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光界  作者: G0MA6GI


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14/32

再び

吹き飛ばされた男を縛り付け、目が覚めるのを待つ。

数分後、男は目を覚ました。

「よお、お目覚めか。調子はどうだ?」

「くそ。…なぜ俺を殺さない。」

「おいおい、質問を質問で返すなよ。殺さないのは自分で分かるだろ。」

男は黙る。

「さて、もう一つ質問だ。なぜ裏切った?」

「裏切る?オルトルさんは一族から見放されたんじゃ…。」

そう宏斗は疑念を抱く。

「俺じゃない。こいつは一族を裏切っている。俺があそこを出てから、どちらも手を出さない約束だ。つまり、こいつは一族全体を裏切った。」

「…ははは、そこまでわかってるのか。なおさらなぜ俺を殺さない。」

「だから言ってるだろ。質問に質問で返すなって。悪魔とつながってちゃ、それもまともに分からなくなるのか。」

「なるほど、やはりかなり理知的だな。」

見えない場所から謎の声が聞こえる。

宏斗にはこの声に聞き覚えがあった。

「よお、数日ぶりだな。」

宏斗の耳元でそうささやく。

驚いた宏斗は思わず、虚空を振り払う。

「そう焦んなよ。すぐには殺さねえ。」

振り返ると、男の隣に立っている。

悪魔は男の髪を引っ張り上げる。

「簡単に失敗するなんて、やっぱりお前らはいつまでたっても魔人崩れだな。」

「ま、待ってくれ、俺はまだ…。」

「まだ?馬鹿言うじゃねえよ。一度失敗してこうやって伸された奴に、二度目があるかよ。」

そういうと、一握りに頭をつぶしてしまった。

「おや、裏切った仲間の血肉には、毛ほどの悲しみもないようだな。」

「ああ、何度も目の前で死を見れば、感情も死ぬだろう。何が望みだ。」

「望みか。そこにいる赤い目が欲しい。何も考えずに渡してくれれば、痛まずに済む。」

「それは、俺の良心がってことか?」

「そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。いずれにせよ、そうだったならお前を殺さなきゃならない。」

「随分と下に見られたもんだな。そう簡単にいくと思うなよ。」

「ふっ、どうだかな。」

直後、拳の衝突で回りの木々が唸る。

「少し離れたほうがいい。」

宏斗とゾラは、その場から離れる。

二つの力は、空中に上がりなおもぶつかり合う。

「どうした、俺はまだ魔法を使ってないぞ。力だけで押し負けてるんじゃないか?」

「そうか、なら使えばいい。俺はまだ肩慣らしにしかなっていな。」

「じゃあ、存分に使わせてもらうぜ。」

『シャクラハビラ』

悪魔の背後に巨大な岩が出来上がる。

『インディファ』

すると、岩は砕け無数の破片となってオルトルに襲い掛かる。

オルトルは、破壊したり避けたりしてその攻撃をかいくぐった。

「はっ、やるなおっさん。」

「この程度で褒められるほどでもない。」

「次はどうかな。」

トールラスは、魔人の混血一族であり、そのため悪魔からは攻撃を受けない不可侵の契りを結ばれている。オルトルは混血2世であるが、魔人の特徴が一切ない人として生まれた。魔人誕生から長らく存在する一族であるため、角が生えている者はいない。

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