人形遊び
交流会は滞りなく進み、3日目。
パムールは、魔人の歴史に関する講義を終え、講義室を出た。
「…はぁ。」
深くため息をつきながら、廊下の突き当りにある長椅子に座る。
「やっぱり駄目なのかなあ。…彼がいればなあ。」
独り言が大きく出る。
「あなたにも愛すべき人がいるのね。」
パムールは驚き、飛び上がった。
そこには不敵な笑みを浮かべるラスノヴァがいる。
「な、なんでここに?!」
「私とあなたは同じ。愛する人を思って悩んでる。彼との日々を思い出して、とっても熱くなっちゃう。あなたもそうでしょ?」
「どうやってここに入ってきたの?!」
「そんなに怯えないでよ。彼のところに送ってあげたいだけだから。だから、そのまま動かないで、ね♡」
ラスノヴァはパムールに襲い掛かる。
パムールは長い廊下をかけながら、ラスノヴァの攻撃を避ける。
しかし、ラスノヴァはすでに結界を張っており、パムールは追い詰められてしまう。
「はぁぁ、大丈夫。痛くしないから。こわくないから。ねぇ、おとなしくしてて///」
その時、廊下の角から誰かが歩いてくるのが見えた。
その人物は、パムールとラスノヴァを見つけるとすぐさま駆け寄る。
「ん?」
ラスノヴァはそれに気付くと、パムールを投げつけた。
その人物はパムールを受け止める。
そこに、ラスノヴァは魔法を放つ。
その人物は防御魔法でその攻撃を防ぐ。
「…あはっ、やっぱりこの結界に入れるってことは、その目だよ、ね♡」
「なんだこいつ。魔人なのか?」
「あなた、…その目、ハヴァールね。…早く逃げたほうが、いい。」
宏斗の腕の中で、呼吸を荒くしたパムールが言う。
宏斗はパムールを抱きかかえたまま逃げだした。
「待ってよー。私と遊んでよー。」
廊下の角を曲がり、ラスノヴァの声が小さくなっていく。
「なんなんだあいつ。」
「はあ…、はあ…、彼女は…。」
その瞬間、ラスノヴァが壁を突き破って攻撃してきた。
その反動で、宏斗はパムールを放してしまう。
「くうぅ。」
「私はカストールやカーバインとは違うからね。容赦はしないよ。」
そういうラスノヴァの手には、パムールの頭があった。




