212話 AIの異常
私と渚はカフェを見つけ、一旦そこで休憩をとることにした。
「とりあえずここで休憩を取ろうか」
「ああ……まともな食事出てくるのか?」
「知らない、でも人間が街中に出歩いてるからきちんと人間用の食べ物はあるでしょうね」
(もしロボット用の食事しか出てこなかったらこっそり街を出るか……)
私は店員のロボットを呼び寄せ、メニュー表を持ってくるように頼んだ。
「すいません、ここのメニュー表を持ってきてくれないですか?」
「わかりました、人間二名でよろしいでしょうか?」
「そうだね、頼んだ」
「……瑞希、ロボットに指示をして怖くないのか?」
「いいや、全然怖くない。むしろ人よりミスが少なそうだから便利だなって思うね」
そして店員ロボットは店の奥からこのカフェのメニュー表を持ってきてくれた。
「人間用のメニューだね、良かったぁ」
「……僕はこのミルクティーを頼もうかな」
「なら私はこのカモミールティーを」
「分かりました、ミルクティーとカモミールティーですね」
店員ロボットは私と渚の注文を受け、キッチンに向かっていった。
「ロボットがこの国に沢山いるけど、この異世界にロボットを造る技術者がいるのね……」
「ああ、それはびっくりだな。もしくは瑞希みたいな技術者がこの異世界でロボットを造ったか……まぁ僕の方もアンドロイドという物を造り出したがな!」
(そういえば渚もそうか、アンドロイドという物を造り出しているんだよなぁ)
そして店員ロボットがミルクティーとカモミールティーを持ってきた。
「お待たせしました、ミルクティーとカモミールティーです」
「ありがと~」
「どうも」
店員ロボットは指示された通りにしか動かないようで私と渚の感謝の言葉を聞かずに次の接客に向かっていった。
「良くも悪くもロボットだね……」
「ああ、そこがロボットの利点でもあり欠点でもあるんだ」
そして私と渚は飲み物を飲み始め、体の疲れを取っていった。
「渚、聞いておきたいことがあるんだ」
「どうした?」
「ハナのAI、つまりハナの元となった人って一体どういう人なの?」
「……僕の友達と言ったところかな。どうしてそんなことを聞いたんだ?」
「どうして渚とハナが仲がいいのか分からないんだ。でも友達なら一定数理解はできるかな」
「……元々ハナもここに転生してきたんだ。だけど早死にしてしまってな、その時の遺言に一生暮らせたらよかったのにって言っていた。だから僕はその願いを叶えたつもりだ」
渚はそう言ってミルクティーを一口飲んだ。
「そんなことがあったのね……」
「そしてハナの体を置いて行ったのは大事すぎるがあまり誰の手に届かない場所に置いていた。だが瑞希たちが見つけてしまったんだよなぁ……」
そして私もカモミールティーを一口飲んだ。
「その件に関しては分からなかったんだ、渚の所有物と」
「いやいいんだ。放置していたのが悪かった」
その時、警備ロボットが3台がカフェの前を隊列を組みながら通り過ぎていった。
「警備ロボットだ……何かあったのかな」
「とても弱そうな警備ロボットだが大丈夫なのか?」
「弱そうって……気になるなら邪魔にならない程度で行ってみる?」
「ここで騒ぎを起こす人を見てみたいからな……行ってみよう。その前にこれを飲んでからだな」
こうして私と渚は飲み物を飲み干し、代金を払って警備ロボットが向かった場所を見に行った。するとそこに居たのはロボットで人に危害を加えている光景だった。
「ロボットが人に危害を加えてる……」
「そうだな……警備ロボットの力でも抑えられないか……」
「私、ちょっと助けに行ってくる」
私は人を襲っているロボットに向かって走り出し、手のひらにファイアとウォーターの魔法を混ぜた。
「はっ!」
私は水蒸気爆発を手のひらで起こし、ロボットに不意打ちで攻撃を食らわせた。するとロボットは私の攻撃で機能停止し、人を襲うのを止めた。
「……一体このロボット、どうして人を襲っていたんだ?」
(プログラムのエラーか?だとしても人を襲うか?)
私と渚は人を襲うロボットを一体壊し、急いで街はずれにあるハイスペック動力コアを製造している職人の元に向かった。そしてこの騒動は私と渚が知っている情報で犯人が導き出せるのだった。
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