217話 予想外の力
扉の前に立つこと数十分、部屋の中から物音がいろいろと聞こえてくると本格的にササの改造が始まったのだなと私は感じ取れた。
(やっと始まった、準備に手間取ったのかな)
私は邪魔をしない程度に動き、扉の奥から聞こえてくる物音に聞き耳を立てた。
(カッターの音や金属がぶつかる音が聞こえてくる……しかし大丈夫なのだろうか……)
金属がぶつかる音が鳴り続ける事数時間、ぴたりと物音が止むと部屋から渚が出てきた。
「ふぅ……とりあえずは終わった、後は動くかどうかだ」
「おつかれ、どうだった?」
「ひとまずはミスをせずに終えた、だが動くかどうかはまだ分からない」
「とりあえず動かそうか」
「そうだな。少し待ってろ」
渚はササの元に向かうと動力コアを稼働させた。するとササの体がどんどん動き始め、そして数分も経たないうちにササの体が自身の意思で立つことに成功した。
「……おいクソ野郎」
「最初からクソ野郎と言われるのか、なんだか難儀だな」
「ササ、体は大丈夫そうなの?」
「体のパフォーマンスは良好だ。だがそれ以上に出力が出せそうだ」
「例えば?」
「とても活力が湧いてくるような気がする」
「とりあえず成功かな……」
ササに謎の動力コアを取り付けるのに成功したようでササは活力が湧いてくると言っていた。そしてササは早速活力を何かに使えるか確かめ始めた。
「とりあえずこの手ごろな石を……」
「まさか素手で砕くのか?」
「ああ、そうだ」
ササは平然と石ころを片手で砕き、石の欠片が渚の額に当たった。
「……凄いな」
「ああ、今なら何でも切れそうだ」
「地面を切らないでほしいな……」
「分かっている、だがこの力を試したい……」
「とてもワクワクしてるね、まるで子供だね」
「ああ、子供だな」
自身の力にワクワクしているササは戦いたいという感じを私と渚は感じ取れていたのだった。そして残りの3つの内、謎の動力コアを取り付けるアンドロイドは渚の中ではもうすでに決まっているのだった。
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