親族
「さて、厳しくするとは言ったけど、僕そういうの向いてないんだよね。」
「では、何を?」
「うーん、迷ったんだけど。君はちゃんと授業を受けてないと聞く!」
セーナは決めポーズをとる。
「いや、受けてないわけではないんですけど…。」
「そこでだ、君には特別な授業を用意した。」
「今までも似たようなことしてるんですけど。」
「…え。ガチ?」
「…。」
すると、セーナはわかりやすく気を落とす。
「まあまあ、先生。もしかしたらほかの授業とは比べ物にならないかもしれないですよ。」
「…どっちの意味で?」
「え、えーと…。」
「もういいよ、やればいいんでしょやれば!」
「急に投げやりになったな。」
講義室
「まあ体術の授業だから、口頭で教えることなんてそんなに多くはないんだけどね。」
(さっきまでのは何だったんだ。)
「ところで、宏斗君は体術についてどれくらい知っているのでしょう。」
「魔法しか学んでこなかったので、体術については…。」
「ふーん、シューイチ君は本当に何も教えなかったのね。確かに、この世界では魔法が最重要で、体術なんて何の役にも立たないと思われてるからね。それに、得物を持たないと意味がないのも事実だし。」
「得物って、先生がもってるあのナイフのようなものですか?」
「まぁ人によるんだけど、僕の場合はそうだね。シューイチ君は刀を使ってたね。」
「俺も刀が使えたら…。」
「シューイチ君が君に刀の使い方を教えなかったのは、遺伝の問題だと思うよ。」
「…遺伝。」
「シューイチ君は、君の先祖である宗一君と直接つながりのある親子だから刀を扱えたけど、君は宗一君とはかなり世代が違うからね。」
「でも、母の家には代々受け継いだ刀があったって。」
「実は、シューイチ君意外にも刀を使える人はいるんだよ。」
「聞いてないですよ。」
「シューイチ君には弟と妹が一人ずついたんだ。けど、弟のコーイチ君はリベリアンに殺された。コーイチ君も君とつながりがあるんだよ。彼、イギ君の妹アヴちゃんと結婚してたんだ。だけど、結婚して間もなく2人同時に殺害された。2人の間には子供ができたんだけど、ダガールさんが保護して以来、一度も表に顔を出したことないの。で、妹のハナちゃんは今も生きてるんだけど、彼女の子供たちも刀を使える。もちろん、シューイチ君の子供たちもね。」
宏斗は思った、授業どころではないと。
そして、セーナも夢中で話をしていると。
体術は魔法を用いることで成り立つ。それ以外は得物を使用するのが基本。
御阪・コーイチ・ミオノワール 宗一の次男で、シューイチの弟。アヴと結婚し、子供をもうけるが間もなくリベリアンによって殺害される。
御阪・ハナ・ミオノワール 宗一の長女で、シューイチとコーイチの妹。親離れができなかったが、結婚を機に独り立ちした。子供が2人いる。
アヴ・ハヴァール ウズの子で、イギとは異母妹。イギとは歳が離れている。コーイチと結婚し子供を産むが、イギと同じ赤い目を持っていたことで、リベリアンに狙われ殺害された。




