196話 荒っぽい突入、そして不始末
わたしとマーチャはササの後を追って行ったがササが立ちはだかるアンドロイドをバタバタと倒していった。
「マーチャ、ササが立ち向かってくるアンドロイドを倒していってるけど……私たちいる?」
「いると思うのじゃ。戦闘という面ではなく交渉という面でな」
「交渉には必要か、しかしササは頼もしいねぇ~」
そして私たちは一直線で池田渚が居る部屋の前に辿り着いた。
「ここだ、突っ込むぞ」
「分かった。いっけー!」
私たちは池田渚が居る部屋の扉を吹き飛ばし、部屋の中に入ってきた。
「おらこのクソ野郎が!!!ブチギレだぞゴラァ!!」
「風通しが良くなる改装をしてやったぞ!!」
「何だこいつらぁ!?!?」
部屋の中は椅子と机、そしてこの付近の地図が書かれたホワイトボードが置かれていた。
「おいクソ野郎、交渉しに来たぞ」
「交渉……?どういう事なんだ?」
ササは私に目線を送り、私は池田渚に話しかけた。
「まず最初に、あなたは池田渚だよね……」
「……そうだが」
「あなたは転生者なの?それとも転移者なの?」
私は池田渚がどのようにしてこの世界に来たのかを聞いた。
「そう言うのは考えたことが無かったな……まぁ……建物ごとここに来たという事かな」
「建物ごと……?」
池田渚は髪をいじりながらそう言った。
「それでどうして来たんだ?僕は暇じゃないんだ」
「ササに頼まれてきたんだ。池田渚の頭を冷やしてほしいと」
「頭を冷やせ……か。どうしてだ?」
池田渚はそう言うと少しため息をはき、そして椅子に座った。
「どうしてアンドロイドを製造しだしたんだ?」
「……どうしてそれを聞くんだ?」
「あなたの気持ちを教えてほしいんだ。どうしてアンドロイドを造りだしたのかを」
私はそう言い、池田渚の動向を伺った。すると私の何かに感じたのか池田渚が話し出した。
「どうしてそんな僕に関わるんだ?」
「あなたの気持ちが分からないといけないから……」
「気持ちか。今の気持ちは嬉しいの一言だ」
「どうして嬉しいの?」
「……人と話しているからな」
私は何故池田渚がアンドロイドを造り続けている理由を何となく分かった。
(……もしかして池田渚は寂しいからアンドロイドを造り続けてるのか?)
「もしかして寂しがり屋なの?」
「そうだ。転移してきた時、周りには仲間はおらず、そして何も分からない僕は……神の力を借りてアンドロイドを造った」
「神の力……そうだ。あなたは何の神に好かれたの?」
「……知性の文字に宿る神だ。もしかしてお前もそうなのか?」
「そうだ。私は幸運の文字に宿る神に好かれた。だから私とあなたは協力していかないといけないと思うんだ」
私はそう言うと池田渚は私の全身を見た。
「本当に転生者だよな?」
「そうだ。だからこんな男をイチコロできる体にしてるの」
「……しかしこの臭いは何だ?」
池田渚は何かに気が付き、私とマーチャも臭いに気が付いた。
「燃えてない?」
「確かに木が燃える臭いがしているのじゃ……まさか……」
私とマーチャはササの方を向いた。
「……もしかして……炎の壁を……!?」
「そうだが」
その時、私たちは池田渚を脇に抱えた。
「とりあえず逃げるぞー」
「だね、ここに居たら焼かれる」
「行くぞ」
「どうしてこうなるんだろうなぁ……」
私たちは急いで建物から出ると屋根から炎が見えており、続々とアンドロイドたちが建物から出てきた。
「ああ……僕の研究所が……」
「……ってお前女だったのか!?」
「ボーイッシュな女と言われてたけど……ここでも言われるのか?」
池田渚の体をよく見てみると女で明らかに遠目から見たら男だと勘違いするような感じだった。その直後、木造の建物が崩れ、残ったのは建物の残骸だけだった。
「……ねぇ」
「どうしたんだ」
「もしよかったら私の家の近くに住まない?人が多いから寂しくなることは無くなると思うから」
私は池田渚にとっての心のよりどころを提供することによって自身の欲望を抑えられるように考えた。
「分かった、近くに住んでやる。だがアンドロイドは造り続けるからな!」
「そうなら少し手伝ってもらわないといけない事があるんだよね~手伝ってくれる?」
「ああ、いいぞ。内容によるけどな」
こうして私たちは池田渚の心情を読み解き、一旦は家の近くに住居を構えることになるのだった。そして池田渚はとあるプロジェクトについての重要人物になるのだった。
最後まで見てくれてありがとうございます。
少しでも続きが気になる、それか面白ければブックマーク・評価・いいね・感想・レビューをお願いします!




