第2話「リベル家の財政事情と真実」
お読みいただきありがとうございます。猫型ロボットのユーです。
無事、成年の儀を終えて王位継承候補となった主人公エルティモ。
コミュ障で内弁慶な彼が人前で堂々と発言できたのは、練習はもちろんだけど、思い込みが極めて強いという欠点を逆手に取ったんだ。
「自分は王子だぞ」と、国民が求めるキャラになり切ることで乗り切ったんだね。
終わった後はガクガクと足が震えて、いつもの内気な青年に戻ってました。
さて、そんなエルティモだけど――父から重い話を告げられます。
借金の話、そしてなぜか自分が担保だと。どんな経緯でそうなったのか、秘密が明かされる第2話。
始まりです~♪
「なぜそんなに多くの借金をしたのですか。私が担保とは意味が分かりません。」
エルティモは青ざめた顔をしたまま捲し立てた。
「父上、民の生活はどうなるのですか。」
今頃労働で疲れた体を癒すべく、微睡の中にいるであろう民を想った。
「お前が驚くのも仕方ない。まず正確に伝えておこう。借りた総額は100億金貨、すでに20億は返済済みで、残りが80億じゃ。」
100億……気が遠くなる金額だ。耳の奥でどくんと脈が鳴った。
「わしは王を名乗ってはいるがまだまだ歴史の浅い王だ。そしてその王が率いている国だ。国力は我らを囲っている国々と比べると、一言で言うと弱い。」
リベルはガイア大陸の中央に位置しており、冒険者の国、魔法都市、大樹の国、武力商業都市に囲まれている。
彼らが様子見しているから存在を許されている実態がある。
「5年前、間者から大々的にこの国を潰す計画があり、それはすぐにでもあり得る状況だと言うことを掴んだ。」
「裏を取るとどうやら本当のようだ。武器の価格も上がり、どこかが買い占めているらしい、軍馬も5倍以上の値段になっていた。」
なるほど、リベル家は歴史の浅い国家だ。情報力も弱い、でもその中で得られたもので危機的な状況が事実であることを掴んだと。
「すぐに対策を練った、必要なのは一時的でもいい、守ってもらえる同盟、攻め込まれても守れる城壁だった。」
学院に通っていたとき、城壁を構えると聞いて驚いたが、そんな事情があったのか。
「冒険者の国の女王はわしが冒険者だったときの仲間の一人だ。そこに救済を求めようとしたが、一つ条件を加えられどうしても飲めなかった。」
「確かにあちらからすると一切メリットはありませんね。どんな条件だったのでしょう。」
血の気が引いた上に、頭痛もしてきた。エールでも飲もうか。
「あいつはよりにもよって、俺の男になれと言い寄ってきたのじゃ。」
「ぶはっ」飲んでいたエールを一気に吐き出してしまった。
「す、すみません。」
慌てて口元を拭い、こぼれたエールをハンカチで押さえる。父上の前でなんと無作法を……。だが父上は怒るでもなく、ただ静かに自分の杯を見つめていた。
「一緒に冒険していたときからあやつはわしを気に入っておってな、振られたことは人生の汚点と考えているようだ。」
父カイルは杯を傾け、ゆっくりと一口含んだ。その目はもう私を見ていなかった。どこか遠い、若き日の景色を映しているようだった。
「すべてを得ると、手に入れたくなるのはそういったものなのかもしれないな。」
ま、まぁ愛妻家である父からするとそれは国よりも大事なことなのかもしれない。
「しかし、民あっての国じゃ、わしは保留にして少し悩んでいたとき、武力商業都市の国王から金を貸すうえ、国を守るという約束までするといってきたのじゃ。」
な、なるほど。あそこなら貸出金に困らないだろうし、軍事力もある。しかもだまし討ちなどしようものなら他の大国たちから協力してつぶす口実も与えることになる。
ただ、わからない。それであの国に何のメリットがあるというのか。。。。。。
まさか!!
「そうだ、エルティモよ。お金が返せなかったとき、毎年の返済が滞ったとき、お前をあの国に渡すことを飲まされたのじゃ。婚約者としてあちらの国に行くことになるな。」
あまりの話にエルティモが一瞬言葉を失う。
「なぜあの国は私をそこまで欲しているのですか!?」
さっきまでの冗談まじえた表情をやめ、真剣にこちらの目を見て話しかけてきた。
「お前は自己評価が低い。人にできることが出来ないことなども多くあった。その影響かもしれん。だがそれがどうした。些細なことだ。」
徐々に父カイルは近づいてくる。
「お前は興味があればたぐいまれなる集中力を発揮し、周囲から情報をくまなく吸い上げ、その知能と発想力で国を変えてきた。」
また近づく。
「スプーンやフォークもそうだが、ガラスを発明したかと思えば、それを強化する目的で魔法理論を構築し、その方向性を示した後、その家臣たちは見事に物体強度を上げることに成功した。」
さらに近づく。
「小さい時から家族が寒い思いをしていることを感じ取って考えたことだな。今では窓ができ、隙間風なく過ごせている。」
「あれは理論だけで実現したのは優秀な協力者たちのおかげです。」
「いや、皆お前がいなければその発想にすら至らず、実現不可能だといっておる。」
ついには目の前まできた。
「それだけじゃない、鉄鉱石の加工に苦労していた店の店主に新しい加工方法を提案し、生産性を倍以上に増やしていた。」
「あれはやり方に無駄が明らかに多かったので、指摘しただけです。」
父カイルは私の肩をつかんだ。
「まだあるがな、、、確かなのは学院に進学する前の15歳にも満たない少年ができる実績ではない、お前は間違いなく神童だ。このワンカラットの歴史でも一番の偉人になるだろう。」
肩をぎゅっと掴みなおし、こういった。
「武力商業都市の国王もそれを早期に感じ取って、この申し出をしたのだ。そして後から判明したが、侵略のうわさを流し、商流をコントロールして我を信じさせたのもその国王、いやその宰相だな。」
、、、なんということだ、、、これは私という人材を獲得するための罠だったのか。
ことの大きさに手が震え、喉の渇きを覚えた。
「なぜ、そこまで私のことを。。。」
今度は少し呆れた顔をして、顔を近づけてこう言った。
「まだわからぬか。お前を獲得した国が、この大陸の覇者になると考えていたのじゃ。そして学院の実績から確信に変わったはずだ。そしてそれは他の国も、だ。」
他の国――
待てよ。
脳の奥で、何かがカチリと音を立てた。これまで断片的に存在していた光景が、急速に一つの絵に繋がっていく。
大国に嫁ぐと決まった日、笑顔で「向こうの国の方が暮らしやすいのよ」と告げた長女セシリーの顔。いつも私をいじめていたのに、嫁ぐ前日だけは何も言わず、ただ私の頭をくしゃりと撫でていった次女のベッキー。
……まさか。
「もしや姉さんたちが嫁いだのも。。。」
「そうだ。表面上は顔が気に入った、大国に住みたいといったことを言っていたが、本心では少しでも関係を良好にするために身を削ったとわしは考えている。」
少し悲しい表情をしてから後ろを向いてこういった。
「お前がどこかの大国に与したと分かれば戦争の引き金になりかねんぞ。」
正しい情報はすべて頭に入った。今の話に嘘はないだろう。ならば、あとは考え実行するだけだ。
「状況はわかりました。つまるところ現在置かれている財政をより豊かにして、返済に滞りようがないほど利益を上げればいいわけですね。」
そうすれば私が武力商業都市に婿養子になることもなく、それを引き金にして戦争になることもない。
「そうだ、愚かな父ですまないが、これはお前にしかできないことだ。やれるな!」
「はい、必ず成し遂げて見せます。」
今この国は大変平和に過ごせているが、見せかけの平和であった。家族みんなが薄氷の上を歩くように作ってくれた偽りの世界。
ならば、、、私が絶対本物にして見せる。
小説を書き始めてわかったのは、集中をいかに途切れさせないかが重要だということでした。
なので、文章を書いているエリアが一度も画面から消えないように、情報を付箋のようにまとめてピン止めできる機能を、自分が作ったエディタの執筆モードに追加しました。
「あれ、このキャラってどうしゃべるんだっけ?」というときに、キャラの付箋をぽちっと押すと「ああ、なるほど」。「あれ、あのキャラの名前なんだっけ?」も同じ要領で。名前、すぐ忘れるんですよね。
小説を書く力が足りないので、IT技術で補っています。
※本文はAIに書いてもらっていません。自分の手で書いています。
ちなみに使っているのは「OnecaratEditor」というローカル生成AI対応のエディタです。
興味ある方はぜひ → https://onecarat.dev/




