最終決戦前
「シャルドネも……ですか?」
「ええ、ここまで来たんですもの。最後まで付き合うわよ」
「それはありがたいですが……良いのでしょうか」
『ゴルドの事情に巻き込む方が勝手じゃ無いかしら』
そうシャルドネは自分で言っていた気がしますが。
「私の言ったことを気にしているなら、気にしないで頂戴。ゴルドに勝手について行くだけだから」
「それは……ありがとうございます」
シャルドネは確かに戦力として助かります。はっきり言って強いです。
これはもしかして、勝てる見込みがあるのでは?
そう思いました。
「……」
そう思っていましたが、ガナリが少し苦い顔をしています。
「ガナリ、どうしました?」
「いえ、本当にシャルドネさんを連れて行って良いのかわからないので」
「それはそうですが、危ないときはまた戻れば良いのです」
「……そうですか。それが出来れば良いのですが」
「?」
ガナリは考え過ぎな気がします。
今はこの盾とグローブを信じて、頂点の神に挑み、勝利を収めるしかありません。
大丈夫です。
ボクの冒険は、無駄ではありません。
「父様がそういうなら、止めません」
「そういえば神々が住む世界にはどうやって行くのですか?」
「『ネクロノミコン』を使います」
そういえば転移の魔術について、先ほど流れてきた気がします。情報量が多すぎて忘れかけていました。
「ガナリが父様とシャルドネさんを転移させます。行うのは明日の早朝で良いですか?」
「問題ないわ」
「はい」
そう言って、金色の盾とグローブの最終確認を行い、あっという間に夜が過ぎていきました。
☆
禍々しい陣が描かれ、その中心にボクとシャルドネが立ちました。
手には金色の盾。
シャルドネの腕には金色のグローブが装備されています。
「準備は整いました。最後に言い残す事はありますか? 父様」
「そうですね、ミリアム」
「は、はい?」
「ここまで来てくれてありがとうございます。それと、フーリエによろしくお伝えください」
「わかりました。ゴルド先生」
「それとガナリ」
「ガナリにもですか?」
「はい。自称ボクの子供ですからね。無事に終わったらまた会いに来ますからね」
「……わかりました」
いまいち子供との接し方が分からないですが、まあ良いでしょう。
全てが終われば良いのです。
「では、行きます!」
そして陣は黒く光り、意識が一瞬飛びました。
気がつけば、そこは真っ白な空間が広がっていました。




