魔法と肉体
「体術の基礎としては、まず、身体能力が高くなくてはならない。魔法に慣れて、それが低くなってしまうと基本にもならないからね。」
「それに関しては、俺は大丈夫だと思いますけど。」
「イラマイル君も雷魔法を教えてたみたいだし、そうなのかもね。」
「雷魔法は体術に向いているんですか?」
「いい着眼点だ。僕たちが普段目にしている火や水といった自然にできるものは、魔法でも再現できる。それらは属性といって、いくつか分類されている。特に、火や雷は体術に向いていて、からだにまとわせて使用することが大半だよ。例えば、ダガールさんがそうだね。」
「あ、聞いたことがあります。確か、火と氷と雷が使えるとか。」
「そうそう、ダガールさんはもともとアウグスト学院というところで、攻撃魔法について学んでいたんだ。その時から、三天の怪物と呼ばれるようになったの。」
「じゃあ、アウグスト学院にいけば体術も学べると。」
「そうなんだけど、もうすでになくなっちゃったんだ。でも、心配はいらないよ。君は身体能力は十分だと思うから。だから、攻撃魔法について教えることにするよ。」
宏斗は思った。
突発的に思いついたなと。
「大丈夫。君は体術に関してはドべだけど、魔法の素質は十二分にあるから。」
「それ、ほめてます?」
「ほめてるよ。」
「まあいいですよ。早く授業を進めてください。」
「えーこほん、ではまず、攻撃魔法の基礎から教えます。」
攻撃魔法は従5段から1段まである。
段が上がるごとに、威力や範囲が増す。
ただし例外があり、高火力で狭域に出せる魔法もある。
現代では、魔法に関する研究が進み、さらに高威力の魔法も開発されている。
ほかにも、遺伝や相伝によってあまり知られていない魔法もある。
ハヴァール家は時空間魔法、ミオノワール家は肉体強化魔法を持っている。
攻撃魔法でまず初めに教わるのは火と水。
これらは基本的に身に着くもので、自然界でも多く発生するもの。
そこからいくつか派生するが、構築魔法はそれ以外から派生した魔法である。
防御魔法はさらにそこから派生したもの。
「大体はわかったかな。」
「半分くらいは知ってましたけど。」
セーナは再び気を落とした。
「なんでそんな正直に言うの?」
「いや、知らないふりしてたほうがかわいそうだなと思って。」
「もしかして、宏斗君はそっち系なの?」
「なんですかそっち系って?」
「僕の旦那と同じことしてるよ。」
「?」
アウグスト学院 かつて存在した、攻撃魔法について学べる学校。




