副学長
数時間後、宏斗は医務室のベッドで目を覚ました。
「お、起きたか。いやぁ悪いね、学長と話し合いしてたら気づくの遅れちゃってて。」
隣に座るボルトラが笑いかけながらそう言う。
宏斗は気を失う前の様子を思い出す。
ボルトラが目の前に立っていて、パラレイアの攻撃を片手で受け止めていた。
「どうした?まだ気分が悪いか?」
「…いえ。それより気になったんです、先生がどうやってパラレイアの攻撃を防いだのか。」
「そうか。気になる?」
宏斗はまっすぐな目でボルトラを見つめる。
「はい。」
「いいだろう。今からは休憩も兼ねて、抗議の時間といこう。」
「いいの?この様子じゃ間に合わないかもしれないのよ。」
エストラスが聞く。
「大丈夫。彼は成長速度が速いし、いろいろと知っていたほうがいい。それに、僕は十分間に合うと思うよ。」
「それならいいんだけど。それより、学長まだ怒っているみたいだから早く謝っておきなよ。」
講義室
「それじゃあ何から教えていこうかな。君が知りたがってたことからにしようか。えーと、君は僕がどうやってパラレイアの攻撃を防いだか知りたがってたね。それを教えるより先に、知っておいてほしいことがある。」
初めに、魔法大学の学長・副学長にはどうやってなるのか。
みんなある程度強くなければなれない。
例えば、副学長はマスタークラスを倒せる実力を持っているとか。
ちなみに、副学長は魔法大学が発足してからどこも変わっていない。
学長ほどになると、グランドマスタークラス以上のモンスターを倒せる。
サーハルドラスディのガエンさん、カフストエイダルのバスノーチスさんはスーパーマスタークラスを倒せる実力がある。
そして、ここの前任で君の父イギさんとダガールさんは今でいうレジェンドクラスを単独で倒せる実力がある。
特に、ダガールさんは三天の怪物と呼ばれている人だからね。
意味はそのまま、3つの気候に由来する魔法を使えることから。
ダガールさんは、火・氷・雷の3つを同時に扱うことができる。
中でも、雷魔法は取得が難しいことで知られているから、それを同時に扱えることはなかなかできないことなんだ。
ただ、イギさんの父ウズさんはダガールさんよりも前から生きていた人で、雷魔法を容易く使うことができたと言われている。
僕たちが副学長になったときにもいたんだけど、あまり接点がなかったから、どういう人かはよくわかってないんだ。
けど、彼もイギさん同様リベリアンに殺害された。
雷魔法 自然現象の中でも、まれに発生するために修得が困難である。攻撃魔法の中で階級が上にある。
ウズ・ハヴァール ダガールより前からいた人物。イギの父。雷魔法の使用者として、ハルクヴァール魔法大学で教鞭を執った。




