211話 ポンコツ店員ロボ
私と池田渚は転移魔法を使い、機械が街中を闊歩する国に向かった。
「ここがハイスペック動力コアの販売店がある国か?」
「そうだよ~どう思う?」
「……これってロボットなのか?どういう原理で動いてるのか気になるな」
池田渚は周囲を歩いているロボットに対してどのようにして動いているのか気になるようだった。
「さぁ……どのように動いてるのかなぁ~?」
「まぁこんなことをしてるとこいつらに捕まるかもしれないからこの辺りにしておこう。動力コアの販売店に向かうぞ」
「そうだね、動力コア販売店に向かおうか」
私たちは動力コア販売店に向かい、店の中に入っていった。
「おじゃまー」
「いらっさいませー」
(なんだかいつもと雰囲気が違う感じがする……もしかしてあの事件を警戒してるのか?)
「何だこの空気……瑞希知っているか?」
池田渚はこの空気を異常だと感じ取り、私にこのことを聞いてきた。
「ハイスペックの動力コアを悪用する奴が居るからこうなってるんだ。仕方ないよ」
「そうなのか……少しだけ店員に聞いてみるか」
池田渚はたまたま近くを通りかかった店員に話しかけた。
「すまない、ハイスペック動力コアを作っている職人が何処に居るか分かるか?」
「少々お待ちください」
店員はそう言って店の奥に入っていった。
「……これってどういう事なんだ?」
「多分渚は奥に連れていかれるよ……お疲れ」
「はぁ!?」
「私もあんな感じで連れていかれたんだ」
そして店員が戻ってくると渚は見事店の奥に連れて行かれそうになっていた。
「ちょ……まっ……瑞希ィ!!!」
「ふふふ……渚もこの罠に引っかかったのね……」
「あ、そこの人も同行願います」
「なんでぇ!?」
「と言うか渚ってなんだぁ!!!普通フルネームだろ!」
「仕方ないじゃないの、池田渚だと長すぎるから渚って呼んでるだけじゃないか!!」
渚の連行に私も巻き込まれてしまい、再び裏に連れていかれた。
「どうして私を……というかそこの店員!!!私の顔知ってるだろおぉぉ!!!」
「ふふっ」
「あっ、今笑った!笑ったということは知ってるだろぉ!!」
「いえ、知りません」
「知っとるだろ!!」
「……僕の知らない所で会話をしないでもらいたいんだが」
そして私と池田渚は見慣れた空間に連れてこられた。
「店長、不届きもの」
「馬鹿者がぁぁ!!!!」
私は店員に怒鳴った人を知っていた。そう、あの装飾品ジャラジャラの人だ。
「この人はこの間連れてきたばかりだろ!!」
「そうでしたか?」
「そうだ!もしかして客の顔を撮影して内部ストレージに保管してないのか!?」
「……さぼっていました」
「仕方ない……もういい!」
(なんだかポンコツな人に連れてこられたような気がするな……)
そして男の人は私に詫びを入れてきた。
「すまない、二度ここに連れてきてしまって」
「いやいいんです。逆にあの人、とても仕事してますね」
私はあの人の名誉のために少しだけフォローをしてあげた。
「あんなポンコツの事に向かって褒める人は初めてだ」
「そうなんですか?」
「ああ、あいつは店員の面をしているが中身はロボットだ。だから客や店員からいじめみたいな形を受けている」
「止めないんですか?」
「止めてしまっては負の感情を体の中にとどめてしまう。だから隠れた場所で……いや、これ以上は話せない」
「……なんだか可愛そうだ」
(でも明らかに感情があった気がする。だけどこの仕打ちは……少しだけ苦手かな)
そして男の人は私と渚にこう質問をしてきた。
「どうしてここに来たんだ?横にいるお前はここに来るのは3回目……まさか」
「私はハイスペック動力コアを悪用するためにここに来てないですよ」
「そうだ、悪用するつもりで来ていないんだ」
「ならどのような用件でここに来たんだ?」
「ハイスペック動力コアを作っている職人の家を知りたいんです。より良い動力コアを作るために必要なことなので」
「……より良い動力コアか……それはエーテルを使っての事か?」
「はい、詳しい事は渚が言ってくれるはずです」
私は渚に動力コアをより良い物にするための設計図を話した。
「まずエーテル地域の中心にはエーテルコアというエーテル地域の心臓があった、そしてグレードⅤのエーテルがエーテルコアを中心に宙を舞っていた。そしてハイスペック動力コアをじっくり見た。そこで僕は閃いたんだ。動力コアの振動機構にエーテルを使えばもっと効率よくエネルギーを取り出せると!」
渚の熱弁を男の人はきっちり聞いているようで何かアドバイスを出そうとしていた。
(どうだ?何か言わせる事出来るか?)
「……理論としては出来ると言えるが実際に行おうと思えば時間とリソース、そして販売価格が上がることになる。そこさえクリア出来れば……と言ったところだ」
「つまり今は出来ないけど理論的には出来ると言う事ですね?」
「そうだ。もしチャレンジしてみたくなったら街はずれにあるトタン屋根の家に訪れてみろ。拒否されなければ話は聞いてくれるだろう」
男の人はとある人を紹介してくれ、私と渚にとあるアクセサリーを持たせた。
「これは動力コアを作る過程で出来た副産物だ。特殊な効果は無いが持っていってくれ」
「これは指輪ですよね?」
「そうだ。特殊な効果は無いからな」
私と渚は男の人に指輪を渡され、一旦店を後にした。
「ありがとうございましたー」
「渚、とりあえず街はずれのトタン屋根の家に向かうか」
「そうだな……だが疲れた気がするな……どうしてだ?」
「ずっと動いてたからね、仕方ないか」
私と渚は一旦近くのカフェで休憩することに決め、カフェを探し始めたのだった。だがそこで私と渚はAIが急に人々を襲い掛かる光景を見かけてしまうのだった。
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