197話 冷やすつもりが燃えた
私たちは燃える建物を見ながら黄昏ていた。
「しかし研究機材が……」
「凄く燃えてるね」
「すまない」
燃えた原因はササが火の壁を作り出したからである。つまり火の不始末である!
「研究機材ってどんなものがあるの?」
「培養ポッドに性格サーバー……ああ……」
「……火で溶けて無かったら探してあげる。何年分のデータを残してたんだ?」
「2年ぐらいだ……ああ……」
(そう言えばあの場所にデータが取り残されてるのでは……?)
私はとある事を思いついた。
「そう言えば隠された施設があったんだけど、そこにデータは?」
「元のデータがある、もしかして見つけたのか!?」
「多分見つけた、忘れたの?」
「……恥ずかしながら……そう」
池田渚は頭を掻きながらそう言った。
「だが電気が足りないぞ?どうするんだ?」
「電気は大丈夫だと思う。家から引っ張ってきたら何とか動きそうだから」
「なら頼む。データが無駄にならないようにしてくれ……!」
(こういう人たちってデータが命と言っても過言じゃないからなぁ……仕方ない、協力してあげるか)
「分かった、なら転移魔法で家まで飛ぶから。あと銅線を繋げないといけないから少しだけ待っててね」
私はみんなを集め、転移魔法で飛んでいった。そして私は銅線を雷の石に刺し、そして銅線を引っ張っていった。
「しかしどこにあったんだ?」
「確かこの辺りにあったはずだ」
「これじゃないのじゃ?」
マーチャが施設の入り口を見つけ、私たちは銅線を引っ張りながら建物の中に入っていった。
「懐かしい、だが時が止まっていたように空間がそのままだ」
「それでデータが眠っているところは何処にあるの?」
「記憶が正しければこっちだ」
私たちは池田渚の後を追って施設の中を歩いて行った。すると巨大なサーバーが部屋のど真ん中に置かれていた。
「壊れてはないな。この場所に電気を送ってくれないか?」
「いいけどこれ大丈夫なのかなぁ」
私は穴に銅線を刺しこみ、様子を見た。するとサーバーが稼働し始め、そして電源が切れた。
「電源切れたけどどうしたの?」
「こっちで切ったんだ。データは無事だった。後は研究施設を作ってくれるかどうか……」
「まぁ……家の隣に研究施設を建てる?」
「そうしてくれ!家と研究施設の往復だけで数秒のロスが発生しているから助かるよ」
「分かった。マーチャ、家と研究施設を建てるのを手伝ってね」
「……分かったのじゃ」
私は建物を建てるのをマーチャに手伝わせることになり、最初はこの目の前にあるサーバーやいろいろと必要な設備を研究施設に移送する準備を始めていった。
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