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不運なことが続いじゃって死んじゃったら幸運に宿る神に魅入られ転生したら所持特殊スキル{LUCK}の一つだけだったので私は平和な土地でスローライフを過ごしていきたい!!  作者: 猫こんた
4章 機械のハートと人の心

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207話 汚染された雨

私は一人で機械がいっぱい国中を闊歩している国に転移し、動力(エネルギー)コアの販売店に向かった。


(何だか油臭い、でも機械が沢山歩いてるから仕方ないのかなぁ)


私の周りで人間は世間話を、機械は私たちには理解できない言語で会話をしていた。


「今日の空気、汚れていないか?」

「そうだな……空が黒く感じる」

(確かに前来た時よりも黒く感じる……排ガスとかで黒くなってるのかな?)


周りの建物からは排ガスがモクモクと天に昇っていて明らかに環境に悪い事をしていた。


(そういえば私が一度死ぬ前の世界でも温暖化温暖化と騒がれてたよなぁ……実際温暖化は進行してて毎年暑くなってきていたんだけどね)

「雨が降るのか?だとしたら今すぐにでも建物の中に入らないといけないな」

「降らない事を祈ろう」


私は街の人の世間話を盗み聞きつつ動力(エネルギー)コアの販売店に入っていき、ハイスペックの動力(エネルギー)コアを品定めしていった。


(そういえば池田渚は今までアンドロイドを動かす時、動力(エネルギー)コアを作ってたのか?それか買っていたのか?でも買うにしてもハイスペックだと高すぎて手が届かない……スタンダードの動力(エネルギー)コアでも銀貨20枚だから買っていたのか?)


私は池田渚がどうやって動力(エネルギー)コアを調達していたのか考えていると店員が近寄ってきた。


「どうかなされました?」

「ハイスペックの動力(エネルギー)コアを作っている職人は何処に住んでるのかなって気になってるんだ」

「どうしてですか?」

「……エーテルを使った動力(エネルギー)コアを作れないかなって思って」


私は池田渚が考えている事を私なりに理解して店員に伝えた。


「エーテル……あの魔法素材のですか?」

「そうだ。一応グレードⅤと言われてるエーテルを持っている」

「……少々お待ちください」


店員は何だこいつという目を私に向けながら店の奥に入った。


(何かまずいことを言ったか?逃げる準備をしておこうかな)


私は危害が加えられそうになった場合に備えて転移魔法を準備させていた。すると店の奥から耳や唇にピアス、そして首に太い金のネックレスを身に着けた男が出てきた。


「……お前がグレードⅤのエーテルを所有する者か」

「はい、何をするんですか?」


その男の登場によって店の中の空気が凍り付き、店員の顔がこわばっていた。


(恐らくこの男はこの店の店長、もしくは用心棒だろう。そして周りの店員の顔を見るとかなり怖い存在……逃げか?)

「周りの様子を見ている……詮索しているのか?」

「……ああ、もしあんたが用心棒なら逃げる」


私はそう言うと地面に光る魔法陣を出した。どうやら転移魔法を準備させすぎて魔法陣を自然に展開してしまった。


「だがここの店長なら話を聞く。その後次第だ」

「……なるほど、かなり強気の女だ。ついてこい、話をしてやる」


男の人は奥の部屋に入っていき、私は少しだけためらいながら男の人の後ろをついて行った。


(何だこの人、ドスの効いた声だけど商売に関しては才能を感じる)

「ここに来たのは何回目だ?」

「2回目だ、どうしてそんなことを聞くんだ?」

「少しだけ気になって引き留めた。それに外は雨だ、出ないほうがいい」

「どうして雨が降ってる時って外に出ないほうがいいんですか?」

「汚染された雨が降る、そしてその雨は外にいる警備ロボを狂わせる」


男の人はそう言って私をとある一室に連れ込んだ。


「……大丈夫なんですか?」

「俺はお前を襲うことはない。それは言っておく」

「本当?」

「本当だ」


男の人は少しだけだるそうにしていたが私からしてみれば当然の事だと思っていた。


「そこの椅子に座ってくれ」

「ここですね……」


私は男の人に案内された椅子に座り、話が始まった。


「エーテルと先ほど言っていたな」

「はい……」

「エーテル地域に入れたのなら教えてほしい。グレードⅤのエーテルが何処にあるのかと」


男の人はグレードⅤのエーテルの所在を知りたいようだった。


「……どうして教えないといけないんですか?」

「教えられるのなら教えてほしい」

「……教えられません。あの場所は明らかに人を拒んでいました。私の勝手な偏見ですがあなたたちはロボットを使ってエーテル地域のエーテルを全て削り取ってしまうと……」

「環境の事を思ってそういう事を言っているのか。なら一つだけ問う、ハイグレード動力(エネルギー)コアを買って何をしようと思っていたんだ?」

動力(エネルギー)コアから電力を生み出そうとしていたんです」


私は男の人から聞かれたことに正直に答えた。


動力(エネルギー)コアから電力を生み出すか……どのよう生み出すんだ?」

「それは分からない、でも池田渚ならできると思ってるんだ」

「……他人任せという事か」

「はい」

「そいつが動力(エネルギー)コアを必要とするのはどうしてだ?」

「アンドロイドの動力源として必要ですね」

「アンドロイド……分かった。疑ってしまってすまなかった。買い物に戻っていいぞ」


男の人は急に態度を変え、私を開放したのだった。


「急にどうしたんですか?」

「最近ハイスペック動力(エネルギー)コアを悪用する奴が居る。俺はそれを寸前で止める役割の人間だ」

「そうなんですね……」

「見慣れない奴が居たから店員が俺に知らせてきたのだろう。すまなかったな」


そして私は店頭に案内され、私を犯人だと思った店員が謝罪してきた。そして私は一旦ハイスペック動力(エネルギー)コアを買って帰ることにした。動力(エネルギー)コアを作っている職人の居場所は後日聞くことにしようと思いながら……

最後まで見てくれてありがとうございます。

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