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光界  作者: G0MA6GI


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39/58

恐ろしい娘

セーナは不敵な笑みを浮かべると、ナイフを宏斗の拳に滑らせる。

宏斗はとっさに体を後退させる。

しかし、それよりも早くセーナは宏斗の間合いに入り込む。

宏斗はこぶしをふるう。

セーナはそれを片手で払いのけ、宏斗喉元に一撃を入れる。

「ぐぇ!」

もだえる暇も与えず、セーナは足をかけ宏斗をこかす。

「ぐっ!」

宏斗は受け身も取れず、後頭部を地面に打ち付ける。

「くぅ~。いってー!」

宏斗は後頭部を抑えながら上体を起こす。

「ごめんごめん。さっきのことでむきになちゃって、意地悪しちゃった。」

セーナは笑いながら、手を差し出す。

宏斗はその手をつかみ立ち上がる。

「でも、遅すぎるよ。じゃ、休憩しようか!」

宏斗は寒気が立った。


「どうだ、イギのガキは?」

「僕が思っていたより、ずいぶん成長が早いみたい。僕もすぐに抜かされちゃうかな。」

「お前の旦那がいれば、もっと早くに終わっていたことだがな。」

「彼は忙しいんです。」

「どうだかな、ただの人見知りに見える。」

「ふあぁ~がくちょー。」

大きなあくびをしながらワダルグが来た。

「眠そうにしやがって。なんだ。」

「パムールの死についての報告書が来た。」

ワダルグはガエンに封筒を渡す。

「いまさら、もう半年もたつ頃だぞ。」

「知りませんよ。文句ならダガールさんに言ってくれ。とはいっても、向こうは向こうでバエルがいなくなったから、調査委員の数が足らないらしいが。」

「まあいい。」

ガエンは報告書に目をやる。

「…やはり、魔人か。」

「これでどうにか魔人との対立は避けれたな。」

「だが、パムールの名誉は晴れん。」

「僕たちのほうでどうにかできないかな?」

「監察局の奴らは当てにならんからな。俺たちだけではどうにもなるまい。それこそ、お前の旦那がいればな。」

そこに休憩を終えた宏斗がやってきた。

「あのー、これから何をすれば。」

ガエンたちは外を見る。

すでに日が落ちかけていた。

「セーナ、食堂に案内してやれ。」

「はーい。さ、行こう。」

2人は食堂へ行った。

「学長、どうする。」

「一旦はセーナに任せる。そのあとは学長次第だが、俺はこっちが気になる。」

「どの魔人が殺したか。」

「イギのガキによれば、魔人にしては角が大きかったそうだ。」

「同種食いか。」

「ああ、それも強い悪魔を食ってる。」

「同種食いで短い角を持ってるやつは知ってるな。」

「そいつは推定1万年生きている奴だな。」

「確か名前は…。」

「グレイ。今はおそらく、リベリアンの側近だろう。」

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