episode15~徳川家康~
episode15「徳川家康」
時は1605年。5年前の関ヶ原の戦いで見事勝利し、征夷大将軍になった徳川家康。
彼は江戸城にて、息子の秀忠と話をしていた。
秀忠「父上、そろそろ豊臣家をどうにかしませんと」
家康「分かっておる」
秀忠「では、私はこれで」
家康「ちょっと待て」
立ち上がろうとした秀忠は、再び座り
秀忠「どうかされましたか?」
家康「少し、お前に相談がある」
秀忠「はい。なんでしょうか」
家康「もう辞めたい」
家康が少し子供のような声で言う。
秀忠「はい?」
家康「だから、辞めたいの」
秀忠は困惑して、困りながら
秀忠「な、なにをですか?」
家康「将軍を」
秀忠「はぁ?」
秀忠が大きな声で、驚きを表す。
家康は慌てながら
家康「声が大きい」
秀忠「すいません。しかし、将軍を辞めたいとは一体どういうことなんですか?」
家康「いや特に理由はないよ」
秀忠「え?」
家康「まぁしいて言うならば。疲れた」
秀忠は目をパチパチさせながら
秀忠「疲れた?」
家康「うん。もうやる気ないんだもん」
秀忠「いやいや、これからどうするんですか」
家康は真顔で
家康「そんなの決まってるよ。お前が将軍だよ」
秀忠は目を見開き
秀忠「僕がですか?」
家康「当たり前だろ。お前以外誰がいる。不服か?」
秀忠「いや、大変うれしく思います」
家康が笑顔になり
家康「だろ。決まりね」
秀忠「あっはい」
家康「あっそれと、豊臣はね。わしが何とかするから」
秀忠「え?」
家康「秀吉の息子も、まだ小さい。もう少し大人になってから潰す」
秀忠が小さく一礼をする。
家康「あっあと」
秀忠「はい?」
家康「長松に会わせろ」
家康が不気味な笑顔で言う。そう、秀忠は家康にあまり会わせていなかったからだ。
秀忠「分かりました」
家康が腰を痛がりながら
家康「ここに連れてきてね」
秀忠「え?」
家康が目を見開きながら
家康「この老人を、歩かせるのか?」
秀忠が少しイラつきながら
秀忠「分かりました」
秀忠は部屋を出ていきながら
秀忠「クソじじい」
この10年後、このクソじじいが豊臣秀頼と対決する、大坂の陣がある。
~終~




