表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
87/110

[手合わせ] 鉱石精霊ゴルド 対 土の精霊ノーム

「なんも! こいつ、面白いんじゃー! 『投石』んばー!」

「回り込むんじぇ! 『土壁』なんじぇー!」


 聞き覚えのある精霊術を放つ白い球体のノームは、ボクにひたすら精霊術を放ちます。


「『土壁』! そして『砂壁』!」

「んな! これはなんなー!」


 避けられました。この球体、素早いです!

 そして面倒くさいです!


「あの砂全部に魔力が通ってるんな! 多分捕まったら終わりんじぇ!」

「気をつけるんな!」


 地に関係する精霊術や魔術はお見通し。それはお互い様ですが、あちらの方が多いので若干不利です。


「隙ありなんば! 『土槍』!」


 危ない! 凄まじい速さで、尖った土の棒が飛んできました。


「『土槍』とはこれまた懐かしい術ですね。この世界に来る前はよく使ってましたよ」

「んば! やっぱり同族は面白いんな! でも、これはオイラの細工もあるんだじぇ!」


 後方に飛んで行った『土槍』は弧を描き、ボクの方へと戻ってきました。


「追尾する『土槍』なんな! 避けれるかんな!」


『土槍』は凄まじい勢いで飛んで来ています。アレは間違いなく『土壁』では防げないでしょう。

 ですからボクは最善の方法をとります。


「もう一回避けます!」

「なんな!」


 良いでしょう。何度でも避けましょう。『オイラの細工』ということは他のノームは「ざくっ」使えない「んなあああああ!」で……あれ?


「ジョオオオン! 大丈夫かのん! ジョン!」

「まさか、もう一度避けるとは……がく……のん」

「ジョオオオオオオオン!」


 一体のノームが、まるで串刺しの肉の様になっています。いや、凄く見た目がその……あまり見ていて良くないのですが。

 流石にこの光景、子供のフーリエには刺激が強いなーと思い、フーリエとシャルドネの方を見ました。


「はいフーリエ、高速で作った花の冠よー」

「わー! シャルドネ様、器用なのですね!」

「そうでしょー。あ、こっちに面白い花があるわね。これをこうしてこうすれば、花の髪飾りー」

「わー! シャルドネ様の手から色々な物が! これは魔術です! 新しい魔術です!」

「そうかしらー」


 ぎらっ!


 シャルドネから『フーリエの目がそっちに行く前になんとかしなさい』という信号を受けました。

 そう言われましても、これは不可抗力ですよ!


「あ、あの、大丈夫ですか?」

「ジョンの仇なんじぇ!」

「『土槍』なんな!」


 唐突に放たれた『土槍』を避けました。


「危な……いや、こうなるとは「ざぐっ」思わなかった「なああああああ!」んで……」


 大きめのノームに突き刺さっています。あの『土槍』がそりゃもう綺麗に突き刺さって、串焼きの調理前二本目が完成です。


「む? 何か悲鳴ですか?」

「ほーらフーリエ、花でゴルドとおそろいの眼鏡を作ったわー」

「わー! でもこれをつけると前が見えないのでは?」

「良いのよー。別にずっとつけるわけじゃ無いのよー」

「そうですね。えっと、どうです? 似合ってます?」

「凄い。とても可愛いわね」


 ぎゃああん!


 シャルドネから『いい加減にしなさい』という念を受信しました。

 いや、だからこれは不可抗力というか、避けたら敵同士の攻撃が当たっただけでして。


「その……」


「「参りましたんな!」」


「え」


「この中で一番強いノームがやられた今、実力はわかったんな。手合わせはこれで終わりなんな!」

「許して欲しいなんじぇ! これはノームの仕来りなんじぇ」

「ま、まあ。でも、あの二人……は大丈夫なんですか?」


 二つの串焼き調理前が転がってます。

 表現はともかく、見ているボクとしては凄く気まずいというか、残虐極まりないですよ。


「なん? アレは大丈夫ん。驚いて気絶しているだけなんなー」

「え?」


 むくっ。


「いやー、まさか避けてくるとは思わなかったなんじぇ(土槍が刺さった状態)」

「久々に意表を突かれたんな(土槍が刺さった状態)」


 凄く怖いですよその状態!


「あの……『土槍』を消去してもらって良いですか?」

「なん? 良いけど、なんでなんな?」

「子供に見せるにはまだ早い情景かなと思いまして」

「子供……ってあれなんな?」


「ゴルド様! 見てください! シャルドネ様から色々作って貰いました!」


 頭には草の冠に花の髪飾り。顔には花で作られた眼鏡(前は見えにくい)に花の首飾り。所々花が装飾されています。


「……あれはひどいなんな」

「……魔獣んじぇ?」

「……悪魔なんば?」


 ゴウッ。


 あ、これはまずいです。


「なん? ちょっと手足が寒く……」

「あ、足腰が少し痛むんな?」


 それぞれノーム達の体に異変が起き始めました。

 そうです。ノーム達へ最初に言うべきでした。


 この中で一番魔力的に有利なのは、ドッペルゲンガーのフーリエなのだと。

 今更ですが、サブタイトルで「鉱石精霊」と「錬金術師」を使い分けているのは、ゴルド君の気持ちの問題的な感じです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ