195話 直談判
私はマーチャを連れてササが待っている場所に戻ってきた。
「それじゃ、行こうか」
「その右の人は一体誰なんだ?強いのか?」
「自己紹介をするのじゃ。儂はマーチャ、こう見えて魔王なのじゃぞ?」
「魔王か、当然強いんだよな?」
「当然強いのじゃ」
ササはマーチャの全身を調べるように見ると何か感心したような感じの息を吐いた。
「まぁいいだろう。ついてこい、クズの居場所に案内してやる」
「何だか儂、舐められてるのじゃ?」
「分からないなぁ」
「……まぁついて行くことにするか。じゃがあやつの実力はどのような物なのか、見せてもらおうなのじゃ」
私とマーチャはササの後を追って森の中に入っていった。オオカミの気配がしていたがすべてシルヴィアスが手懐けているおかげで襲われずに済んでいた。
「なんだかオオカミの気配がそこら中にあるんだけど」
「仕方ないのじゃ……だってここは森の中じゃからな……」
「それは分かってる、でもこんなオオカミだらけの場所に池田渚が居るのかなぁ?」
「この森を抜けると池田渚が居る場所に辿り着く。しっかりついてこい」
ササは私とマーチャが追いついてきているか確認するために振りむき、確認を終えると先に進んでいった。どことなく優しさが垣間見えるがササからしてみれば池田渚の頭を冷やすために必要な人と考えているようだ。
「もう少しだ」
「こんな近くに池田渚が居るのか?」
「予想外じゃな……」
「あのクズの言うところの灯台下暗しという事だな」
そして森を抜けると切り株だらけの場所と木でできた建物が現れた。
「……ここなのじゃ?」
「アンドロイドが農作業をしてるし多分だけどここが池田渚が居る場所だろうな」
「行くぞ」
「真正面から行くのじゃ!?」
「ああ、私は強いからな」
「マーチャ、ついて行こうか」
「ん~……本当に強いのじゃ?」
私とマーチャはササを追って木でできた建物に向かい、農作業をしているアンドロイドは私たちに気が付きつつも農作業を続けた。その光景は指示されたこと以外をしないような人のようだった。
(警備のアンドロイドっているのだろうか?)
「ねぇササ、警備のアンドロイドっているの?」
「居る、ほら目の前にいるぞ」
ササの前方には戦闘アンドロイドが走ってきていた。
「あれは汎用戦闘型だな。雑魚だ」
ササはそう言うと背中に背負っていた剣を手に握った。
「ハァァッ!!」
ササの剣が木の床に突き刺さると前方に火の壁が現れた。
「行くぞ!」
「えっ、まさかこの火の壁を……!?」
「突っ込むのじゃ!?」
「ああ、選択肢はそれしかない。行くぞ!」
ササは火の壁を突っ切り、私とマーチャはササに置いて行かれないように熱さに耐えながらササを追いかけていった。そして建物の中にいる池田渚と接触、そして話が始まるのだった。。
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