210話 文明の再開花
モニターの光がどんどんと部屋を照らしていき、そして機動音が鳴り響き始めた。
「……この音だ、なんだか懐かしい」
(池田渚からしてみれば懐かしい音なのか……少しだけ秘密基地のような感じがあるのには少しだけ心がくすぐられるな)
「そうだ、ハナは何処に居るんだ?この高原では見ていないが……」
「合わせないとね……少しだけ下の街に向かうよ」
「下に街に居ると言う事か。ついて行こう」
池田渚は私に近づき、そして私は転移魔法でギャアステア街に向かったのだった。
「一瞬でこの街に行けるのか……魔法も捨てたものじゃないな」
「教わるのなら私じゃなくマーチャの方がいいぞ。私教えるの下手だからね」
「そうなのか…………マーチャは一体何者なんだ?」
「魔王」
私は池田渚にマーチャの事を言った。すると池田渚は目を丸くした。
「……おっとぉ……気軽に触れてはいけない感じがするなぁ~」
「案外優しいのよ?」
そして私と池田渚はハナを見つけるためにギャアステア街の高台に登った。
「高いな」
「そうだな……ひぃ~こえぇ~」
(この高台登ったことないから少しだけ怖いな……)
畑の場所を見てみるとハナが土煙を散らしながら小麦を植えていた。
「……あれがハナなのか……?」
「ああ……見事に土で汚れてそうだし農作業が早い……どう思う?」
「特殊作業常勤型の魔力回路を組み込んであるはずだが……動きが良すぎる……動力源は何にしてるんだ!?」
「ハイスペックの動力コアを組み込んであるけど?」
「……だからあんな動きを実現できるのか……凄いな」
池田渚はハイスペックの動力コアの性能を見誤ってたようで想像のはるか上だったようだ。
「面白い……ハイスペック動力コアを越える動力コアを作ってやる……」
「そんなことできるの?」
「出来ると思えば出来るんだよ!!」
そして私と池田渚はハナの元に向かい、私は作業中のハナを呼び寄せた。
「ハナ、少しだけこっちに来てくれないか?」
「どうかしましたか?」
「私の横にいる人、誰だかわかる?」
「…………どなた?」
なんとハナは池田渚の事を知らない様子だった。
「なん……だと……!?」
「仕方ないよ、あなたがハナごと施設を放置してたんだからね」
「冗談、きちんと覚えてる。池田渚でしょ?」
ハナはいきなり池田渚の名前を言った。
「……忘れてないのか?」
「忘れるわけがないよ。だってあなたとの記憶は頭に記録されてるからね」
「そうか……覚えててくれたか」
池田渚はあまりに感極まったのか涙を流していた。
「なっ……!?」
「そんな泣くことは無いだろう?」
「そうだな……だが一瞬だけ忘れてたらどうしようと……」
「大丈夫、私が池田渚の事を忘れる時は壊れる時だけだから」
何だかお涙ちょうだいな空気になっているが私は容赦なく話をした。
「とりあえずこれからどうするんだ?」
「ハイスペックの動力コアを作っている職人に会いに行く、どのようにして作っているのか……ね」
「ハイスペックの動力コアを作る職人か……なら会いに行ってみようか」
「ついて行きます」
「よし、次の目標が決まったことだし、あの機械が街中を闊歩する国に行くぞ!!」
私たちは次の目標を決め、ハイスペック動力コアを作る職人に会いに行くのだった。だがそこでハイスペック動力コアを悪用する輩と関わってしまうのだった。
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