人を知る
「さて、そろそろお昼にしようか。」
「まだちゃんとしたこと聞けてないんですけど。」
「そういうことは気にしなくていいの。行くよ。」
食堂
セーナと宏斗は向かい合って食事をしている。
「こっちの料理にはもう慣れた?」
「ハルクヴァールにいた時からそうなんですけど、俺は日本食しか会わないらしいんですよ。」
「へー、日本食かー。僕あんまり食べたことないから、今度教えてよ。」
「あれれー、先生また宏斗君と食べてるー。」
そこに、オルフェが来た。
オルフェは宏斗の隣に座る。
「別にそういう気で宏斗君と一緒にいるわけじゃないよ。ね、宏斗君。」
「いやぁ…。」
「ほら、宏斗君も嫌がってるよ。」
「へー、宏斗君後で分かってるよね?」
宏斗は全身に寒気が走った。
[大丈夫、宏斗君?」
「あ、ああ…。」
「それより先生。」
「どうしたの?」
「前回の続き、いつになったらするんですか?中途半端で先が気になるんです。」
セーナは考える。
「…あ。いっけない、忘れてた。」
「え~、早くしてくれないと私単位取れないんですけど。」
「もしかして先生、講義とかさぼってるんですか?」
「ち、違うよ。ほら、最近は宏斗君につきっきりだったから。あはは…。」
「ふーん。」
「あははは…。」
「先生って、仕事できないんですね。」
「はぅあ!」
セーナはひどく傷ついた。
「じゃ、じゃあ、2人同時に進めるのはどうかな?」
「そんなことできるんですか?仕事できないのに。」
「うぐっ!で、できるよ。何年生きていると思ってるの。」
講義室
「先生、いじけてないで早く授業してください。」
「別にいじけてないし…。」
「いつもこれなのか?」
隣に座るオルフェに聞く。
「最近の先生、色気づいてるのかも。」
「なんでだ?」
オルフェは宏斗を指さす。
「俺が?まさか。」
「誰が若い男を食ってるだって。」
「そこまで言ってないですよ。」
「でも、色気づいてるのは本当でしょ。」
「色気づいてるってわけじゃないけど、そろそろ、旦那が帰ってくるっていうから…。」
「へ~。」
「オルフェちゃんだって、そういう人早く見つけたら?」
「別にいいもん。私は先生みたいに放置するような人とはお付き合いしないから。」
「べ、別に、放置されてるわけじゃ…。それに、たまに帰ってきてくれるほうが…。」
セーナの語気は明らかに弱まる。
オルフェは宏斗に笑いかけた。
「?」
宏斗は思った。
早く授業をしろと。




