ耳の子は人の言葉を話せるようになったウサギ耳の子に走っていった。
(なんだかこの子たちを見ていると子供を育てている小学校の先生を思い出すなぁ……)
「ぷ?」
「いやなんでもない。ほら早く行っておいで」
「ぷやー!」
(もしかして私って小学校の先生の方がコンビニ勤務より向いてたのか……?)
私は自ら殺し続けていた隠れた才能を少しずつ自覚していった。そして私は言葉を話せるようになったウサギ耳の子が他のウサギ耳の子に言葉を教えてる姿を見ていてなんだか微笑ましくなっていた。
(この子が賢かったからこうして教えられてる、運が良かったなぁ)
「ぷいい、おはよう」
「ぷぷいよ」
「ぷやー!」
(まぁ……完璧に話せるようになるのは少し時間がかかりそうな気がする、けどこの子たちならやれるだろうと私は信じる)
私はウサギ耳の子たちが成長していく姿を見ていくのだった。そして数日後に私はこの子たちの学習能力を耳で聴くのだった。
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