6章
6章 一国滅亡未遂事件
「たっ大変なんです!」とデバッグの建物のドアを勢いよく開け、中にドレスの女性が走りながら入ってくる。
「私の国が今あるバケモノのせいで滅亡状態まで追い込まれてて…」と女性は言うが、過呼吸でとても落ち着いている状態ではなかった。
「まずは落ち着いてください。ほら、ここに座って」とズイレンは建物に入ってすぐのところにある椅子に案内する。
「はあ…ちょっと落ち着きました。それでなんですが、私の国が今滅亡状態なんです…」
話を聞くと、その女性はベルへ王国という国の女王とのことで、その国が今滅亡寸前の状態に遭っているということだった。
「そのバケモノは女の子の姿をしています。ですが背中から大きい黒い腕が生えていて…それで私の国の民衆を…」と泣きながら女王、ゲナは言う。ズイレンはゲナを宥めながら「それは辛かったですね…でも大丈夫です…私たちが絶対に解決しますから」と言った。
「なあズイレン、今回はリラ達に協力要請は出すのか?」とルビーが質問する。今回の事件は今までのものに比べれば規模が小さいものであり、少し悩むところであった。
「うーん…まあ出そうかな。ちょっと電話かけるね」と言い、ズイレンはリラに電話をかけた。
「もしもし、お願いなんだけどさ、また大きな事件が起きちゃって…事件解決に協力してくれない?」
「まーた事件か、どんな事件なんだ?」
「えっとね…ベルへ王国っていう国が滅亡状態まで追い込まれてて、それが1人の少女の手によって起きてるものなんだよね、その少女を倒すっていう感じなんだけど…」とズイレンが言いかけたところで「それくらいの規模の事件はお前達の手で解決できるんじゃないか?今までは人類滅亡とか、能力者の弱体化とか結構大規模だったが、一国の滅亡未遂なら俺の手は必要ないだろう」とリラが少し早口で言った。
「まあでもその代わりになんだが、リュヌとリルナが「いつかデバッグの事件解決に協力したい」と言っていたことがあったと美鈴から聞いている。その2人を派遣してやろうか?それとあみも前の事件解決のお礼がしたいと言っていたし」と直後にリラからの提案があった。ズイレンは「えいいの!?その3人が居れば心強いよ!ありがとうリラ!」と感謝を伝えた。
「お礼を言うならそいつらに言え、今許可を取ったからその2人をデバッグの本拠地にワープさせる」と言い終わったところで、リュヌとリルナ、あみがワープ装置の上から現れた。
「リラさんから話は聞きました。よろしくお願いします」とリュヌが挨拶する。リルナは「いやー、アタシの魔法をたくさんぶっぱできるなんて!最高!」と喜んでいた。あみは無言で手を降っていた
「今回はよろしくお願いします!」とズイレンが挨拶すると「ああ、タメ語でいいわよ。アタシ前にアンタ達に倒されちゃったわけだしね、まあ全力は出してなかったけど」とリルナが言う。「そっか、じゃあ2人ともよろしく!あみさんも協力ありがとうございます!」とズイレンは再度挨拶をした。
「というか、ノウは傷を負った人たちの回復で戦闘に不参加だからこの助っ人はありがたいね」と花蓮の教育を終え帰ってきたコウが言うと、ノウは「む…まあ俺にしかできないことだからな。そう考えれば悪い気はしないが…」と言ったあと「…強化されたレッドフューチャー打ちたかったな」と少し悔しそうに呟いた。
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人物紹介
ゲナ
ベルへ王国の女王。人間なため年齢は15歳とまだまだ若い。父親が早死にした為王位を継ぐことになった。
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ゲナが事件解決者たちをベルへ王国に案内し「まず、バケモノを兵器で処理しようとすると獣の耳を生やした少年に全て無傷で止められます。それをなんとかしないといけませんが…」言う。
リュヌが「そこは私とリルナで食い止めます。ねえリルナ」と優しい声で言うと、リルナ「えーそのバケモノじゃないの!?…まあでも兵器全部無傷で止めるなんて面白そうだし、別にいいけど」と仕方なさそうに言う。
「じゃあその少女とは私たちが戦うってことね、了解!」とズイレンは言う。
戦う編成はリュヌとリルナが獣耳の少年と、腕が生えた少女とはズイレン、ルビー、コウ、あみで戦うことになった。
「ゲナさんは避難した方がいいんじゃないかな。案内はここでやめて、デバッグの事務所で休憩しててよ」とコウが言うと、ゲナは「いいや、私はここで戦いを見ています。それが女王としての役割です」と言った。元帝王のコウはそれを聞いて「…確かにそれも一理ありますね。わかりました。ですが、1つでも傷を負ったりなどしたらすぐに事務所に転送しますから」と言い放った。
…
全員で敵のところに向かっていると、突然攻撃が飛んできた。
「ああなに、女王さまがこの人たちを呼んで僕たちを倒そうとしてるってこと?やっぱりこの国の人間は卑怯だね。2人相手に大人数で兵器や他種族に頼るなんて」
そう言ったのは獣耳の少年だった。
「リルナ、さっき言った通りここは2人でこの子を食い止めましょう。」
「その隙に、皆さんは先に行ってください!」とリュヌは言う。そう言った通り、手を生やした少女と戦うメンバーとゲナは先へ進んだ。
「あ行っちゃった…でもまあウェルビーは僕より強いから大丈夫か」
「それより、2人は月の魔女リュヌと精霊界の国王リルナだよね?2人で僕と互角くらいだと思ってるんだけど、どっちが勝つかな」と獣の少年は言う。
「そんなの戦ってみなきゃわからないじゃない!勝手に互角とか決めつけないで!」とリルナは言う。
「へえ、じゃあこの攻撃避けれる?」と言い、少年は数々の魔法弾を放った。
「これくらい余裕よ!」と言いリルナは避けようとするが、リュヌは「リルナ!その魔法は!」と言う。リルナが魔法弾を避けようとすると、魔法弾は分裂を起こしそれに対応できなかったリルナは当たってしまった。
腹に当たり、一部が焼けこげてしまったが、まだ動ける。リルナは「エクスプロージョン!」と言い、爆発を起こす。魔法弾を巻き込み、爆発は本来よりさらに大きいものとなっていた。少年はそれを喰らい吹き飛ばされた。
「やった!?」とリルナが言うと「あっその言葉は…」とリュヌが呟く。
「これくらいじゃ僕は倒れないよ」と言い、少し服が破け焦げ跡が残った状態の少年が煙の中から出てきた。
「というかリュヌはさ、ずっとそこに立ってるだけで何もしてないよね。僕と戦う気はないの?」と少年は挑発する。リュヌは「すっすみません…!じゃあ攻撃しますね」と慌てて言う。
「じゃ…じゃあ…なんの技にしようかな…あ!」と言い、リュヌは「ホーリーネスルナレイン」と発する。少年が居る場所の上から無数の光が降り注ぐ。少年はそれを少し喰らうが、少し体に傷がつく程度だった。ホーリーネスルナレインの威力は直径4mの隕石衝突と同レベルである。それを喰らっても軽症ということは、この少年は相当強固な体をしているということだ。
「とんでもない技持ってるね、でもこれはどうかな?」と言い、少年は「死者の手」と言い手を空にやった。そうすると、1つの黒い剣が少年の手に降り注いできた。少年はそれをキャッチし、剣を握った。
「この剣はね、ある国の剣士が使っていた陰の剣。これで切ったものは全てこの世から消える、すごく怖い剣だよ」
「すごく怖い剣…リルナ、気をつけて」とリュヌが言うと、リルナは「うん…わかったよお姉ちゃん」と返事をする。
少年はリュヌに向かって剣を振るうと、剣から黒い霧が現れる。リュヌは直感で「あの霧にも触れてはいけない」と察し、それごと避けリルナにも忠告をした。
「リルナ!あの剣から出る霧にも触れちゃだめ!」
リルナはそれを聞き取れず、少年が振るった剣から出た霧に脚が触れてしまった。少年は「あーあ、触れちゃったね。せっかくお姉さんから忠告されたのに」と剣を一回止めい言い放つ。
リルナはその場で立ち止まり、体の異変を確かめる。
「脚から…体が消えてく!?」
リルナはどうにか食い止めようとするが、どんどん陰による侵食は体を蝕む。リュヌは「あの少年を倒すしか手はない。リルナ、1発で決着をつけよう」と言う。
「ってことは…ルナライトスピアとスピリットオールディザスターを使うってことね?お姉ちゃん」とリルナが言うと、リュヌは無言で頷く。
リルナは「わかった。お姉ちゃんが言うなら」と言い、魔法の準備をする。
ルナライトスピア、太陽の力を借りた槍を空から無数に落とす技。その槍は6000℃を誇り、避ける隙間はない。
スピリットオールディザスター、打つと大地が揺れ、対象者の水を操り、火を自由自在に起こし、周りの風を刃に変える。最後に全精霊属の属性を秘めた魔法弾を無数に放つ技。
とても強い代わりに、打つと2人はジリ貧になってしまうが、決着がつく可能性が一番高い。
「…何を準備しているかは知らないけど、決着をつけさせてもらうよ」と言い、少年は剣に魔力を込め「シャドウフェイト」と言い魔法弾を無数に放つ。
リュヌは「リルナ!あれに当たるとマズい!威力が多少弱まっても構わないから今のうちに放って!私も放つ!」と言い、一斉に技名を言った。
少年の上から槍が降り注ぎ、同時に少年の体から水分が抜け発火し、風が刃に変わった影響で体を切り刻む。そしてリルナは手のひらから魔法弾を放出した。その魔法弾は灰色に光っていた。
少年はそれを抵抗するも全て喰らい、消滅した。
「…やっ…やった」とリルナは驚いていたが、直後に「ま…まあ当然よ!お姉ちゃんとアタシの力ならこれくらいよ…ゆう…」といい、リュヌの方に倒れこんだ。リルナの体の消滅はもう治っていた。
リュヌは「よくやったねリルナ…え」とリルナを宥めるが、奥から傷一つない少年が歩いてくるのを確認した。
「…はぁ…よくやってくれたね、仕返しを…」
「…と言いたいところなんだけど、僕もう魔力残ってないや…だから2人の勝ちでいいよ」と諦めた笑顔で言い放った。
「質問なんですが、何故ベルへ王国を滅ぼそうとなんてしたんですか?」とリュヌは少年に訊く、少年は「ああ…まず、説明しやすいように僕の自己紹介をするよ。僕の名前はキヅ・モルテ。種族は猫の亡霊ね。」
「なるほど、亡霊だからあんな攻撃を喰らっても復活したのね」とリルナが言うと「そうだね、結構ダメージは喰らったよ。でも復活できたのは僕が死んでたからだね」と返した。
「で、なんでこの事件に協力しようと思ったかっていうと、事件の首謀者であり僕の恩人、ウェルビーがこの国に恨みを持っていたからなんだ。詳細は軽く他人に話すなって言われたからこれ以上は話せないけどね…でも、この国の女王がデバッグにこの事件の解決を依頼したのは大正解かもね。まあその理由になる人物は今は居ないけど」とキヅは説明する。
「なんでそのウェルビーって子がアンタの恩人なの?」とリルナは質問する。
キヅは「僕は元々捨て猫だったんだけど、死後のウェルビーが僕を拾って育ててくれたんだ。僕は1歳も行かない歳で病気で死んじゃったんだけどね、でも亡霊になったと同時にその信念から人の形にもなることができて、それでウェルビーをアシストしようと思ったんだ」
「そうなんですね…そういえば、そのさっき言ってた大正解になる人物って誰なんですか?」
「それは…」
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人物紹介
キヅ・モルテ
猫の亡霊。1歳未満の年齢で病死しているが、生まれてから死後含めての年齢は50を超える。
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「アレです!あの化け物が事件の元凶です!」とゲナが言うと、半径100mは超える地面に叩きつけていた手を一旦止め少女は言う。「化け物…うっさいなぁ…私から見たらそっちの方が充分化け物なんだけどね、私をあんな目に遭わせてよくそんな口聞けるね」
「ゲナさん、やっぱりここは僕たちに任せて貴方は事務所に避難してください。危険です」とコウは呼びかける。
「いえ、私は彼女から事件を起こした原因を訊くためにもここから離れるわけには…え!?」とゲナが言いかけたところで、少女の手がゲナを掴んだ。
「理由ならここで教えてそのまま殺してあげる。ただの復讐だよ。私と、ママをあんな目に遭わせたこの国に対してのね」と少女は言った。
「どうする?握りつぶすか、それとも地面に叩きつけるか」と少女が言ったところで、ルビーがゲナを掴んでいる手の指を剣で切りゲナを解放した。
「ゲナさん!やっぱりここは避難して下さい!俺たちでこの事件は解決します!」とルビーが言うと、ゲナは「…そうですね、迷惑をかけて申し訳ないです。あとは任せました」と言い、コウがゲナを事務所に転送させた。
「ああ、女王帰しちゃうんだ。つまんな」
「まあいいや。それより戦おう?早くしないとこの国の人間皆死んじゃうよ?」と少女は言った。
「まずは私からね、避けられるかな」と言い、少女は背中から生えている腕をこちらに向かって振り下ろした。その衝撃は地面が大きく揺れるほどだった。
「これに当たったらマズいね…!というか、この子を元に戻す方向に考えた方が良さそうかな、こう言うのは大体全ての腕を破壊したら戻るケースが多いから、どうにかして生えている4本の腕を破壊しよう!」とコウが仲間に呼びかける。
「それなら俺の得意分野だ!任せろ!」とルビーが言い、地面に振り下ろした少女の腕を手の付け根からぶった斬ろうとしたが、硬くて中々切れない。ズイレンが即興で作った剣を持って加勢したが、それでも中々切れない。指と手の付け根では硬さが違うようだ。
「そんな腕を切るのに集中してていいの?」と少女が言うと、ルビーとズイレンの上にまた腕が降ってきた。2人は咄嗟に避けるが武器を置いてきてしまい、武器が壊れてしまった。
「マジ!?!?武器が壊れたってことはあの腕を切るのは難しいな…どうしたものか…」とルビーが悩んでいると、コウが「確かにあの腕を破壊するのは難しいね…本体を叩くしか」と言うが、ズイレンが「確かにそれが確実だけど…そうしたらあの子が死んじゃう可能性が…」と少し悩む。
「でもそうするしかないよ!そうしないとこの国の犠牲者が増えてしまう!」とコウがズイレンに対して言う。「…わかった。じゃあ武器を生成して私たちも応戦するよ」とズイレンは武器の生成を始めた。ルビーの宝石の剣は作る難易度が高く、10分はかかるだろう。それまでコウとあみのみで戦うしかない。厳しい状況だ。
一方、あみはどうすれば少女を攻略できるかを心を読んで確かめていた。腕を全て破壊する、本体を叩く、それも方法としてはあるが、どうにかして傷つけずに突破する方法を模索していた。
「貴方は何してるの?そこでじっとしてて、仲間のことを助けないの?」と少女があみに呼びかけるが、あみは心、もっと言えば少女の過去を読んでいる最中でそれに気づかない。「…へー、無視するんだ。じゃあ何しても文句言わないでね」と少女はあみに言い、あみのところに手を振り下ろした。それに気づかなかったあみはその場から動かなかったが、それに気づいた少女の元に向かっていたコウは龍の姿になってあみを救出した。
「あみさん!!何してるんですか!?僕が来なければあのまま潰されていたんですよ!?」とコウはあみに言う。あみは「…!見えた!見えました!あの少女を止める方法が!」とハッとし言った。
「今までずっとそれ読んでたんですか!?言って下さいよ!で、どんな方法なんですか!?」とコウが訊くと、あみは「今すぐリラさんをここに呼んで下さい!」と言い放った。
「…えリラ!?でもリラは今回の事件解決の協力を断って…」とコウは言うが、「エクラという方の名前を出して下さい!そうすれば何があろうと、絶対に来ます!ワープはコウさんを起点に可能なはずです!」とあみは強く呼びかける。
「…わかりました。それが本当に正解だって言うのなら」と言い、コウは人間の姿になりリラに電話をかけた。
「リラ!?すぐにベルへ王国に来て!!!」
「はあ、コウか…俺は一度ズイレンに断ったはずだぞ…なのにしつこいな」
「…エクラって子、知ってるよね、リラ。あみさんが言ってたよ…ってえ!?」そう言ったところで、リラはコウの隣に立っていた。
「エクラ!?エクラがどこに!?」と当たりを見渡すリラに対してコウは「あそこ!」と少女を指差して言った。リラはすぐに少女の元に向かった。
一方、武器の生成が終わったズイレンとルビーは少女の元に向かった。
「ルビー、やっぱりあの技?」とズイレンはルビーに言う。ルビーは「アレしかないだろ、俺とお前の技の中で一番火力が出る」と答える。「…わかった。可哀想だけどやるしかないよね」と言い、2人は「紅虹ノ来光」と言い技を放とうとしていたが、リラに「攻撃を止めろ!!!」と止められ、技を止めた。
「リラ!?さっき協力を断って…」
「ちょっと急用でな。やっぱり来ることにしたんだ」と言ったリラの顔は少しだけ泣きそうな顔をしているように見えた。
「なあ、エクラ、俺のこと覚えてるか?」
その声を聞いた少女は「…誰?なんで生前の私の名前…を…あ…貴方は…」と動揺しながらリラの方を向いた。
「その目…間違いない…ママ…」と言い、背中の腕が一瞬にして消滅した。
「なんで!?色々変わってるけど間違いない!!ママ!!なんで今になって現れるの!?なんでもっと早く来てくれなかったの!?」と少女はリラに向かって怒鳴る。
「は!?ママって…また美鈴の時みたいな感じか…」とルビーは小声でズイレンに話しかける。
「多分そうだね、リラも転生したのかな」とズイレンは疑問そうに呟く。
「ごめんな…お前に合わせる顔がなかったんだ…あの時俺は…お前の親として失格だった…申し訳な…」と言ったところで、少女はリラの口を塞いだ。
「ばかぁ!!!そんな合わせる顔がなかったとか、親失格とか自分を責めないで!!!
悪いのは全部この国の人間なの!!!ママは悪くないの!!!私の最高のママを罵倒しないで!!!」と少女は泣きながら言う。リラは少女を悲しい顔で抱きしめるが、涙は流れていなかった。
「…もうママにも会えたし、復讐はいいや、事件の解決に来てくれた人たちにごめんなさいしないと…ママに過去悪いことしたら謝れって言われたし」と少女は言う。
「えっと…こんな事件を起こして、迷惑かけてごめんなさい…」と少女は少し泣きながら言う。
「いいんだよ…とは言えないけど、自分を責めないでね。反省して、これからは人のためになることをしよう?」とズイレンは少女の涙を拭った。
「それより、お前の名前はなんだ?まだ聞いてなかったから、自己紹介してくれよ」とルビーが言うと、少女は「うん、わかった」と答えた。
「私の名前はウェルビー・イング。亡霊で、死んでから87年経つかな」
「亡霊か…なにか生前に悔いがあったの?」とコウが訊くと、ウェルビーは「ただママに会いたかったのと、この国の人間に恨みを持っていただけだよ。でもまだ消滅はしきれないな、新しい目標ができたから」と答える。
「その目標はなんなんですか?」とあみが優しい顔で質問すると、ウェルビーは「ママとたくさんまた話したり、いっぱい色んなところ行ったり、あと人のためになることをすること!さっきえっと名前は…」と言う。「ズイレンだよ、ウェルビー」とズイレンが答えると、ウェルビーは「そうそう!ズイレンさんが言ったみたいに!」と明るい顔で言った。
「今の名前はウェルビーっていうのか。なあウェルビー、このお姉ちゃんたちは事件解決組織をやっていてな、お前の今後の目標となる人たちなんだぞ〜」とリラが言うと「そうなんだ!ていうかママは私のことエクラって呼んで!じゃなきゃやだ」とウェルビーは少し不服そうに言う。
「わかったよ。エクラ」とリラがウェルビーを呼ぶと、ウェルビーは「そうそう!ママ大好き〜!」と言い、リラに抱きついた。ルビーはそれを見て「なんかアレだな。微笑ましいというか」と腰に手を当て言った。
「それより、この国の復旧作業しないとねー…結構派手にやってるから」とコウが言うと、ズイレンとルビーは「あー…まあ頑張るかー!」と声を合わせて言った。
そんなことを言っていると、空から黄色に輝く宝玉が降ってきた。リラが「おお宝玉じゃないか。よかったなズイレン」と言うと、ズイレンは「今回も私何もできてないけど…本当に受け取っちゃっていいの?」と訊く。
「いいだろ別に、というかまだ復旧作業残ってるんだから、そこで頑張ればいいしな」とルビーは答えた。「そっか、じゃあ受け取っちゃうね!」と言い、ズイレンは宝玉を鞄の中にしまった。
それから、復旧作業は10日を超えるデバッグとしては長期作業になり、ノウに関しては国民の回復のため15日ベルへ王国に居座ることになった。
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人物紹介
ウェルビー・イング
12歳で死んだ亡霊。キヅの飼い主兼相棒。戦前の名前はエクラというらしい。
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「ああリラ、おかえり。ご飯できてるわ、ちょっと豪華にしてあるわよ〜急に事件解決に協力するって聞いた時はびっくりしたわ…ってその2人の子は誰?」とグラタンを持った美鈴が家に帰ってきたリラに訊く。
「ああ美鈴とリグア、ちょっと家族増えることになったわ。ウェルビーって子とキヅって子だ。」
2人はポカンとした顔でリラを見つめる。
「…え、今回の事件解決の主犯?なんで?」と席に座っていたリグアは訊く。
「えっと…まああれだ!この2人の住む場所がなかったから保護しようということになった!2人とも亡霊だから食費はそんなかからないから…」とリラは美鈴から目を逸らして答える。美鈴はグラタンをテーブルに置いた後リラに近づき顔を掴み自分の方向に向ける。
「も〜…家族増えるんだったら事前に言っておいてよね!今日はご飯多めに用意しておいたからよかったけど!」と美鈴が言うと、リラは「あーごめんごめん!ちゃんと報告すればよかったな!いつもありがとう美鈴!」と美鈴に感謝を伝えた。
「…まあ自己紹介しないとな!俺の名前はリグア、テリオコーポレションの総合研究部隊の隊長やってて、こっちの水色のは美鈴、機械開発部隊の隊長やってる」とリグアは困惑しながらも説明した。




