第四百七十九話 幕間 魔王の進撃を止める者
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「――おいおいおい! いきなりどうしちゃったんだよ、コレ!? 森に攻め込んでくる敵の数がめっちゃ増えてきてないか? もう俺の炎の能力だけじゃ、とてもみんなを守りきれそうにないぞッ!」
ソラディスの森の中で、アイドルの勇者である野々原を守りつつ。
仲間である3軍の勇者達と協力しながら、押し寄せる敵の機械兵達と戦っていた『火炎術師』の杉田が、いつも通り真っ先に悲鳴をあげてみせた。
「ハイハイ。元々あんたに守って貰ってる感覚なんて私達には全く無いし。むしろこっちがあんたを守ってあげてるくらいなんだけどね。でもこれは、ガチの緊急事態ね。全員、いったん野々原さんの近くに集まって! このままじゃコンビニチームが戦線崩壊を起こしてしまうわ!」
森の中の戦況を冷静に分析していた、参謀役の紗和乃が大声で指示を飛ばした。
そしてその指示を、コンビニ猫のフィートが念話で森の中で戦っている、全ての異世界の勇者達の頭の中に向かって呼びかける。
「なになに、どうしたのよー? 緊急事態って何ー?」
最前線で戦っていた、『舞踏者』のみゆきや、『剣術使い』の雪咲が慌てて戻ってきた。
それに続くようにして、ぬいぐるみの勇者と小笠原と、コンビニの守護騎士のアイリーン。
そしてティーナや玉木も、アイドルの勇者の野々原の元に集まってきた。
「紗和ちゃん、これはどういう事なの〜?」
全員が集合し。開口一番に玉木が親友の紗和乃に、現在の状況についてを問いかける。
「うん。紗希ちゃんも、みんなもよく聞いて! 西から巨大なコンビニ要塞がこっちに向けて近づいて来ているみたいなの! 既に要塞はこのソラディスの森の中央部に侵入を果たして、地上に向けてどんどんカマキリタイプの機械兵達を投下してきているわ!」
「森の中に敵の要塞が侵入って、どういう事なんだよ? アイドルの野々原の歌が響き渡っている森の結界の中じゃ、確か巨大コンビニ要塞は動きが鈍るはずなんだろう? それなのに何で森の奥に、敵がガンガンと突き進んで来ているんだよ!?」
半ばパニック状態に陥った杉田が、慌てふためいて一人でギャーギャーと喚き散らす。
その光景を横目で見つめながら、女性比率の多いコンビニチームのメンバー達は、『これだから、男は……』と白い目で杉田を見つめる。
だが……アイドルの野々原の歌の結界が、まるで効果を発揮していない状況については、全員が杉田と同じ焦りと不安の気持ちを抱えているようだった。
「これは敵のコンビニ要塞が『何かしらの理由』で、パワーアップしていると考えた方が良さそうね。見た目は前回と変わっていないように見えるけど……。もしかしたら、要塞を操っている操縦者が変わったという事なのかもしれないわ……」
紗和乃は自分の頭の中に思い浮かんだ、最悪の想像を言葉に出そうとして。
ギリギリのタイミングで、それを喉の奥へと押し戻して引っ込めた。
まだ推論でしかない内容を軽々と口にして、ここにいる仲間達を不安にさせる事は避けたかったからだ。
だが……この時、紗和乃が直感していた予想はズバリそのまま的中していた。
既に5000年前に召喚された、伝説のコンビニの大魔王である、もう一人の秋ノ瀬彼方は新たな肉体を手に入れて復活を果たしていた。
そしてレイチェルに代わり、コンビニの大魔王は直々にコンビニ要塞を操りながら。グランデイルの王都方面に向けて西から進撃のスピードを加速させながら進行してきている。
「どちらにしても、野々原さんのアイドルの歌の結界がコンビニ要塞に対して効果を発揮していないのなら。このまま私達が、森の中に篭っているのは得策じゃないわね。下手をしたら森の中に閉じ込められて、要塞が放出している機械兵達に包囲されてしまう事もあり得るわ」
参謀役の紗和乃がそう発言して、コンビニチームの全員が不安そうな顔色を浮かべていた……その時だった。
森の西側から迫ってきていた、巨大コンビニ要塞から。突然――真っ白い光の線が森の南側に向けて放たれたのが見えた。
そしてその後、僅か1〜2秒ほどの時を経た後で――。
森の南側から凄まじい爆発音が、大地を激しく揺らす地震のような地鳴りと共に響き渡ってくる。
””ズゴゴゴゴゴゴゴゴーーーッ!!!””
「えっ、何!? あの光は……って、キャアアァァァァーーーッ!?!?」
「おい、何だよあの爆発はッ……!? やっべぇ、みんな近くの木に急いでつかまれ!! 衝撃波で吹っ飛ばされるぞッ!!」
雪咲と杉田が、同時に叫び声をあげた直後。
”ズドドドドドドドーーーーーーン!!!”
ソラディスの森の南側で、大きな大爆発が起こり。爆発の衝撃波が森全体に大きな波紋を広げるように、凄まじいスピードで広がってきていた。
吹き荒れる暴風に体が飛ばされないように、コンビニチームのメンバー達は慌てて、近くにある森の木々の枝を掴んで体を固定させる。
大爆発の衝撃による、暴風と振動はしばらく続いたが……。ようやく揺れが収まった頃に、コンビニ支店から偵察ドローンを出撃させて、森の南側の様子を確認していたティーナが大きな声で全員に呼びかける。
「――大変です! 先ほど巨大コンビニ要塞から、強力なビーム砲が発射されたようです。ビーム砲の直撃を受けたソラディスの森の南側は、森の木々が全て吹き飛ばされ。現在は激しい炎で覆われてしまっています。恐らくさっきの一撃だけで、森の南側のおおよそ3分の1近い面積が火の海に変えられてしまったようです!」
「そんな……!? たったの一撃だけで? そんなのまともに喰らったら、うちらなんてひとたまりも無いんじゃないの!?」
「おいおいおい、やめてくれよ……! そんなのは、アニメの中の話だけにしてくれって! まるで天空に浮かぶラピュ◯城から発射される、地上を焼き尽くす神の『雷』じゃないかよ……。あんな攻撃を受けたら俺らなんて、一瞬で消し飛ばされちまうんじゃないのか!?」
手に持つ剣を振るわせながら、雪咲が恐怖に染まった顔色を浮かべて絶望の声を漏らす。
隣に立っている杉田も、あまりに衝撃的な出来事に。顔を真っ青にして直立不動で固まってしまっていた。
コンビニ要塞が放ったビーム砲の威力の恐ろしさで震えていたのは、雪咲や杉田だけじゃない。
この場にいる全員が、自分達の力では到底太刀打ち出来ない強大な相手の出現に。その場で体を震わせて立ち尽くしている事しか出来なかった。
それもそのはずだ。敵の巨大コンビニ要塞は今や、杉田達の視界に入るくらいにまでこちらに近づいて来ている。
そして空から、大量のカマキリ型の機械兵達を森に降下させて来ていた。
頼みの綱であったアイドルの野々原の歌の結界が、効力を発揮していない現実を見せつけられている以上。ソラディスの森で敵を迎え討とうとしていたコンビニチームは、作戦の変更をする必要に迫られていた。
この中で一人だけ冷静さを保ち、自分達が生き残る為の方法を考えていた参謀役の紗和乃は、いったん森から避難する方針を決め。
この場にいないコンビニの勇者の彼方に代わりに、大声でみんなに呼びかける。
「――みんな、聞いて! ここにいたら、敵に包囲されて残滅されてしまう危険があるわ! だからいったん森を離れて避難しましょう!」
「に、に、逃げるったって……一体どこに避難するって言うんだよ!? 森の外だって敵はウヨウヨいるだろうし、グランデイル王都の南に待機しているカルタロス王国軍と合流でもするっていうのかよ?」
テンパり気味の杉田が、口から唾を飛ばしまくりながら紗和乃に問い詰めてくる。
紗和乃は杉田の飛ばす唾を、冷静に顔を左右に揺らしてかわしながら。杉田以外のみんなにも聞こえるように、逃亡プランの説明をした。
「いいえ、カルタロス王国軍とは合流しないわ。私達がそっちに迎えば、今度はカルタロス王国軍があの凄まじい破壊力を持つビーム砲で狙われてしまう危険があるもの。だから私達は、いったんグランデイル王都の中に避難する事にするの!」
「グランデイルの王都に〜!? 紗和ちゃん、でもでも王都には女神教の軍隊が駐留していて、私達の事を中に入れてくれないんじゃないの〜?」
玉木の発言は正しい。グランデイルの王都は現在、女神教の軍隊が占拠していた。
そして女神アスティアが王城の地下で、異世界に渡る為の儀式を行っている間。その邪魔をさせまいと、王都には誰も入場出来ないように、完全に入場門を閉ざしてしまっている。
「大丈夫よ、紗希ちゃん! 王都に駐留している女神教の軍隊も、今は巨大コンビニ要塞から出撃した敵の機械兵達と戦っているはず。だから私達なんかに構ってる余裕は無いはずよ。それにグランデイル王城の地下深くには、大きな空洞の広がっている場所があるから、そこに避難すれば要塞の主砲に狙い撃ちされる危険は無くなるわ!」
「なるほど、そういう事ねー。確かに女神様の邪魔はしないようにしつつも。王城の地下空洞に入るだけなら、何とかなるかもしれないねー。そこに隠れる方が森の中で包囲されるよりは、よっぽど活路がありそうだしねー!」
『舞踏者』の勇者の藤枝みゆきが手を空に向かって突き出し。真っ先に紗和乃の考えに支持表明をした。
他のメンバーも、みゆきに続いて全員が手を挙げて。紗和乃の提案したグランデイル王城の地下にある空洞に逃げ込む案に賛成する。
アレだけ強力な威力を持つ巨大コンビニ要塞のビーム砲の威力を見せつけられた後だ。全員が戦闘を直接の戦闘を避けようと及び腰になるのは仕方の無い事だった。
それにこの戦いが始まる前に、コンビニの勇者の彼方と、ここにいる全員は一つの約束を立てている。
それは決して自分の命を粗末にせず。みんなでこの戦いが終わった時に生き残ろうという誓いだった。
ここで決死の覚悟で敵に突っ込んでいっても、勝ち目が無い事が明らかなら。いったん全員で『逃げる』選択肢を選ぶ。それは主に3軍の勇者が主要な構成員となっているコンビニチームにとって、彼らが最も得意としている生存戦略の一つでもあった。
さっそく全員が支度を整えつつ、グランデイル王都に向かって逃走する準備を進める中。
心配そうな顔色を浮かべたティーナが、紗和乃に小さな声で問いかけた。
「紗和乃様、彼方様はご無事なのでしょうか……?」
ティーナの問いかけに、紗和乃は困惑の表情をする。
コンビニの勇者の秋ノ瀬彼方は、チョコミントの騎士のパティを引き連れて巨大コンビニ要塞へと向かったはずだった。
だが……その後、彼方からの連絡は一切無く。当の巨大コンビニ要塞自体が、こちらに向けて進撃を開始してきている。
それもアイドルの勇者の野々原の結界の効力が及ばないくらいに、要塞はパワーアップをしてだ。
その事から推察すると、紗和乃の脳裏に浮かぶ結論は――コンビニの勇者の彼方は、敵の総大将であるレイチェルを倒せなかった。
あるいはより強大な敵の出現によって打ち倒され、手傷を負って後退したか……あるいはどこかで体を休めている可能性が高い。
どちらにしても、まだこちら側にいるコンビニの守護騎士のアイリーンが健在である以上。完全に倒されてしまった……という訳では無いはずだ。
それでもかなりの手傷を負って、一時的に彼方は戦場から後退しているとみた方が良いだろう。
だが……そのような不安な推論を、紗和乃は彼方の恋人であるティーナに直接伝えられるはずもない。
「大丈夫よ、ティーナさん! きっと彼方くんは、あの巨大コンビニ要塞の上で敵とまだ戦っているのよ。彼方くんが敵を打ち倒して勝利する事を信じて、私達はまずは生き残る事を優先しましょう!」
「そうですね……! ハイ、分かりました! 彼方様の帰りを待つ為にも、みんなで王都へと急いで参りましょう!」
ティーナは天使のような笑顔を浮かべて、紗和乃に明るく笑いかけてみせた。
紗和乃は、聡明なティーナなら。きっと自分と同じ推察が出来ているのだろう……と感じつつも。あえて不安に耐えつつも、ティーナが気丈に強く振る舞おうとしている事を理解する。
どちらにしても、ここから急いで避難しないといけないのは確かだ。敵の機械兵達の攻勢はますます強まってきている。早く森から撤退して、グランデイル王都を目指さないと。敵の機械兵達に森の出口を封鎖されてしまうかもしれない。
「紗和乃様、ティーナ様、こちらです! 森の中に敵の兵力が手薄になっている場所がありました。そこから、王都に急いで向かいましょう!」
コンビニの守護騎士アイリーンが、追撃してくる敵の攻撃を撃退しつつ。紗和乃達に向かって大声で呼びかけてくる。
その声に応じるように、ソラディスの森に潜伏していたコンビニチームの全員が、急いで森の東側へと向かって逃げていく。
「みんな、急げ急げ! 小笠原が超巨大クマのぬいぐるみを出して、要塞の進撃を止めてくれているからな! その間に俺達は急いで森から脱出するぞッ!」
ようやく冷静さを取り戻したらしい杉田が、先頭に立って全員を引っ張っていく。
その様子を見つめながら、コンビニチームの中でただ一人。紗和乃だけは、現在の状況に少しだけ違和感を感じていた。
(……おかしいわね。どうして敵の巨大コンビニ要塞は、ここに来て進撃のスピードを少し緩めたのかしら? さっきのビーム砲も、あえて誰も居ない森の南側を狙ったような気がしたけど。もしかして森の中で何かを探しているのかしら? もしそうだとしたら、私達はわざと王都に逃げるように、敵に誘導されているんじゃ……?」
拭えない疑問を心に抱きつつも、紗和乃はみんなの後に続いて、真っ直ぐにグランデイル王都方面に向かって走っていく。
だが……そんな、紗和乃達の前に。大量の機械兵達が左右から挟み込むようにして、いきなり襲いかかってきた。
「しまった……!? 囲まれているわよ!!」
紗和乃の叫び声を聞いた全員が、一斉にその場で足を止めて。反撃の態勢を整える。
まるでグランデイル王城への進路で待ち受けていたかのように、敵の機械兵達は突然現れた。
紗和乃はこれがもし、敵の作戦だったのだとしたら。敵が探しているのは……自分達の中にいる『誰か』なのではないかと疑い始めていた、その時――。
『『うおおおおォォォォーーーーッ!!!』』
突然、前方から大きな叫び声が聞こえてきて。
森の東側から、颯爽とピンク色の全身鎧を着た、大きな体格の騎士達が次々と敵に向けて突進してきた。
ピンク色の騎士達は、人間が扱う武器とは到底思えないような巨大な剣をブンブンと振り回し。まるでバッタのような機微な動きをしながら、あっという間に紗和乃達の前に立ち塞がっていた敵の機械兵達を殲滅していく。
「あ、あなた達は……一体、誰なんですか!?」
「我らは女神教に所属する、『カヌレの騎士』です。あなた方を迎えに参りました。敵の攻撃は我々がここで食い止めますので、どうか急いで王都に避難して下さい!」
「カヌレの騎士……?」
紗和乃は聞き慣れない言葉と、想定外の状況に困惑してしまう。
女神教の中にも、私たちに協力をしてくれる騎士達がいたのだろうか? そしてあまりにも規格外な強さを持つこの騎士達は一体誰の指示を受けてここに現れたのだろう……と、幾つもの疑問が浮かび上がってくる。
だが、今はそれを考えている時間も余裕も無かった。
現れた騎士達が自分達を助けてくれるというのなら。このチャンスを最大限に活かして、まずはみんなで生き延びなくてはならない。
「みんな、急ぐわよ!! 真っ直ぐにグランデイル王都に向けて森を走り抜けるの。決して後ろを振り返ってはダメよッ!!」
紗和乃の声を聞いた全員が、ソラディスの森の中を駆け抜け。大急ぎで王都に向かって走り出す。
謎の騎士団の登場により、何とか敵の追跡を免れた紗和乃達は……。誰一人として、犠牲を出す事なく。
その後、何とか無事に全員でグランデイル王都にまで辿り着く事が出来たのであった。
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ソラディスの森を進撃する巨大コンビニ要塞の真上に――茶色い装飾の施された一隻の飛空挺が飛んできた。
飛空挺はすぐさま、コンビニ要塞の周囲を飛ぶドローン部隊により捕捉され。小型ミサイルの集中攻撃を浴びて迎撃されてしまう。
だが……爆発した飛空挺から、一人の女性が要塞の真上に向かって降り立ち。
茶色いドレスを着たその少女は、要塞の屋上で金色の王座に座って脚を組んでいた――コンビニの大魔王の前に向けてゆっくりと歩いてきた。
「……ほう。魔王の進軍を邪魔する奴がまだ残っていたのか? ――名を聞こう。お前はこの俺がコンビニ帝国の支配者である、コンビニの大魔王だと分かってここにやって来たのか?」
尊大な態度を崩さず。赤い髪のコンビニの大魔王は、王座に座ったまま。目の前にいる少女を、ゴミを見つめるような目線で睨みながら問いかける。
そんなコンビニの大魔王に対して、茶色いドレスを着た背の低い少女は……優雅に白いコーヒーカップに入った深煎りのコーヒーを飲み干しながら返答をした。
「ふぅ〜。今日はとっても良き良きかなかなの日ね! 私の人生の最後の日に、こんなにも自信過剰な魔王を殺害する事が出来る、素敵な大舞台を用意して貰えたのだから。枢機卿様には、心から感謝をしなきゃですねー!」
「…………フン、ゴミが!」
コンビニの大魔王の背後に浮かぶ、無数の黒い球体から白い光のビーム砲が同時に複数放たれる。
しかし……放たれたビーム砲は、茶色いドレスの少女の体を貫通する前に。突如として出現した、燃え盛る炎によって全てかき消されてしまった。
「……何だと? 俺の『完全なる・コンビニ』による攻撃を防いでみせたというのかよ?」
「今日という、良き良きかなかなの日に感謝しなさい、コンビニの大魔王! あなたを女神様と枢機卿様の元へは、これ以上一歩たりとも近づかせたりはしません!」
茶色いドレスを着た少女の周りに、真紅の色に染まった赤い鎖が出現し。それらの鎖は少女の周りを囲むようにして、その場でゆっくりと回転しながら。まるで蛇のように茶色いドレスの少女を守る防御陣を作り上げる。
コンビニの大魔王の前にたった一人だけで立つ少女は、伝説の魔王の前であっても余裕に満ちた表情を崩さず。
その場で優雅に笑いながら、高らかに宣言した。
「コンビニの大魔王! あなたの首は、女神教序列第3位の魔女――この『右手中指』のカヌレが頂戴します! 女神教が誇る最強の魔王狩りの強さを、しっかりとその目に焼き付けてから死に果てちゃって下さい!」




