頂点の神と再会
「ここが『神々の住む世界』と言われている場所……何も無いわね」
「ええ。ボクも今そう思います。いえ、そう思えるようになったのでしょう」
「そして、あそこで倒れている人……いえ、神様は、ゴルドの父かしら?」
少し離れた場所で、鉱石の神が倒れていました。
「神!」
思わず叫び走りました。近くに寄って横に倒れている鉱石の神を擦ります。
「おお、良く戻ってきたな。いや、本当に戻ってきたのだな!」
「当たり前です! 約束ですから!」
「ほほ、まさかまだ『存在が許されている状態』で我が子に会えるとは」
「何を言っているのです! 存在が許されて……か、神!」
徐々に姿が薄くなっていく鉱石の神。え、ど、どういうことですか!
「あと少しだったわね。下位精霊」
聞き覚えのある声でした。
それはボクが一番恐れている存在で、倒すべき存在の声でした。
「原初の神は厄介なのよ。相手にする時『新しい術』を作らないといけないからね」
「頂点の……神!」
「ふふ、少し逞しくなった? でも、遅かったわね。ちょうど『新しい術』が効き始めた頃だから」
「なっ!」
鉱石の神を見ると、もう床が見えるほど薄い状態でした。
「すまない、ワシはもう消える。むしろ、この短期間でよく戻ってきた。後は……お前と一緒に連れてきた仲間だけが希望だ」
鉱石の神はシャルドネを見ました。
「……あ、っは、に、人間……じゃと……」
鉱石の神の表情は先ほどボクと出会った時とは一変して、険しい表情に変わりました。
「お前、何としてでもこの場から逃げろ! さもなくば」
「五月蠅いわね鉱石の神。早く消えてくれないかしら?」
パシュ
放たれた光の球は鉱石の神に向かって放たれました。鉱石の神はボクを突き放し、光の球は命中しました。
「か、神!」
「があああ! くう、ダメだ、原初の属性でなければ」
「そうね、まさか『人間』がこの世界に来るなんて!」
頂点の神は今までに無い笑顔で光の球を放ちます。
パシュ。パシュ。
そう何発も放たれた光の球は、全て鉱石の神に命中し、やがて鉱石の神はその場から消えました。
「しつこいおじいさんは消えて結構。さて、人間さんこんにちは」
「……貴女が『頂点の神』ね」
「そうよ。名前を教えて貰って良いかしら?」
「シャルドネよ。貴女は?」
「私? 私に名前は無いわ。最初に君臨したから名前をつける相手なんていなかったわね」
「そう。可愛そうね」
「ふふ、ふふふふふ」
不気味に笑う頂点の神。早くその口を黙らせなければいけません。
「頂点の神、雑談はその辺にして、その口を閉じさせていただきます!」
「下位精霊に興味は無いわね。『カンパネ』お願いできる?」
カンパネ?
今そう言いましたよね?
「……はい。女神様」
何も口に出さずに、カンパネを睨みます。
「……お久しぶりですね。鉱石精霊さん」
「そういえば頂点の神の近くにいるのでしたっけ」
「そうです。女神様の側近は僕です。そして一つ、僕は大きな間違いをしてしまいました」
「なんですか?」
「女神様は、人間が大好きでした」




